癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

10.5時間 30kmの超ロング山行「木無山~松倉山」(松前・上ノ国)

2019年03月09日 | 登山・旅行

手前ピークを越えた地点から木無山山頂部を眺める。

 松前町には奥深い山が多く、登り残していた山が多かった。今日は、道南全山219座を踏破した函館山の会会長林さんの情報をいただいて、同じ山の会のSHOさんとトライルランナーのNaさんの同行を得て、松前町と上ノ国町の境界稜線上の木無山(871m)と松倉山(622m)の2山を踏破した。途中、お2人は、自分が昨夏に薮漕ぎですでに登っている越エバ山(404m)にも登った。その30分の間は、五番沢林道終点のゲート前で待った。

なお、道南には、同名の木無山が上ノ国町にもあり、さらに松倉山は、一昨日の登った周防堂山の南隣のと、せたな町にもある

 ロングコースなので、函館を3:30に出た。松前町清部地区から大鴨津川沿いの融雪の進んだ林道を2kmほど入ることでき、まだ薄暗い5:50にスタート。物凄い強風とどんよりとした曇天の下、なんと歩行総距離約30km、所要時間10時間20分という超ロング山行となった。そのうち、林道歩きが26kmほどで、残りの4kmほどが道のない尾根歩きだった。お陰で、こちらの219座全山の残りを9座に減らすことができた。お2人に感謝!


往復したおおよそのコース

 5:50スタート、木無山までの登り4時間25分、木無山~松倉山1時間35分、松倉山からの下山4時間20分(2人の越エバ山までの往復も含む)<総所要時間10時間20分>

 愛用のアルミかんじきは、融雪でズボズボ埋まって歩きづらかった一昨日の経験を生かし、今日は林道歩きがほとんどなので、初めてスノーシューを履いた。他の2人は本格的な冬山登山用のスノーシューだが、自分のは譲ってもらった雪原用のもので、横の方に爪がない。トラバース地点などは心配だった。しかし、地図を観る限り、特に急な所や危険そうなところもなさそうなので、それで通すことにした。結果、帰りの林道はグサグサになっていたので、大正解だった。

 スノーシューを履いてスタートしたが、融雪で路面が出ていることもあり、40分くらいは脱いでつぼ足で歩いた。
 やがて地図には記載されていない五番沢林道へと入って行く。橋を渡ると新しいが非常に急な林道が続く。


 昨夏に急な尾根の薮を漕いで登った御三流の鋭く尖った姿が懐かしい。


その隣には、これも昨夏登った健八流。この山では江戸末期の月待ち信仰の石碑を見つけている。


このように雪崩のデブリや法面が大きく崩れているところが2ヶ所あった。
やがて、夏に車の入れる五番沢林道終点ゲートに到着。越エバ山へ繋がる東尾根を横切る地点を通過。

 ここから先の林道も地形図には記載されていないが、松前町と上ノ国町との境界稜線へと繋がって、東へと延びているはずである。


非常に急なアップダウンの激しい林道だった。風が吹き抜けてうねうねとしたところも多かった。


途中の開けた地点から、目指す木無山(真ん中のピーク)を眺める。


その左手に、10年前に故Ko玉さんと原口から非常に苦労して薮漕ぎで登った神ノ山が見える。(ズーム)


約11kmほどの林道歩きを3時間20分続けて、町境界稜線に到着。そこから木無山への尾根に取り付いた。


特に緊張場面もない尾根を登り、木無山山頂(左奥)を目指す。


登りつめたピークは頂上ではなく、そのすぐ先の笹が頭を出したピークが頂上だった。


スタートしてから、4時間半近くも要して、ようやく念願の最難関ともいうべき木無山山頂に到着。
昨日までの天気予報が外れ、物凄い強風とどんよりとした天候は恨めしかった。
しかし、この山にはどのように登ろうかと、ずっと頭を悩ましていただけに感激の1山ゲットである。


東側に見えるはずの大千軒岳は山頂部を雲に隠したままだった。


地図上の山頂はここだが、すぐ北側には、ここより高い877.6mピークが見える。
このピークには二等三角点(点名・木無山)が設置されているが、足を延ばす余裕はなかった。

風が非常に強いので、写真を撮っただけで、すぐに下山し、次の松倉山を目指した。
林道へ戻った地点は風が遮られているので、昼食タイムとした。
ここからは町境界稜線に絡んで、林道が延びているので、それを辿った。
名前が付いている山なのに、顕著な目立つピークは見当たらない。


やがて、林道の正面に丸い丘のようなピークが見えたが、GPSで調べたら、それが松倉山だった。


林道からわずか3分ほどで登頂感のない頂上に到着。こんなピークになぜ名前が付いているのか分からない。
それでも、スタートから6時間も要して、未踏の2山をゲットすることができた事実は変わらない。
途中で2人は越エバ山にも寄るので、4時間以上の林道歩きを覚悟して、下山開始。
「来るときに、こんなに急なところを下って来た?」と思うような辛い登り返しがたくさんあった。


その途中から、この後2人が寄る越エバ山が見える。こちらから見ると、立派なピークである。
しかし、その取り付き地点までのアップダウンの激しい登り返しが辛かった。
2人は越エバ山の取り付き地点となる五番沢林道終点ゲートにリュックを置いて30分で往復してきた。

 この地点からはもう登り返しがない。自分は2山、2人は3山ゲットした満足感を感じながら、疲れた足で、下山を続ける。スノーシューを脱いで30分ほどして、Naさんの車が見えた。実に10時間20分後だった。久しぶりの10時間超山行だった。若いトレイルランナーのNaさんでさえ、「長かった~、疲れた~!」とため息をついていた。

 自分は、一昨日の8時間山行の疲れを感じることもなく、踏破できたことと道南219座踏破まであと9座と残りひと桁になったのがうれしかった。特に今日のコースは単独では気が滅入ってしまっていただろう。それを一人で歩いた林さんには頭が下がる。彼の挑戦がなかったら、夏に五番沢林道終点ゲートまで車で入り、故齋藤さんと故Ko玉さんのように、稜線のネマガリダケを掻き分けての登頂しかなかったので、林さんと同行してくれたSHOさんとNaさんには心から感謝したい。
 遅くなったので、温泉には寄らず、まっすぐ帰ったが、それでも帰宅は19時だった。


4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (yamasaki)
2019-03-10 04:47:42
グルリ富士山トレイルの情報を探していて辿り着きました。一気に歩いて一周した人が少ない、ブログはもっと少ない中、癌春さまの記録でやっとトレイルの全体像が見えました。ありがとうございます。これから計画を練ります。
雪の景色素晴らしいです。
返信する
yamasaki (sakag)
2019-03-10 08:05:03
拙サイトへのご訪問ありがとうございます。
ぐるり富士山トレイル、懐かしいです。
北海道から出掛けたので、一気に回ることにしました。
お役に立てれば幸いです。大いに楽しんでください。
返信する
Unknown (narayama)
2019-03-10 11:07:44
昨日はお疲れ様でした。
いろいろなお話を聞かせていただき、山行中はもちろん移動中の車中も含め、大変楽しい時間をありがとうございます。
渡島半島219座踏破へ、心から応援しております。
返信する
narayamaさんへ (sakag )
2019-03-10 11:44:14
昨日は大変お世話になりました。ありがとうございます。
お陰で、残りひと桁になりました。
来冬には踏破できそうな感じがしてきました。
今後ともよろしくお願いいたします。
返信する

コメントを投稿