ブロードウェイ最新版『人形の家』の要の一つは、この照明である。
前回の記事に以下のように記したことと関わる。
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「昨今あらためて商業主義が指摘されるブロードウェイ作品とは思えない、素舞台。舞台上はからっぽだ。裸の劇場内部が丸見えだが、俳優の身長高よりちょっと上のラインから下は、舞台床も含めて、真っ白に塗られている。それは照明がかなり美術と演出の領域に侵蝕して「攻めている」からで、ハイテクも共存させることで、おそろしくシンプルでありながら、効果的である。」
「攻めている」根拠の一つが、写真のこれである。考え方としては、「気づかせない」「意識させない」「見せない」ことを創出するために、やっていることでもある。
意識してしまうギョーカイ人の私たちは、それはそれで仕方ないのだが、ともかく、「やってるやってる」と感じる楽しさ、でもある。
まあ、上演を観ないとわからないかな。
実のところ、私の『屋根裏』の時の照明と美術の噛み合わせは、ある部分類似していて、この考え方に拠っている。私は照明じたいを動かしはしなかったが。
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