信州・佐久で、ものづくり

信州・佐久在住の「ものづくり」の裏方である生産技術一筋二十数年。一芸より多芸を求められる人間から見た「ものづくり」論。

医療機器のマーケティングミックスって?

2017年06月03日 21時18分08秒 | 日記

歯科医療機器の開発の実際現場についてお話ししますが、その前にマーケティングミックスについて・・・

基本中の基本ですが、かつては4Pと呼ばれていた4C!

  • 製品(Product)=顧客価値(Customer Value)
  • 価格(Price)=顧客にとっての経費(Cost)
  • プロモーション(Promotion)=顧客とのコミュニケーション(Communication)
  • 流通(Place)=顧客利便性(Convenience)

これらは基本的には商品開発者の範疇となる訳ですが、先に言いたい放題言われる部分でもあります。特に営業関係者には!

製品:デザインが良くて多機能!

価格:先行品より安い!

顧客とのコミュニケーション:細かいところは自分で聞いてきて!

流通:医療機器の流通は・・・(固定なんです・・・?)

というところからスタートしていました。「ものづくり」の世界から考えると、かなり乱暴ですね!

今回は製品について

スキャナー付きプリンタ(複合機)を例に考えましょう。まず「スキャナーとプリンタを見れば複合機ができるよね!」という圧力が開発者に加えられます。もともとスキャナーやプリンタを製造しているメーカーなら「Good Idea!」で消耗品やメンテ費用でも稼げるなってロードマップが描けるのでしょうが、構造図面もファームウエアも諸々のノウハウもない状況からのスタートです。経営者的には工場関係者で協力して何とか・・・と思っていたようですが、「(自分は)忙しい!」と叫びながら休憩中の雑談を楽しんだり、定時で帰ってしまう面々に、そんな責任感などある訳もなく、一人で中身の試作品を作り上げます。(これは社内で作り上げないと外注もできないですから!)

この後、開発者に悲劇が訪れます!構造やファームウエアの試作品を見て皆さん決まって言います。「デザインが悪い!」・・・それも鬼の首とったど~!という感じにボロカスに言います。

ハッキリ言って構造なんかどうでもいいんです。見た目が大事!

じゃ~基本設計どうするんだ?

同業他社や産官学連携の外部機関に頼るか、それとも中身は○○から?(内緒です!)


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