お金が無くなる、という不安につきまとわれながらも旅は続きます。
とりあえず遺跡巡りをしながらメキシコシティを目指します。
だんだんとメキシコ国内に入っていくに従って物価も下がってきて、
これならなんとかもつかな、という気分になってきて、多少の余裕は
出てきました。
そんな旅のなか、一番癒されたものは、やはり食べ物でした。お腹を
満たす、喉を潤す、というのがまずは最低条件というのは異国の
一人旅での実感です。別の旅でしたが、丸20時間程飲み食いできない
ことが続いたことがありましたが、それだけで精神状態がおかしく
なったことがありました。人間というのはなんともろいものかと実感
した次第です。
メキシコの旅の食べ物の話でした。メキシコの食べ物というと何を思い
浮かべるでしょう?そう言えば最近は見なくなりましたが、一時期は
メキシコ料理の店が流行ったこともありました。
イメージとしては[辛い]ではないでしょうか。
当時の自分は辛さには強いという自負を持っていたのですが、メキシコの地
で完全に打ち砕かれました。とにかく何を食べても辛いんです。食べられ
ないほどではないんですが、それが続くとさすがにきつくなってきます。
街中の安レストランで食べるわけですが、ある時隣のおじさんが野菜の
漬物らしきものを食べているのを見かけ、その汁が透明(紅くない)
だったので、辛くなさそう、これだ!とウェイターに、あれ、あれ、と
指さして注文して、出てきたのを見たら、確かに野菜の漬物っぽく、
辛くなさそうと一口食べたとたん口から火を吹きました。
刺すような辛味でした。これをパクパク食べるというのはちょっと次元が
違うと、自分の辛さに強いという認識の甘さを痛感した次第です。
世界は広く驚きに満ちている。素直な感想でした。

