最高裁判所裁判官の暴走を許さない

最高裁判所裁判官の国民審査は、衆議院選挙の時の「ついでに」ならないようにしましょう。

業務手当は残業手当になる

2018-09-14 14:13:52 | 日記
平成29(受)842  未払賃金請求控訴,同附帯控訴事件
平成30年7月19日  最高裁判所第一小法廷  判決  破棄差戻  東京高等裁判所


基本給と区別して支払われる定額の手当の支払により労働基準法37条の割増賃金が支払われたということができないとした原審の判断に違法があるとされた事


これは以前にこのブログで書いた薬剤師の残業代に関する事件です。

論点を別に扱うので、別裁判になったようです。

事実認定は次のようになります。
1賃金体系
業務内 容 薬剤師(調剤業務全般及び服薬指導等)
就業時間
月曜日から水曜日まで及び金曜日は午前9時から午後7時30分 まで(休憩時間は午後1時から午後3時30分までの150分) 木曜日及び土曜日は午前9時から午後1時まで
休日及び休暇
日曜日,祝祭日,夏季3日,年末年始(12月31日から1月3 日まで)及び年次有給休暇 賃金(月額)
基本給
46万1500円,業務手当10万1000円 支 払 時 期 毎月10日締め25日支払

2 実際の勤務
1か月当たりの平均所定労働時間は157.3時間 であり,この間の時間外労働等の時間を賃金の計算期間である1か月間 ごとにみると,全15回のうち30時間以上が3回,20時間未満が2回であり, その余の10回は20時間台であった。

3 雇用契約書
ア 本件雇用契約に係る契約書には,賃金について「月額562,500円 (残業手当含む)」,「給与明細書表示(月額給与461,500円 業務手当1 01,000円)」との記載があった。
イ 本件雇用契約に係る採用条件確認書には,「月額給与 461,500」, 「業務手当 101,000 みなし時間外手当」,「時間外勤務手当の取り扱い 年収に見込み残業代を含む」,「時間外手当は,みなし残業時間を超えた場合はこ の限りではない」との記載があった。

4 実際の勤務
タイムカードを用いて従業員の労働時間を管理していたが,タ イムカードに打刻されるのは出勤時刻と退勤時刻のみであった。被上告人は,平成 25年2月3日以降は,休憩時間に30分間業務に従事していたが,これについて はタイムカードによる管理がされていなかった。



論点は、業務手当が残業代に該当するかになりました。
裁判所は
(1) 労働基準法37条が時間外労働等について割増賃金を支払うべきことを使 用者に義務付けているのは,使用者に割増賃金を支払わせることによって,時間外 労働等を抑制し,もって労働時間に関する同法の規定を遵守させるとともに,労働 者への補償を行おうとする趣旨によるものであると解される。
(2) 前記事実関係等によれば,本件雇用契約に係る契約書及び採用条件確認書 並びに上告人の賃金規程において,月々支払われる所定賃金のうち業務手当が時間 外労働に対する対価として支払われる旨が記載されていた。

つまりはこのような規定は法に反しないと言う解釈なりますね。

全員一致でした。
裁判長裁判官 木澤克之 妥当
裁判官 池上政幸 妥当
裁判官 小池 裕 妥当
裁判官 山口 厚 妥当
裁判官 深山卓也 妥当
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トンデモ判決NHK受信料には時効がない

2018-09-01 15:12:04 | 日記
平成29(受)2212  放送受信料請求事件
平成30年7月17日  最高裁判所第三小法廷  判決  棄却  大阪高等裁判所


