🌷さ い わ い🌷 🌱わい🌱わい🌱

福祉施設やイベントで活動する ” ボランティア グループ ”
  🍀優しさに響き合おう🍀優しさを広げよう🍀

びわこ学園 -2020/1/16

2020-01-22 |  ├びわこ学園
今年初めてとなる、びわこ学園での活動を行いました。
一月ということで、前半の活動がお休みとなり、久しぶりの感のある活動となりました。
職員さんから、“さいわい”の活動を待っている方がおられるとお聞きして、とても幸せな年初めとなりました

第1病棟は、いつもと変わらず、担当一人が一人の利用者さんと過ごさせて頂きました
第2病棟も、いつもと変わらず、皆さんに紙芝居やクラフトを楽しんで頂きました

そして第3病棟だけが、担当一人が一人の利用者さんと過ごさせて頂く新しい活動を始めさせて頂きました
初回は二人共が緊張もあり、次からへの課題をいくつか見つけたようです。

これからこの担当二人が、どんなことを思いどんなことに気づき活動を充実させていくか
その新しい刺激を“さいわい”で共有しながら、楽しみ合いながら、一緒に成長していけたらと思っています。

びわこ学園のみな様、今年もどうぞ、よろしくお願い致します




第1病棟

担当:まさよ、エイミー

それぞれ、前回と同じ利用者さんとご一緒の時間を過ごさせて頂きました。
前回の活動から少し時間が空いたので、担当二人は「お久しぶりです」「お元気でしたか?」という挨拶から始めました。

そしていつものように、担当二人とも、すぐには活動に入らずに、利用者さんの横に座って、暫く静かに過ごしました
利用者さんの表情や様子を見させて頂きながら、来る時に見てきた風景の話などもしました。

それは、第一病棟に流れている穏やかな空気感とひとつになっていく時間なのだと、最近気づきました。
そしてそれは、私たちの心が、日常の慌ただしさを忘れる大切な時間でもあります


【活動の内容と様子】Uさん
部屋に行くと、Uさんは起きておられて、挨拶の後に「きのうのおひさま、どこにいったの?」を読ませて頂きました。
読んでいるうちに眠られたので、顔や様子を見ながら、どうさせて頂いたら心地良いかな〜と思い過ごしました。

暫くすると、目を開けたり閉じたりまどろんでおられたので、気持ち良さを邪魔しないようにしたいと思いました。
この日は良い天気で、部屋にも日差しが注いでいて明るくて、気持ちが良かったです
その気持ち良さに合わせて「この広い野原いっぱい♪」「野に咲く花のように♪」を、繰り返し唄いました

途中で、来られた職員さんに起こされて、しっかりと目を開けておられる時がありました。
その時には、絵が綺麗「ミロとまほうのいし」を、Uさんに絵が見えるようにしながら読みました
時々、目を大きく開けられたり、あくびを何度もされていました。
落ち着かないのかな〜と思い、絵本は、なるだけゆっくりゆっくりと読ませて頂きました。

読み終えて、暫く一緒に過ごさせて頂けたらと思い、手を握り何もせずにいました。
すると、眠られたと思っていたUさんが目を開けられたので、最後に「ライオンとねずみ」を読ませて頂きました


【活動の内容と様子】Kさん
部屋へ行くと、Kさんは、横向きで両手を顔の横に置かれていて、寝てはおられない感じでした。
挨拶をした後に、久しぶりにお会いしたので、来る途中に見た雪景色のことなどを話しました。

そして、雪だるまが出てくる「 ゆきのおじさん ありがとう」を読みました。
ほとんど眠られているようでしたが、讃美歌「いつくしみ深き♪」を唄わせて頂きました。
今回は、冬の歌を唄おうと準備してきましたが、なぜかこの歌がいいように感じて何度か唄いました

そのあと「くもとそらのえほん」「フレデリック」を読みました。
この3冊の絵本には、朝日夕焼けなどの自然の風景がたくさん出てきます。
Kさんが、この自然の風景を、を、空気を、感じてくださったらいいな〜と思いながら読みました

本当に気持ち良さそうに眠られていましたが、「きょだいな きょだいな」を読み始めると、起きられました。
何となくですが、楽しまれているように感じました
最後に「にじ♪」を唄いましたが、その時は、また眠られていました。



【活動の感想】
・冬場となりマスク着用での活動となり、絵本を読む時に、無意識に大きな声を出していたことに気づいた。
声が聞こえないのでは〜と思っていたからだが、無理して出している声は、利用者さんにも心地良くないだろうと思った。
言葉を正確に伝える〜というのではなく、絵本を感じているその心を伝えるような気持ちで読んでいこうと思う
・気持ち良さそうに眠られている姿を見ていると、このまま平穏な毎日を過ごして頂きたいなと心から思う。
私が読む絵本の情景が、少しでも、その穏やな眠りの幸せのお役に立てていたらいいなと思う




