サイババが帰って来るよ

Count down to the Golden age

インタビュー特集(66)シルディサイのエピソードの巻

2018-09-20 04:00:27 | 日記
ポニョ:昨日は肉体意識に基づいている関係はアートマとは関係無いという話をしました。
ヨシオ:俺が昨日のサイババさんの話の中で興味深かったのは、サイババさんが、無知から行ったことは、マーヤーの影響によるものではない。それはただその人が知らずに行ったことや。
でも、行為によって起こる結果を予想していて、しかも周りの状況をよく知っているのに、人が故意にその行為を行ったことは、マーヤーの影響によるものや。それはその人のエゴがそうさせたんや。と言われたやろ。
つまり人は、マーヤーによって惑わされて影響され、自分は肉体だと思い込んでしまってエゴが発生し、そのエゴによって誤った行為をしてしまうって事なんや。

ポニョ:そしてカルマを作ってしまい輪廻転生の大きな車輪に巻き込まれてしまうって事なんやな。でも知らずに過ちを犯した場合は、カルマを作らないんやろうか?おいらはいつも、相手の人の気持ちを考えずにズバッと言ってしまうから、時々人を傷つけるんやけれど。

ヨシオ:後で自分が言ったことが人を傷つけたと分かって反省し、もう二度とそういう軽率な事を言いません、と誓ったらそれでええやないか。という事で、今日は初代神の化身であるシルディサイババのエピソードを、いくつかお送りしますね。

サイババ:ナーンデードという都市にカーラダースという名前の物乞いが住んでいました。カーラ ダースはいつも自分の心を制御しており、しばしば〔真我に向かって〕独り言を言ったり、 独り笑いをしたりしていました。
同じ都市に、ワイダという金持ちが住んでいました。ワイダには子供がいませんでした。そのため、ワイダはいつも、自分が死んだらこの広大な 土地と巨額の財産はどうなるのだろうと、心配していました。ある日、ワイダはダース ガ ヌー〔シルディ サイ ババの帰依者〕に胸の内を打ち明けて、助言を求めました。ダース ガヌーはこう言ってワイダを慰めました。
「シルディという村に、あなたの問題を解決し、あなたの願いを叶えてくれることので きる人がいる。その人の名はサイ ババという。初めは狂人のように見えるかもしれない が、ババは神だということを決して忘れないように。この世にババにできないことは何も ない。行って、ババの助言と恩寵を求めなさい。」
ダース ガヌーは、木曜日〔グルに礼拝する曜日〕にシルディに行くようにとワイダに 助言しました。
旅に出ることになった日の数日前、ワイダはカーラダースを自宅に呼んで豪勢な食事を 振る舞いました。そして、その後の木曜日にシルディに出発しました。
シルディで、ワイ ダはババを自分のグルとして崇め、歓心を得ようと努めました。それは三日間に及びまし た。それから、ワイダはババにグル ダクシナー〔導師への謝礼〕をしたいと思い、どう か5ルピーをお納めくださいとババに懇願しました。ババは言いました。
「いや、いや、そうではない! おまえはすでに、私に3ルピー14アンナをくれている。 今、それを引いた額を私にくれればいい。それで十分だ。」
そうしてワイダは帰されました。それがワイダの初めてのシルディ訪問でした。

ワイダ がすでにババに3ルピー14アンナを献上していたというのは、どういうことでしょう? しかし、ワイダは自分のグルと口論したくなかったので、ババに言われたとおりに黙って 残りの1ルピー2アンナ〔1ルピー=16アンナ〕を献上しました。学生諸君はこの手本 を見習わなければいけません。現代の学生だったら、
「ババは何を言っているんだ? ババは僕がここに初めて来たということを知っている のに。もし僕が5ルピー払ったらババはお釣りをくれるのだろうか・・・」
等々と反論を持つことでしょう。しかし、ワイダは素直に言われたとおりにしました。
ワイダがナーンデードに戻った後、ダース ガヌーはワイダにシルディへの巡礼につい て尋ねました。ワイダは事の次第を語り、ダース ガヌーにババの言動の意味がわかりますかと尋ねました。ダース ガヌーは、しばし考えてからワイダに言いました。
「この創造世界のすべての姿はババの御姿だ。あなたが他人に何をしても、それはババ に届く。ババは万人の中に存在している。旅に出る前、あなたは誰か貧窮している人にお 金を施しませんでしたか?」

ワイダは、カーラダースに豪勢な食事を施したことを思い出しました。
実業家であった ワイダは計算に長けていました。ワイダは帳面を確認し、カーラダースに施した食事にか かったお金はちょうど3ルピー14アンナだということがわかり、うろたえました。それ がわかってから、ワイダは、ババは絶対者ブラフマンであると悟りました。