日本放送協会の放送の受信についての契約に基づく受信料債権には,民法168条1項前段の規定は適用されない

時事通信の報道です。
NHKから20年間受信料を請求されなかった場合、時効で支払い義務が消滅するかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(林景一裁判長)は17日、「消滅しない」との初判断を示した。
 民法は、定期的な支払いを求める債権について「20年間行使しないときは消滅する」と規定しており、受信料がこれに当たるかが争点だった。
 小法廷は「消滅を認めると、広く公平に受信料を負担させるとした放送法の趣旨に反することになり、民法の規定は適用されない」と指摘し、契約者側の上告を棄却。過去5年分約9万6000円の支払いを命じた二審大阪高裁判決が確定した。
 訴訟は、NHKが大阪市の男性を相手に起こした。男性は1995年7月分以降支払っていなかったが、NHKは2016年になって、未払い分を請求した。
 最高裁は14年、未払い受信料は過去5年にさかのぼって徴収できるとの判断を示している



最高裁は次のように言っています。
受信契約に基づく受信料債権は,一定の金銭を定期に給付させることを目的とする債権であり,定期金債権に当たるといえる。しかし,放送法は,公共放送事業者である被上告人の事業運営の財源を,被上告人の放送を受信することのできる受信設備を設置した者に広く公平に受信料を負担させることによって賄うこととし,・・・

ということは、上下水道のように公共料金と基本的に同じということでしょうか?


上記規律の下で受信料債権を発生させることとした放送法の趣旨に反するものと解される。

ここが一番理解不能です。なぜ放送法が民法より優先されるのか?放送法は民法の特別法ではないですよね。

上記の者に対し受信契約の締結を強制する旨を定めた規定を置いているのであり(最高裁平成26年(オ)第1130号,同年(受)第1440号,第1441号同29年12月6日大法廷判決・民集71巻10号1817頁参照),受信料債権は,このような規律の下で締結される受信契約に基づき発生するものである。受信契約に基づく受信料債権について民法168条1項前段の規定の適用があるとすれば,受信契約を締結している者が将来生ずべき受信料の支払義務についてまでこれを免れ得ることとなり,上記規律の下で受信料債権を発生させることとした放送法の趣旨に反するものと解される。


特に、平成26年(オ)第1130号は突っ込みどころ満載です。税金でないのに強制契約を定めているのは明かに憲法違反です。その上公共的性格とありますが、果たして本当にNHKが公共的でしょうか?
例えば、BS何かは酷いですね。スポーツを民間の放送局からセリでスポーツ番組を買っています。民間がやるべき番組を金で横取りしているのです。BSでスポーツ番組がやっているのを見るたびに怒りがこみ上げてきます。これのどこが公共性を有するのでしょうか?
さらに番組によってはかなり政治的に偏った内容を報道しています。
この偏りについて、審議会なるものがありますが、そもそも審議会のメンバーもかなり政治的に偏った人がやっていることがあります。公聴会すら開かれないで、自己の都合に良い人を意図的に選んでいると思われても、それに反論できる状態とは思えません。
それでも公共性をいいますか?

僅か1枚ちょっとの判決文です。なぜ民法168条の対象外なのか、補足説明もありません。これなら水道料金や税金も同じでしょう。これらに時効があるのにNHKの受信料に時効がないとするのは全く意味不明です。税金の方がNHKよりも公共性が高いのではないですか?
しかも全員一致とは。

第三小法廷
裁判長裁判官 林 景一  トンデモ
裁判官 岡部喜代子  トンデモ
裁判官 山崎敏充  トンデモ
裁判官 戸倉三郎  トンデモ
裁判官 宮崎裕子  トンデモ
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法務省の障碍者雇用水増し

2018-08-30 07:02:32 | 日記
実にひどい話です。
毎日新聞の報道ではこんな感じです。


出来もしない法律を作って、それに違反したからと言って罰金までとる。これは第一義的には立法の責任ですが、腐っても悪法でも法ですから
そこで最も腹が立つのが、法務省の水増しです。法の正義をつかさどる法務省が、水増しを行っていたとはどういう事でしょうか。全く持って信じられません。出来ないならできないと、誤魔化す前に公表すべきです。
民間企業はこの悪法のせいで名前まで公表されて罰金を払わされているのです。

