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伝えたい事

2008年02月15日 09時19分44秒 | 世間の話
 歌舞伎は日本古来、独特の演劇で伝統芸能の1つである。それ故、重要無形文化財に指定されており、世界無形遺産にも指定されている。
歌舞伎は古く1603年に北野天満宮で興業が行われ、京都で一躍評判となった出雲阿国(いずものおくに)が歌舞伎の発祥とされている。
 中村勘三郎と言えば今や、歌舞伎界を支える中心人物。彼は歌舞伎を多くの人々に知ってもらい、次の時代にも伝承していくための想いでいっぱいだ。歌舞伎に秘められた日本の伝統(心)を理解して欲しくて「英語歌舞伎」に挑戦するためにニューヨークで興業を決行する。又、日本の若い世代の人達に歌舞伎ファンになってもらおうと和製ミュージカル紛いの歌舞伎劇を創作・披露する…など。
 女優であり脚本や演出も手掛ける渡辺えり子は日本のお伽話である「舌切り雀」を題材にした創作・歌舞伎を勘三郎と一緒に制作する。
 「人の良い親切なお爺さん」と「欲どしい自分勝手なお婆さん」が登場する…お馴染みの「舌切り雀」だが、2人(渡辺えり子・中村勘三郎)が創った歌舞伎(劇)は変幻自在に展開するストーリーが実に、面白い。出演する役者の服装や化粧は奇想天外、小道具や舞台装置も随分、凝っている。尤も、渡辺えり子が脚本・演出するのだからアッと驚く歌舞伎となっているのも納得がいく。
 「舌切り雀」の問題の…雀が舌を切られるシーンでの台詞が如何にも彼(女)等らしい脚本だ。その台詞は…「雀が洗濯物の仕上げに使う糊を啄ばんでしまったため舌を切ったのだ~(また同じ悪さをするかも知れないお仕置きために)」、それは「まるで専守防衛のために軍事力を増強する必要があると声高に叫んでいる日本政府と一緒だね~」
 この歌舞伎「舌切り雀」は終始、面白可笑しく創られているが、彼(女)等2人がこの劇の中にさり気無く、書き込んだ台詞…「戦争は絶対反対!」のメッセージを本当は私達に伝えたいのではなかろうか!

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