年も明け、落ち着いてきたのでメニュー編の再開です。
カレーのメニューは全て中央線で考えた。
なんかかっこいいでしょ。でもホントですよ。独立開業しようと決意して計画を
練っている時は、銀座のお店で(もちろん雇われで)働いていたので、中央線で
東京駅まで行って山手線に乗り換え、有楽町で降りる、という通勤コースでした。
カレー専門店で修業して独立するという道ではなく、(飲食店で働いてはいましたが)
仕事でカレーを作ったことがない人間が、無謀にもカレー屋を始めようと計画をする場合、
とにかく全てが手探りです。自分の場合は、まずカレー作り関係や個人事業の始め方
みたいな本を読むところから入った記憶があります。まあ、当時はまだまだネットも
そんなに身近ではなかったですから。そういえばこの計画を練っている時期に携帯を
初めて買いました。まわりはもうだいたい持っていた気がしますが、自分で仕事を
始めるとなるとさすがに必需品でした。でも逆にいうと準備するものと言っても頭の
中で考えているだけなので紙とペンぐらいですね。あとは覚悟ですか。
恥ずかしながらこの時期、我が家の家計は財政的に危険な状態でこのままでは破たんする
というのが目に見えていたので、ここはやるしかない、という追い詰められ型の覚悟
でしたが。でもそうじゃないとなかなか進んでリスクを取ろうとはしませんよね。普通は。
危機的な状況というのは無いに越したことはないんでしょうが、生きていく上での滋養にも
なりますから、明るく対処していくしかないですよね。
自分の場合極端に支出が少ない生活を続けていたので、東京で自活をしていましたが、
他人や金融機関からお金を借りたりしたことは(もちろん親からも)なく、なんとか
しのいできていたのですが、結婚して子供もできてという頃だったので、とにかく失敗は
できないという差し迫った状況でした。
この先どうなるんだろう、という不安を抱えながらも外面的には楽しそうに日々を送って
いたような気もします。中央線の(だいたいは帰りの)電車の中で、カレーを作ると言って
も一人で仕込むわけだからそんなに種類が作れるわけじゃないから、4種類ぐらいかな、
欧風の一般的なカレーは外せないだろうし、やっぱり専門店としてはインドカレーも
必要だろうな、などとあれこれ考えて手帳に書き込んでという時間も、不安を紛らわすという
面もありましたが、それはそれで楽しかった記憶があります。
こんなのでホントに開業できるのかな、という不安と、それでもとにかくやるしかないという
焦りとが入り混じりつつも、だんだんとメニューの骨格が決まってきて、最終的には今に
引き継がれているわけです。カレーが4種類やAセット、Bセットなどメニューの大枠は
中央線の中でできました。