この法律を誤魔化したのは、民間企業でいうところの粉飾決算と同じです。公文書偽造です。法務省は自らを告発すべきです。
法務省の人事担当者の弁明を聞かせてもらいたいものです。いいですか、各省庁の人事は名前を出して弁明すべきです。
公務員としての行為なので、懲戒請求に該当します。
少なくとも民案企業であれば、懲戒解雇処分に該当します。
それでも弁明すらしないのであれば、個人名を晒しましょう。担当者の個人名を明らかにしたところで公務員法により名誉棄損に該当しません。
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昼休み時間に対応した仕事は残業になるが、見做し残業で対応できる

2018-08-18 12:00:57 | 日記
平成29(受)842  未払賃金請求控訴,同附帯控訴事件
平成30年7月19日  最高裁判所第一小法廷  判決  破棄差戻  東京高等裁判所

基本給と区別して支払われる定額の手当の支払により労働基準法37条の割増賃金が支払われたということができないとした原審の判断に違法があるとされた事例

事実確認から見ていきます。

1 保険調剤薬局と薬剤師に間での争いです。
2 業務内 容 薬剤師(調剤業務全般及び服薬指導等)
就業時 間 月曜日から水曜日まで及び金曜日は午前9時から午後7時30分
まで(休憩時間は午後1時から午後3時30分までの150分)
木曜日及び土曜日は午前9時から午後1時まで
休日及び休暇 日曜日,祝祭日,夏季3日,年末年始(12月31日から1月3
日まで)及び年次有給休暇
賃金(月額) 基本給46万1500円,業務手当10万1000円
支 払 時 期 毎月10日締め25日支払
3 薬剤師は、平成25年1月21日から同26年3月31日までの間,上告人が運営する薬局において,薬剤師として勤務し,上記(1)の基本給及び業務手当の支払を受けた。被上告人の1か月当たりの平均所定労働時間は157.3時間であり,この間の被上告人の時間外労働等の時間を賃金の計算期間である1か月間ごとにみると,全15回のうち30時間以上が3回,20時間未満が2回であり,その余の10回は20時間台であった。
4 契約書には,賃金について「月額562,500円(残業手当含む)」,「給与明細書表示(月額給与461,500円 業務手当101,000円)」との記載があった。
5 採用条件確認書には,「月額給与 461,500」,「業務手当 101,000 みなし時間外手当」,「時間外勤務手当の取り扱い年収に見込み残業代を含む」,「時間外手当は,みなし残業時間を超えた場合はこの限りではない」との記載があった。
6 確認書には,業務手当月額として確定金額の記載があり,また,「業務手当は,固定時間外労働賃金(時間外労働30時間分)として毎月支給します。一賃金計算期間における時間外労働がその時間に満たない場合であっても全額支給します。」等の記載があった。
7 タイムカードを用いて従業員の労働時間を管理していたが,タイムカードに打刻されるのは出勤時刻と退勤時刻のみであった。被上告人は,平成25年2月3日以降は,休憩時間に30分間業務に従事していたが,これについてはタイムカードによる管理がされていなかった。



これを見ると個人病院の門前薬局のようです。
門前薬局だと五月雨式に患者が来ますので、それに対応しなければならない、つまり昼休みを丸々1時間取れる状況になく、誰かが対応しなければならない状態だったようです。そこで、昼休みは30分に短縮で対応していたのでしょう。
薬局側は、タイムカードで出勤と退勤は管理していたけども、昼休みまでは管理していなかったようです。そういうこともあるということで、みなし残業代を支給していたのでしょう。

最高裁はこれについて次のように判断しました。

労働基準法37条
が時間外労働等について割増賃金を支払うべきことを使用者に義務付けているのは,使用者に割増賃金を支払わせることによって,時間外労働等を抑制し,もって労働時間に関する同法の規定を遵守させるとともに,労働者への補償を行おうとする趣旨によるものであると解される。

薬局側の賃金体系においては,業務手当が時間外労働等に対する対価として支払われるものと位置付けられていたということができる。さらに,被上告人に支払われた業務手当は,1か月当たりの平均所定労働時間(157.3時間)を基に算定すると,約28時間分の時間外労働に対する割増賃金に相当するものであり,被上告人の実際の時間外労働等の状況(前記2(2))と大きくかい離するものではない。