公庫で働いていたタルカドという男がいました。タルカドはブラフモ サマージの熱心 な会員の一人で、一なる神が多くの御名と御姿を有しているとは考えていませんでした。 タルカドの子供は17歳になる一人息子だけでした。
タルカドの妻子はババの敬虔な帰依 者でした。けれども、タルカドは二人の信愛に反対はしませんでしたが、自分は自分自身 の道を歩み続けていました。それはタルカドの善良な気質でした。毎月一度、妻子はシル ディを訪れていました。特に息子はババに強い信愛を抱いており、勉強はおかまいなしで した。息子はババへの礼拝に時間を費やしていました。けれども、一人息子なので、タル カドは息子が勉強を怠けていることを心配していました。
妻はよくこう言ってタルカドを慰めていました。
「あの子は今自分がやっていることで職を得ることでしょう。どのみち、あの子がして いる、ババという神御自身であるお方を礼拝することは、何も間違ったことではありませ ん。私たちはいつでも神を礼拝すべきなのです。過去世での善行のゆえに、あの子は幼い 年であれほどの信愛を抱いているのですよ。」

ある月のことです。息子はその月の巡礼のことを何も口にしませんでした。母親が巡礼 の旅程のことを尋ねると、息子はこう返答しました。
「お母さん、もう考えてあります。行く準備はできています。でも、僕はここで毎日、 プージャー〔礼拝〕の後にババのお写真にナイヴェーディヤ(供物)をお供えしています。 ババは一度もそれを直接受け取ってくださったことはありませんが、いずれにせよ、僕はお写真の前にナイヴェーディヤをお供えすることはできるのです。でも、僕が出かけたら、 誰がババのお写真の前にお供えをしてくれるでしょう? お父さんはそうした礼拝の儀式 には興味がありません。それで悩んでいるのです。」

タルカドは、その話を聞くと、わが息子への大きな愛情から、自分はそういった礼拝儀 式を信じていないにもかかわらず、毎日欠かさずババの写真の前に必ずお供えをすると請 け合いました。しかし、息子は言いました。
「誰かがお腹を空かせている時、誰か別の人ではなく、その人自身が食べなければお腹 は満たされません。僕が病気になった時、薬を飲まなければならないのは僕であって、お 父さんではありません。誰かが怪我をした時、包帯を巻かなければならないのはその人で あり、誰か別の人ではありません。だから、お父さんが十分な信仰心と気持ちを込めて毎 日ババにプージャーをすることに同意してくれないなら、僕はシルディには行きません。」
するとタルカドは、そうすることを約束し、まだ年若いわが息子のそれほどの信愛と規 律正しさを誇らしく思いました。これは理想の息子が持っていなければならない特質です。 本来ならば、息子を形作るべきは父親ですが、現代の父親は子供をだめにしています。そ れどころか、この場合、息子のほうが父親に変化をもたらしたのです!

タルカドの真剣 な言葉を聞くと、息子は母親といっしょに嬉しそうにシルディへと発ちました。
翌朝、タルカドは信心を持って朝早く起き、沐浴をしました。そして、息子がしていた のを見たとおりに、礼拝のための花を手に入れ、飴をお供えしました。その後、そのナイ ヴェーディヤ〔供物〕をプラサード〔神の恩寵〕として口に入れ、それからようやく朝食を摂りました。
父親が礼拝の儀式をしていたので、息子は幸せな気持ちで一ヶ月近くシルディに滞在し ました。日々は同様に過ぎていきました。満月の夜、母親と息子がババの両脇に座ってい た時、ババが話しはじめました。
「母よ、昨日、私は大変な空腹を抱えてそなたの家に行った。しかし、何も食べ物が供 えられていなかった! だから私は空腹なまま戻って来なければならなかった。」
息子はうろたえて言いました。
「ババ、僕たちがここにいるのに、どうして僕たちの家に行かなければならないのです か?」
ババは言いました。
「ああ、おまえは毎日そこで食べ物を供えていた。私はそのことに慣れていたので、習 慣でそこに行ったのだ。」
息子は、昨日父親がお供えをし忘れたのだとわかりました。息子はすぐさま父親宛に強 い言葉で手紙を書き、こう注記しました。
「もしお父さんが約束を守らないのであれば、僕はシルディに来なかったのに。」
職場から戻った父親は、その手紙を見てすぐに、その日に祭壇に供物を捧げたかどうか を調理人に確かめました。すると調理人は、その日は忙しかったのでお供えをし忘れたと いうことをタルカドに思い出させました。実際、タルカドはプージャー ルーム〔礼拝室〕 を閉めたまま仕事に出かけたのでした。こうしてタルカドの愚行が思い出されました。タ ルカドはとても悲しみました。

以上のことから諸君が皆、よく理解しなければならないことは、規則正しく信愛を込め
て行われたことは必ず神に届く、ということです。
諸君が「ブランマールパナム」〔“ブラ アルパナムフマンへの捧げ物”あるいは“捧げ物はブラフマン”という意味の文言で始まる食前の祈り〕を唱えるのは、プッタパルティやブリンダーヴァンでだけです。外の世界では、諸君 は「ローカールパナム」〔世間への捧げ物〕や「スワヤールパナム」〔自分への捧げ物〕を しています! 毎日決まった時間に犬に餌をやれば、90日後には、犬はその場に来て君 たちを待っているようになります。犬が時間どおりに来れるのに、なぜ神が来れないこと がありますか?
その体験の後、タルカドは腹を立ててブラフモ サマージを離れ、サハジ サマージに加 わりました。