第2病棟

担当:さいは、ちはる

今回も、ぼのぼのグループさんとご一緒に過ごさせて頂きました。
利用者さん9名、職員さん1名がおられました。

部屋に入ると、皆さんが半円に並んで待っていてくださいました

今回は、新しい年を迎えた喜びを感じて頂きたいと、『絵馬』を作って頂くことにしました
担当三人で、色々な意見を出し合いながら試作を繰り返して、お祝いの印象の強い“赤い色”を土台に使うことにしました。

今回、ずっと一緒に準備してきた担当の一人が、風邪気味で不参加の選択をしました。
当日二人となった担当は、三人分の心を合わせるつもりで活動を行いました。

【活動の内容】
*〔歌を唄う〕「切手のないおくりもの」
*〔紙芝居〕「にらめっこしましょ あっぷっぷ!」
*〔歌を唄う〕「ふじの山♪」
*〔触れる感じる〕絵馬の飾り付け
 ・[富士山][コマ]から一つ選び、[ねずみ]と一緒に絵馬に貼って頂く。
*〔絵本〕「ゆきうふふ」
*〔歌を唄う〕「雪♪」2番まで唄う。

紙芝居には「だるまさん、だるまさん、にらめっこしましょ~あっぷっぷ♪」というフレーズか繰り返し出てきます。
職員さんも一緒に唄ってくださり、利用者さんは紙芝居へ集中されていました。
また、ページを一枚めくる毎に面白い絵が出てきて、その度に皆さんが違う表情をされ楽しんでおられました

絵馬の前に唄った「ふじの山♪」では、「あーあー」と声を出されたり、唄っておられるような方も多かった
職員さんが絵馬を「これね、絵馬、幸せなことがたくさんあるよ〜嬉しいね〜と、上手に説明してくださった。
他にも「いいことがあるよ〜」「楽しいことがたくさんありますように〜など、優しく声をかけられていた


【活動の様子】
〔紙芝居〕
職員さんも一緒に唄ってくださったお陰で、全体がまとまり楽しい雰囲気となった
・職員さんは、利用者さんのベッドの角度を変えて、見やすいようにされていた。
〔触れる感じる〕
・[富士山]か[コマ]かは、目の動きで教えてくださる方が多く、職員さんと確認しながら行った。
・ある方は、しっかり持って貼られていつものように上から手の平でパンパンとしてくださった。
すぐに[富士山]を選んで貼ってくださった方は、出来上がりをお見せすると、こちらも嬉しくなる笑顔をされていた。
・いつも床に座られている方は、じーっと見て選んで貼られて、いつものようにウンウンと頷かれていた。
・目がご不自由な方は、いつものように飾りを頭でゴシゴシと感じられてから、手を添えてもらい貼っておられた
寝ておられた方も、起きて職員さんと一緒に貼ってくださり、手で触って絵馬を確認されて、そしてまた目を閉じられた。


【活動の感想】
・今回はゆっくりと時間が流れているように感じ、普段のぼのぼのグループさんの空気感なのかもと思った。
皆さんの心地良い空気感の中でご一緒できて、本当によかったまたご一緒できたら嬉しい。
・一人の担当が絵本を読んでいる時に、利用者さんの中に入って聞いてみた。
利用者さんの表情は穏やかで、担当の読む声やトーンが利用者さんの心に添っているように思った。
職員さんは、全体も一人一人もよく見ておられて、様々気づかれて、自然に動いていかれる
私たちもクラフトの時は特に、職員さんにもお聞きしながら、“見えるよう”“やりやすいよう”繊細に配慮していきたい。




第3病棟

担当:たえ、しげよ

今回初めて、“にじグループさん”と過ごさせて頂きました
今までご一緒した利用者さんよりも、ベッドに寝ておられる時間が長い方々とお聞きしています。

ご一緒するのは、ほんの僅かな時間ですが、少しでも、皆さんの元気喜びのお役に立てたらいいな〜と思っています。

今日は、にじグループさんの二つの部屋に行かせて頂くことができました。
そして、一人の担当は三人の利用者さんと、もう一人の担当は二人の利用者さんと一緒に過ごさせて頂きました。

担当二人共が、この日のために図書館で色々な本を借りてきていました。
初めてのことで様子も分からないので、二人共が、借りてきた全部の本を持って、にじグループさんの部屋へ向かいました


最 初 の 部 屋
【活動の内容と様子】MIさん
活動に入る前に・・・・職員さんがMIさんのことを、色々教えてくださいました。
「横になられていますが、とてもよく分かっておられます。本も歌もお好きです」
を流されることがありますが、それは感情が動いた時で、嫌だとか悲しいということではありません」
「利き手の右手を、ゆっくりゆっくりと触らせてもらうと、拒否はされないと思います」


MIさんとは、ラッコグループにおられた時にお会いしていて、暫くお見かけしないなと思っていました
以前はすくっと車椅子に座られていたMIさんは、ベッドに横になっておられました。

挨拶をしてから「触らせて頂いても良いですか?」とお聞きして、ゆっくりと手を握らせて頂きました。
そして、ゆっくりと大きな声を出さないよう心掛けながら、「わたしのワンピース」を読みました。
目を真っ直ぐに本の方へ向けておられて、聞いてくださっているようで、ほんの少しを流されたように感じました。
その後読んだ「おおきなかぶ」も、しっかり目を開けて真っ直ぐに本を見てくださっていたように感じました。