したがって,上記業務手当の支払により被上告人に対して労働基準法37条の割増賃金が支払われたということができないとした原審の判断には,割増賃金に関する法令の解釈適用を誤った違法がある。


裁判長裁判官 木澤克之 当然
裁判官 池上政幸 当然
裁判官 小池 裕 当然
裁判官 山口 厚 当然
裁判官 深山卓也 当然

全員一致で補足意見なしです。当然でしょう。
どのタイミングで時間外労働かなんていうのは、監視カメラでチェックでもしない限り出来ないわけで、ここまで細かく言うならばトイレに行く時間は休憩とカウントできるということにすらなりかねません。
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岐阜地裁:判決未完成のまま言い渡し

2018-08-09 06:59:43 | 日記
裁判官も人の子とは言え、これって不正会計とか品質偽装と全く同じですよ。

日経新聞での報道です。

判決文未完のまま言い渡し 岐阜地裁裁判官、懲戒へ
岐阜地裁は13日、36件の民事裁判で判決文が未完成の状態なのに判決を言い渡して裁判所法の職務上の義務に違反したとして、同地裁の山崎秀尚裁判官(58)について、裁判官分限法に基づき名古屋高裁に懲戒を申し立てた。
 地裁によると、今年4月上旬、判決の言い渡しから判決文の送達までに時間がかかっているケースがあるのを名古屋地裁の職員が見つけ、両地裁が調査していた。
 山崎裁判官は「事件処理に追われて、やむなくやってしまった」と話しているという。言い渡された判決と、判決文の内容が変更された事実は確認されていない。
 山崎裁判官が名古屋地裁岡崎支部に在任していた2017年4月~18年3月、36件の民事裁判で判決文が完成していないのに判決を言い渡した。
 岐阜地裁の田村真所長は「裁判官が法律に基づかない手続きを行ったことは誠に遺憾。再発防止に努める」とのコメントを出した。


36件は酷すぎますね。私の知っている範囲では2週間延期というのを事前に連絡を受けたのはありますが。36件だと一度に同時進行している裁判全部と言ってもいいかもしれません。

毎日新聞の報道では、
2018年7月30日 ... 民事裁判で判決文が未完成なのに判決を言い渡し、職務上の義務に違反したとして 戒告の懲戒処分を受けた岐阜地、家裁の山崎秀尚裁判官(58)が、31日付で依願退官した。


裁判官の数が増えてないので体調が悪化すると、こういう事件も起きるでしょう。と同情してはいけないようです。

某法律事務所のブログで

通常であれば、名古屋地方裁判所の書記官が判決言い渡しの際、判決原本を確認する以上、担当書記官が原本がないことに気づき、主任書記官等に相談するのが通常である。しかし、名古屋地裁書記官室は、「原本がないことは認識していたが、対応に苦慮し、原本があったかのように記録に記載してしまった」と調書の記載を偽造したと話しているという。今後、名古屋地裁書記官が判決原本がないにもかかわらず、それを知りながら書記官事務を行ったことも懲戒事由を免れない。

ありていに言えば、緊張感が足りないということになるのでしょうか。そもそも、判決文は裁判所から直接訴訟関係者に送られてくるわけではなく、本人訴訟だと分からないままになっている可能性がありますね。
法務省は一斉に点検した方がよくないですか?
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トンデモ判決NHK受信料は時効の対象外

2018-08-06 07:25:11 | 日記
平成29(受)2212  放送受信料請求事件
平成30年7月17日  最高裁判所第三小法廷  判決  棄却  大阪高等裁判所

日本放送協会の放送の受信についての契約に基づく受信料債権には,民法168条1項前段の規定は適用されない

中日新聞の報道です。
NHK受信料に20年の時効なし 最高裁が初判断
 決まった期間ごとに一定の金銭支払いを受けられる債権は、20年間行使しなければ消滅するとした民法の時効規定が、NHK受信料に適用されるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(林景一裁判長)は17日、適用されないとの初判断を示した。
 訴訟で大阪市の男性は、NHKと受信契約を結んだ後、請求されなかったことから、20年以上、受信料を支払っておらず、NHKの債権は消滅したと主張した。
 第3小法廷は「20年の時効を適用すれば、契約者が将来生じる支払い義務まで免れ得ることになり、放送法の趣旨に反する」と指摘した。

