Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 129(染付 牡丹雲龍文皿)

2021-05-23 21:39:23 | 古伊万里
 前回も書いたように、ウチのコレクション(と言う程のものではないが)も残り少なくなっており、良い品が残っていません
それでもなんとか時代のある品をということで探したら、なんとか江戸前期の七寸皿を発見しました。
「染付 牡丹雲龍文皿」

柴コレ7-222と同手の思われる20cmほどの染付皿です
見込みに描かれているのはいかにも寛文期の特長を持った大胆な牡丹文で
延宝期の古伊万里とは違い、かなり力強く描かれています。
しかし、この品にとって重要なのは縁の部分でありまして、なんと龍文が陽刻されています。
このタイプの品は文様違いで数種類あるようで、この牡丹文が最も一般的な品であるようには思われます
柴コレにはいくつか同タイプの品が掲載されており、1660~80年代の制作であると記載されています。
落款は二重角福で裏文様はなく、この点でも寛文期の特長を示していますね
このような縁に龍文が陽刻された品はさほど多くないようで、恐らくは特定の窯で一時期だけ焼成されたという可能性があるようには思います。
この品を最初に目にしたときは、「何じゃこりゃ?、こんな藍九谷あるんかいな」と思ってしまい入手しませんでしたが
その後、柴コレの図録等で同手を見つけ、何とか購入できた品です。