Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

高校演劇四国地区大会最優秀は、今年全国優勝したばかりの丸亀高校

2018-12-29 | Weblog

こんな年の瀬の開催だが、高校演劇四国地区大会に審査員長として参加。高松、レクザムホール(香川県県民ホール)。

どうや私が四国大会の審査員をするのは十七年ぶりということになる。松山だった。その時も審査委員長だった私が選んだのは、徳島県立阿南養護学校ひわさ分校『まじめにヤレ』。その作品に関わった大半の生徒さんたちが卒業してしまった後に翌年全国大会で上演された『まじめにヤレ』は、かなりの波紋を呼んだと聞いている。「終戦の詔勅」「日本国憲法」などのテキスト構成、万国旗、大漁旗や、巨大な標示物などの装置と、生徒たちの動きが、アンディ・ウォーホルばりのすぐれた現代芸術のインスタレーションとして見えたのだが、生徒たちが変わってしまったことも作用して、私が観たままの上演ではなくなってしまっていたのかもしれない。反骨精神溢れるこの作品の構成を担当したのが同校演劇部顧問だった紋田正博氏。今回、その紋田さんが審査員のお一人であった。ご一緒に審査をできたのは楽しかった。

こんかいの文部科学大臣賞(最優秀)は、今年全国優勝したばかりの丸亀高校 『馬鹿も休み休みYEAH!!』。豊嶋了子さんと同校演劇部・作。 全国優勝の勢いそのままに、圧倒的な力の差を見せつけた。正直、前半は「?」な所もあったが、後半に挽回した。
人間と人間の間に起きる出来事を描くのが「演劇」である。「演劇」という仕組みを通してものを考える。その結果が舞台での表現になる。そういう私の考える演劇の「初心」を貫いていたように見えたのが、丸亀高校だった。

全国高等学校演劇協議会長賞(優秀)となったのは、 徳島城東高等学校『スパゲッティーフィケーション』。創作脚本賞も、同作品のよしだあきひろ氏。こちらはセットとステージングが見事である。これも一つのインスタレーションとして成功している。独自の美意識の世界で、かつての紋田作品との類似もある。テイストとしては、なんと、ドイツのレネ・ポレシュを思わせる、独自の空気感を提示できている。

どうも四国の高校演劇では、審査員長権限が他地区より強いらしい。そういう仕組みと聞いた。責任重大であった。他の審査員を無視してひっくり返してもいいということだ、と言われた。そうなのですか、と尋ね返すと、私の十七年前の紋田作品選出もそうであったと考えられているのであった。

 

写真は、その紋田正博さんからお土産としていただいた、徳島の味海苔。厚みがあり、味も濃厚だ。「これだけで酒のつまみになる」とのこと。事実であった。

 


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