事実認定です。
ある人が平成7年からずっとNHKに受信料金を払いませんでした。
NHKはこれに対して、平成23年4月分から平成29年5月分までの受信料合計9万6940円及び遅延損害金を求めて裁判を起こしました。
20年間請求しなかったことから,民法168条1項前段所定の定期金債権の消滅時効が完成したと主張して争っています。

裁判所は、
受信契約に基づく受信料債権は,一定の金銭を定期に給付させることを目的とする債権であり,定期金債権に当たるといえる。

つまり時効がある事を認めています。

放送法は,公共放送事業者である被上告人の事業運営の財源を,被上告人の放送を受信することのできる受信設備を設置した者に広く公平に受信料を負担させることによって賄うこととし,上記の者に対し受信契約の締結を強制する旨を定めた規定を置いているのであり


この趣旨は分かります。

受信契約に基づく受信料債権について民法168条1項前段の規定の適用があるとすれば,受信契約を締結している者が将来生ずべき受信料の支払義務についてまでこれを免れ得ることとなり,上記規律の下で受信料債権を発生させることとした放送法の趣旨に反するものと解される

はぁ?論理に飛躍はないですか?確かにその可のせいはなくはないですが、どこに放送法が民法に優先すべきという規程があるのでしょうか。この結論を出すには、放送法は民放168条の対象外であると書く必要があります。

結論

受信契約に基づく受信料債権には,同項前段の規定は適用されないと解するのが相当である。


第三小法廷判決

裁判長裁判官 林 景一 トンデモ
裁判官 岡部喜代子 トンデモ
裁判官 山崎敏充 トンデモ
裁判官 戸倉三郎 トンデモ
裁判官 宮崎裕子 トンデモ

全くトンデモな論理飛躍です。誰ひとり補足意見を言わない、しかも2ページで説明がつく内容ではないでしょう。なぜ民法より優先すべきか誰も論じていません。
敢えて書くならば法的不備を言うべきであり、ここで裁判官は政策に関与すべきではありません。この大原則を彼らは忘れているようです。学部からやり直せ!といいたくなるレベルですね。

法律家の傲慢さっこに極まれりです。
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弁護士には力の差がありすぎるし、裁判官も差がありすぎる

2018-08-04 08:24:03 | 日記
ある友人の離婚裁判の資料を見せてもらいました。相手は元検事の弁護士、こちら側はロースクール出の5年目の弁護士でした。
第一印象は、文書力に差があり過ぎです。こちらの弁護士は回りくどく書いて、何が問題なのか分かりにくい。
第二印象は、ヤル気あるのか?という感じです。子の監護やら面会させずに2年間、そろそろ健全なる育成に問題が出てくる状態でありながら、全くその辺りには触れません。
第三に、場合によっては人身保護請求に該当しそうな状況であるにもかかわらず、その話も出てきません。
挙句に、面会交流の調停書ですら、罰則事項も入れないので実効性が担保されない状況でした。

ちょっと法律をかじったレベルの私ですら、何だこりゃ?レベルでした。要するにボロ負けです。法テラスの客は筋が悪いからまともに扱わないという話を聞いたことがありますが、本当だと思わせるような話でした。

色んなところで聞くと、政治活動に一生懸命で受けた仕事は手下に丸投げ、下手すれば事務職員(司法試験勉強中)にやらせて本人は関与しないようなこともあるそうです。例えば、死刑制度反対、憲法9条守れと言うばかりで、まともに依頼人の仕事をしていない弁護士の話を間接的に聞くことがあります。中には、法廷で大声を出して恫喝する弁護士もいたとか。