ここでもう一人の担当も加わり、担当二人で「にじ♪」を唄いました

(( 担当交代 〜 一人は次の部屋へ移動))

MIさんはとても優しい雰囲気がしたので、「ほしとたんぽぽ」という詩集を読ませて頂くことにしました。
「わたしと ことりと すずと」「ほしと たんぽぽ」「みんなを すきに」の詩を読みました

次に「あみもの おつきさま」を、MIさんの呼吸のリズムに合わせるような気持ちで、ゆっくり読ませて頂きました。
途中のお月様が動物のために帽子を編む場面では、MIさんがキュ〜と口をすぼめて目を細められる表情をされました。
笑っておられる様だな〜と思い読んでいると、職員さんが「うわぁ〜、良い表情してはりますね〜」と言われていました

MIさんは、そのままの表情で、目を閉じられて眠りにつかれました
私が読み終わり本を閉じると、職員さんが、静かに毛布を掛けられベッドの柵をそ〜っとはめておられました。

【活動の内容と様子】TKさん
TKさんは、時々不快なためか、顔を上げて右手を激しく動かしたり…など、落ち着かない様子でした。
挨拶の後に静かに見させて頂いていると、身体を硬らせておられたので、お断りしてから左手を包み摩ったりしました。

暫くすると落ち着かれたので、赤がお好きとお聞きしていたので、色が鮮やかな「とりとわたし」を読みました。
途中、身体を硬らせられる時は、読むのをやめて、静かに手を握らせて頂きました

本を読み終えると職員さんが「排便を見ますので、部屋を移動します」と準備を始められました。
その準備の間「琵琶湖周航の歌♪」をゆっくり唄わせて頂き、そしてTKさんが移動されるのを見送りました。

活動の前に、TKさんは、赤色が好きで、ミニカーや乗り物も好きで、スキンシップもお好きと教えて頂きました。
また、本もとてもお好きだそうで、次は、お好きそうな本をゆっくり読ませて頂きたいな〜と思いました。


次 の 部 屋
【活動の内容と様子】URさん
URさんは、最近びわこ学園に入られた方だそうで、歌が好きで、特にディズニートトロが好きだそうです。
また、目や両手を上げたりしてしっかり意思表示をされて、機嫌が良い時は口角を上げてニコッとされるとのことでした。

挨拶をさせて頂いた後に、鮮やかな絵が良いかな〜と「はらぺこあおむし」を読みました。
URさんは、とても集中して見てくださっているように感じました。

「雪♪」を二回唄った後は、お断りして、少しの間手を握らせて頂きました
そして、海の写真が美しい「よるのこどもの あかるいゆめ」を、1ページずつゆっくり読みました。
それから、トトロが好きとお聞きしたので「さんぽ♪」を唄い、そして「そらいろのたね」を読みました。

【活動の内容と様子】ITさん
職員さんがまずファイルを開いて、ITさんのことを色々教えてくださいました。
「嬉しい時や、とても興味があり楽しい時は、こんな表情をされます」満面の笑みの写真も見せてくださいました

ITさんは、待っていてくださったそうでした
挨拶をして、歌がお好きと聞いたので「雪♪」を唄うと、目を開けたり瞑ったりを繰り返しておられました。

目が少し見えにくいとお聞きしたので、「ゆきだるま」は近くで開いて、読ませて頂きました
最初は、大きく目を開けておられましたが、途中から、微睡んでおられるようでした。
今日は、待っていてくださったITさんを、お待たせしてしまったのかな〜と思いました。



【活動の感想】
・借りて来た本を全部持って行ったが、利用者さんを前にすると、どの本を読んだらいいのか分からなかった。
一対一の関わりに少しずつ慣れていきながら絵本選びの感覚も磨いていきたい。
・終わってから担当同士でいつもの意見交換をしようと思ったが、気が抜けたような状態だった。
緊張が利用者さんに伝わってはいけないと、気持ちを落ち着かせて病棟へ向かったが、精一杯だったように感じる。
これから、少しずつ慣れていきながら、利用者さんのリクエストや喜びを感じる余裕を持てるようになりたい。
とても若い職員さんがおられたが、気遣いの細やかさに、担当二人共が驚かされた。





第3病棟が初めて、にじグループさんの部屋に行かせて頂いた。
その話しを聞かせてもらっていると、びわこ学園には、本当に様々な利用者さん様々なグループがあるのだと改めて思う。

そしてその利用者さんそれぞれのことを、職員の方々は、とてもとても詳しく知っておられる。
一人一人の好きなモノはもちろん、どんな時にどんな表情や様子をされるか、拒まれない接し方も・・・

そしてどの病棟の職員さんも、利用者さんの嬉しい時の仕草や反応を見過ごされない
それに気づかれると、職員さんの方がもっと喜んでおられると感じるくらいの様子をされる。

そんな職員さんの様子に、ボランティアに行かせて頂いている私たちも、いっぱいの元気喜びを頂いている
この元気と喜びを、今年も利用者さんのための活動に向けていきたい