心の栄養

とりあえず小説を...

タマ と てっちゃん  24

2012-08-04 09:41:21 | 小説
 タマが窓の外から覗いているのも知らずに、テツオさんは死んでいるように動かなかった。

ー ジッと様子を観ているのも疲れちゃうワ。ここは寝心地良さそうだし、私もゴロゴロ寝ちゃおうかしら。

 タマには、一日の計画などありはしない。タマが毎朝欠かさないのは、縄張りの点検だけだった。
 お気楽に見えているタマにだって、自分なりの仕事というものはある。生きているということは、そういうことだ。と言うことを、学ばなくても身に付いている不思議。
 おひさまのぬくもりを受けているタマは、いつものように幸せな眠りの世界に落ちていった。
 しばらくすると、身体に トン トン トン と振動が伝わってきた。
タマが眼を覚まして窓の中を見ると、テツオさんがこちらに向かって歩いて来る。

ー 襲われるかもしれない!

タマは、一目散に逃げた。
タマはすでに、乙女になっていた。


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