裁判官も同様に、出来不出来の差が大きいようです。トンデモな判決を出す裁判官は、何度も同じ変な判決を出す事があります。
財産分与で法令違反の判決でなぜこうなるの?というようなこともあるのです。

判決がおかしいとなった場合は、上訴するしかないのです。裁判官がしでかしたわずか1か所の法令違反の判決のために上訴するのは大変な労力と、資金が必要です。

これは本当に何とかならないのでしょうか。
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悪文極まりない判決文:土地課税、昔家を建てるときに審査したはずなのでそれに従え

2018-07-28 06:56:15 | 日記
平成28(行ヒ)406  固定資産評価審査決定取消請求事件
平成30年7月17日  最高裁判所第三小法廷  判決  破棄差戻  大阪高等裁判所


土地の固定資産評価について,当該土地に接する街路が建築基準法42条1項3号所定の道路に該当する旨の市長の判定があること等を理由に上記街路が同号所定の道路に該当することを前提とする登録価格の決定を適法とした原審の判断に違法があるとされた事例


Aさんが土地評価で、市長から出された金額は高すぎると申し立てたところ却下されました。それを不服として行政裁判になりました。

地方税法349条1項は,土地に対して課する基準年度の固定資産税の 課税標準を規定して、市町村長が決定しなければなりません。
その時に基準になるのが、固定資産評価基準に照らし合わせて決めることになっています。
その中で、建築基準法43条1項本文は,建築物の 敷地は道路に2m以上接しなければならないとし,同法42条が道路の定義を定め ています。

事実認定です
1 Aさんが持っている土地は、駐車場として利用されて いる一団の土地である。
2 ある道が42条道路に該当するか否かについて判定の依頼があ ったときは,これを調査した上で判定(以下「道路判定」という。)をし,建築指 導課は,道路判定の内容を道路縦覧図に表示している。本件街路が所在する区域について同法第3章の規定が適 用されるに至った昭和25年11月23日時点で,本件街路が幅員4m以上の道と して存在したことが必要である。
3 市長は,本件登録価格を決定するため,市街地宅地評価法により本件各土地 の価額を算出したところ,その他の街路である本件街路の路線価を付設するに当た り,細街路等補正率表及び通路等補正率表所定の補正率を用いた補正をしなかっ た。
4 Aは,平成21年5月25日,本件委員会に対し,本件登録価格を不服とし て審査の申出をしたが,本件委員会は,同24年1月6日付けで,同申出を棄却す る旨の本件各決定をした。
5 市は,本件街路が昭和25年11月23日時点で道として存在したとし ても,その幅員は4m以上ではなかったから,本件各土地の価額については,本件 街路が3号道路に該当しないことを前提に算出されるべきであると主張している。

原審では
昭和25年11月23日時点で本件街路の幅員がどの程度であったかは明らかで ないものの,本件道路判定は相応の根拠の下に本件街路が3号道路に該当する旨の 判定をしたものであって,その結果,建築確認等は,これを前提として行われるこ ととなるから,本件各土地が42条道路に接しないとして建築確認を受けることが できないためにその上に建築物を建築することができない事態となる可能性はな い。したがって,本件街路が3号道路に該当することを前提とする本件登録価格の 決定は適法である。

結構こういう事が街中でもあるのですよ。道として人が通らなくなって草ぼうぼうになり、境界線が分からなくなっていつの間にか占有していることが。そうでなくても、裁判物件になっているものの中には、明らかに他人の土地に勝手にビルを建ててしまったり。工事のときに気づかなかったのかと不思議に思う事があります。

最高裁では次のように判断しました。
(1) 本件各決定は,本件登録価格の決定に違法はないとして,これに係る上告人の審査の申出を棄却したものであるところ,土地の基準年度に係る賦課期日にお ける登録価格が評価基準によって決定される価格を上回る場合には,同期日におけ る当該土地の客観的な交換価値としての適正な時価を上回るか否かにかかわらず, その登録価格の決定は違法となるものというべきである

悪文極まりないですね。学校からやり直してこいと言いたくなるレベルです。これは他の言語に翻訳できますか?

