癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

映画「岳」(ガク)

2011年05月28日 | イベント鑑賞・参加
        

 コミックに連載され、単行本も出ている石塚真一の同名ベストセラー漫画が映画化され、5/7から全国上映中である。その映画をようやく観てきた。

 北アルプスの奥穂高岳を舞台に、山岳救助ボランティアをする青年・島崎三歩とその仲間たちが繰り広げる感動の物語。主演は原作を愛読し、厳しい真冬の山岳でトレーニングに励んだという小栗旬。新人女性救助隊員・椎名久美を長澤まさみが演じ、体当たりの演技を見せる。

 この原作の漫画を初めて読んだのは、前の入院のとき、見舞いにいただいた1~4集であった。その後、面白くてレンタルショップで借りて10集まで読んでいた。現在は14集まで出ているらしい。映画はその中のいくつかのストーリが描かれていて、印象に残っているものもあった。原作とやや違う感じを受けたのは、島崎三歩は一応主人公のはずなのに、全体の構成が「椎名久美の成長物語」的な側面が大きくクローズアップされ、山岳救助の厳しさと現実を描いているような気がした。

 奥穂高岳と前穂高岳は夏に登っただけだが、映画では主に雪山が舞台となっていて、その厳しさを増していた。ロケは穂高岳を中心に八方尾根、立山連峰など標高3000 メートル級の北アルプスの過酷な雪山で行われたらしい。厳しい大自然の中でのロケの大変さが臨場感とともに伝わって来る。その厳しさは、キャプションに出てくる20名近い山岳ガイドの数からも想像できる。

 スタントなしというアクションシーンは迫力あるし、壮大な山の映像が素晴らしかった。感動場面も多いが、三歩の言う「山に捨ててはいけないもの、それはゴミと命」のフレーズが印象的だった。これからも、事故にはくれぐれも気をつけながら、長く山に登り続けたいという想いを強く持って、映画館を後にした。