Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

文学はどこでもできる、か?

2011-10-17 | Weblog
作家の金原ひとみさんが福島の原発事故による放射線被害から子どもを守るため、東京から岡山に自主避難したという。彼女の祖母が岡山に住んでいたらしい。考えてみると私の母の実家も津山だが名字が「金原」である。彼女の姓も岡山由来だったか。震災発生翌日の3月12日に移ったというから、さすがの行動力だ。さて、私の息子も高校三年生だが、来春、放射能を嫌って東京以外の地域の大学を受ける受験生は、はたしてどのくらいいるのだろう。……いうまでもないが、七年前の『だるまさんがころんだ』に出てくる「十九歳で文学賞をもらった妹」は、その年に芥川賞をとった金原さんと綿矢りささんがモデルである。……文学賞といえば、私が今年初めて審査員を務めた「三田文学新人賞」が発表された。残念ながら戯曲部門は該当作無しとさせていただいたが、詩部門で強く推した清中愛子『宇宙みそ汁』を「坂手洋二奨励賞」にしようということに、審査会でとんとん拍子に決まった。ライヴ感覚溢れる台所の幻想。このまま舞台に載せてみたい言葉たちである。で、表彰式にはちょっとしたイベントを企画している。


Can writers write literature anywhere?

I heard that Hitomi Kanahara, a young Japanese writer, has evacuated from Tokyo to Okayama on her own judgement in order to protect her children from radiation damage caused by Fukushima nuclear plants. Because her grandmother lived in Okayama.
I'm surprised her energy since she moved to Okayama on March 12th, the day just after the happening of the earthquake.

I remembered my mother is from Tsuyamat(in the north of Okayama) and her family name is "Kanahara".

By the way, my son is in the third grade of high school right now. I wonder how many students in Kanto area will take entrance exams for universities located except in Tokyo, for the purpose of escaping from radiation.

...Needless to say the model of the "younger sister" who appears in "DA-RU-MA-SA-N-GA-KO-RO-N-DA", which was first performed seven years ago, is Hitomi Kanahara and Risa Wataya.

...Talking about the literary award, "Mita literature for best new writer" of 2011 was announced, which I served as a judge. I'm sorry to say, but there was no recipient for the playmright award, but "Space Miso soup" written by Aiko Kiyonaka, whom I strongly recommended in a poem division won "the incentive award of Yoji Sakate". The judges agreed upon it rapidly. She wrote about the illusion happing in a kitchen. These are the words, which I want to put on a stage. I'm planning a little event for the prize-giving ceremony.
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3 コメント

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ありがとうございました (清中愛子)
2011-10-30 00:42:24
坂手洋二奨励賞を頂いた清中愛子と申します。
本日は、三田文学新人賞の表彰式にて、西山水木さんに私の詩を朗読して頂き、非常にうれしく、光栄でした。このような素敵な企画をしていただき、本当にありがとうございました。自分の詩が声に出されて読まれることは、生まれてはじめての経験で、自分の詩でありながら自分の詩ではないみたいに、違う響きを持って立ち現れた世界に、私自身、出会うことができました。水木さんの朗読が素晴らしかったからこそですが、活字での詩の体験とは違い、音になることで詩が肉感や体温を持って、一つの生命体になったようでした。
本日は坂手さんにお会いできるの楽しみにしておりましたが、お仕事がお忙しいとのことでお会いできず、残念でした。いつか直接お礼を申し上げることができれば、うれしいです。ですが一言、お礼をお伝えしたく、連絡先が他に判らないため、ブログのコメントにて失礼しました。
Unknown (Unknown)
2011-10-31 22:26:33
式に出られず申し訳ありませんでした

18日から水木さんも出る舞台があります

ぜひいらしてください

http://rinkogun.com/

私もお話ししたいです

そしてぜひ戯曲にも挑戦して下さい

坂手洋二
Unknown (Unknown)
2011-10-31 22:29:20
よろしければ

燐光群のメールアドレスに
連絡先をお送り下さい
rinkogun@alles.or.jp

こちらからも連絡いたします

坂手

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