「告白」湊かなえ著
教師の幼い娘が、中学校裏のプールに溺死体で浮かぶ。
事件は事故死として処理されたが、それで終らなかった。
事件に関係する者が一人ずつ告白するという形で事件が
語られ、その中で隠れた真実が次第に明らかに
なっていくという、巧みな心理描写と驚きの展開が、
読者をぐいぐい物語の中に引き込む見事な手法です。
登場する中学生達の心理と、彼らが送っている今の
学校生活の描写もかなり興味深いです。
デビュー作にして第1章の「聖職者」で2007年
小説推理新人賞を受賞しました。
昨日の新聞に、妊娠した教師を堕胎させようと、
給食に薬品を入れた中学生の事件の記事があり、
思わず背筋が寒くなりました。