癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

明鏡止水・・・早朝の蓴菜沼

2011年05月24日 | 街並み・歴史探訪・ドライブ
      
 昨日、美利河丸山へ向かう途中、蓴菜沼のそばを通ったときに、その朝靄と鏡のような湖面に惹かれて、湖岸へ下りてみた。

 この沼には昔、ハクチョウが多く降り立ち、「白鳥の沼」といわれてたらしい。現在の名称になったのは、明治5年、北海道開拓使次官黒田清隆がこの地を視察した際に、良質のジユンサイが多く採れるということから「蓴菜(じゅんさい)沼」と命名されたとのこと。

      

 武四郎が絶賛した大沼は、現在の大沼公園付近ではなく、現在の小沼と蓴菜(じゅんさい)沼のこと。このあたりは、公園付近に比べて歴史は古く、江戸時代から幕末、維新を通じて、函館から小樽方面へ抜ける交通の要衝だった。維新のころには十戸内外の家があり、宿場としての役割を果たすとともに漁や炭焼きに従事していたらしい。

      

 この地を通過する新国道ができた明治5年、宮崎重兵衛という人が旅館を開業し、ニシン漁に従事する人々で賑わい、同時に観光目的でこの地を訪れる人々も年々多くなってきた。明治12年(1879)、当時のドイツ皇弟ハインリッヒ殿下が軍艦で函館に来られたとき、宮崎旅館に一週間滞在し、それ以後、明治13年、32年と計3度にわたって来遊されており、じゅんさい沼の風光をたいへん愛された。そのほか、イタリア皇族のゼノア公、日本の皇族では、明治14年(1881)には、当時29歳の明治天皇が北海道巡行途中に立ち寄り、維新の元勲・小松宮殿下、有栖川宮殿下などが来遊されている。明治11年にイザベラバードも宿泊している。

       

 その後、鉄道の開通に伴い、観光地としての中心は現在の大沼公園の方へと移っていき、今はその面影はない・・・・。

8 コメント

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Unknown (みきちゃん)
2011-05-24 18:47:49
遅くなりましたが退院おめでとうございます。もうすでにあちこち登っていらっしゃるとは、驚愕です!!
宮崎旅館は、今の宮崎鯉屋さんの曾お祖父さんが始めたものだと聞いています。イザベラバードも利用したとの話も聞きました。
そういえば、窓辺に腰掛けた写真が本に載っていたような気がします・・・。確かじゃぁないところがナンとも僕らしくて、失礼・・。
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みきちゃんへ (sakag)
2011-05-24 20:53:13
ありがとうございます。まだまだ意欲と気力は満々です。
宮崎鯉屋さんは、現在の大沼漁業組合長ですが、私と高校・大学と同期です。生まれて初めて鯉のあらいを食べたのは、高校時代に彼の家へ遊びに行ったときでした。彼から、宮崎旅館や昔のじゅんさい沼のことを聞いたことがあります。
「イザベラバードと宮崎旅館」で検索したら、下記にヒットしました。やはり泊まっているようです。宮崎旅館の写真も載っています。
http://www.town.nanae.hokkaido.jp/rekisikan/doc/dayori8.pdf
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Unknown (みきちゃん)
2011-05-25 17:30:02
驚きました!!
司さんとは同期ですか??
ということは、僕の叔父さんとも同期ですねぇ・・この二人には小さい頃に随分悪いことを仕込まれました!!
すみません・・二度もコメントしちゃいました。
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sakagさんへ (ヨッシ~)
2011-05-25 19:53:38
こんばんは~♪
今までに見た事の無い幻想的な風景にウットリです。
じゅんさい沼の云われ学ばして頂有難うございます。
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みきちゃんへ (sakag)
2011-05-25 21:12:07
司とは同期で、今でもお付き合いがあります。
しかし、叔父さんて誰だろう?
みきちゃんて大野の後は大沼でしたか?鹿部でなかった?
コメントは何回もOKですよ!

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ヨッシ~さんへ (sakag)
2011-05-25 21:16:37
あの幻想的な風景に惹かれて、思わず車を湖岸に向けました。
どうもジョギングは膝が痛くて思うようにできないのが気になります。もう少し膝の筋肉を強化する必要があるのかな?と思って、今日はマウンテンバイクで城岱展望台まで上がってみました。
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イザベラなど (赤ワイン)
2011-05-25 21:46:11
イザベラの「奥地紀行」では記憶に残っていなかったので、あれまっ!の新鮮情報でした。

それにしてもsakagさん、写真(と言うか、構図センスなど)上手になりましたねー・・・・あたし如きが言うと生意気そうですが、ホントにそう感心します。
老後はカメラで小遣い稼ぎなんて、どーでしょう
画像データのデータバンクサービスなんて結構需要があるようですよ
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赤ワインさんへ (sakag)
2011-05-25 22:14:19
イザベラの「奥地紀行」に載っているかどうかは私も知りませんが、子供時代に隣に住んでいた10歳違いのみきちゃんからのコメントで、検索して事実を知りました。

写真の腕?ただ単に被写体の良さと下手な鉄砲数打ちゃ当たるの類です。
構図に関しては、お世辞でしょうが、山岳写真家の市根井さんから褒められたことがあります。
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