(2) 42条道路に接しない土地の上に建築物を建築することについては,建築 基準法43条1項本文所定の接道義務に違反するものとして,建築主事又は指定確 認検査機関の建築確認(同法6条,6条の2)を 原則として受けることができず,これを受けるためには,特定行政庁の許可(同法 43条1項ただし書)を受けること等が必要となる。

要するに、だいぶ前に違法かどうか調べるはずだったよね、申請が通ったのだから違法じゃないでしょうと言いたいようです。

結論は
したがって,本件街路が3号道路に該当するための要件を満たすか否かは明らかでないとしながら,本件道路判定がされていること等を理由に,建築確認を受けることができないために本件各土地上に建築物を建築することができない事態となる可能性はないとして,本件街路が3号道路に該当することを前提とする本件登録価格の決定は適法であるとした原審の判断には,固定資産の評価等に関する法令の解釈適用を誤った違法がある。



まあ、全体として流れは良いとしても、これは法令解釈違反でしょうかね。事実誤認と言った方が良い事例のような気がします。
さらに、今回の判決の読みにくさ、本当に法律文章の悪いところが出まくっている判決文す。誰のための判決文なのか彼らは考え直すべきです。

裁判長裁判官 林 景一 判決文をきちんとかけ
裁判官 岡部喜代子 判決文をきちんとかけ
裁判官 山崎敏充 判決文をきちんとかけ
裁判官 戸倉三郎 判決文をきちんとかけ
裁判官 宮崎裕子  判決文をきちんとかけ
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状況証拠のみの強盗殺人、高裁の無罪が逆転

2018-07-22 07:55:57 | 日記
平成29(あ)837  強盗殺人被告事件
平成30年7月13日  最高裁判所第二小法廷  判決  破棄差戻  広島高等裁判所  松江支部


被告人を殺人及び窃盗の犯人と認めて有罪とした第1審判決に事実誤認があるとした原判決に,刑訴法382条の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

毎日新聞の報道です。

鳥取県米子市で2009年、ホテル支配人を殺害したとして強盗殺人罪に問われた同市の無職、石田美実被告(61)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は13日、逆転無罪を言い渡した2審・広島高裁松江支部判決(17年3月)を破棄し、審理を同高裁に差し戻した。小法廷は「2審判決は間接証拠の総合評価を欠き、1審判決の不合理さを具体的に示していない」と指摘した。



事実認定は以下の通りです。
(1) 本件の犯人は,本件事務所から少なくとも二百数十枚の千円札を含む約2 6万8000円の現金を奪取したと認められるところ,被告人は,本件発生から約 12時間後,ATMから自己名義の預金口座に230枚の千円札を入金している。
(2) 本件は,当日午後9時34分頃から午後10時12分頃の数分前までの間 に発生したと認められる。
(3) 本件事務所は,1階部分に客室専用駐車場が設けられていないほかは,建 物の外側から見て他の客室と特段の違いはない上,その位置関係や本件ホテルの施 錠状況等に照らし,本件ホテルの内部構造を知らない者にとっては,本件ホテルの 建物内で最もアクセスしにくい場所であった。
(4) 以上に加え,①被告人が本件直後に県外へ移動し,妻や交際相手との音信 を絶ち,警察官からの出頭要請を無視していたという一連の行動は,本件による検 挙を恐れての逃走と評価でき,②被告人以外の本件ホテルの従業員が本件犯行を行った可能性は認められないという事実関係が同時に存在する。


一審では裁判員裁判によって、有罪となりましたが、二審で逆転無罪判決となりました。最高裁では、二審の高裁で一審を覆す合理的根拠がないとしました。

最高裁は
(1)被告人が本件発生の約1 2時間後にATMから自己名義の預金口座に230枚の千円札を入金した事実及び 本件犯人が本件事務所から少なくとも二百数十枚の千円札を含む現金約26万80 00円を奪取した事実を認定した点は不合理といえない。
(2)「被告人には本件犯行に及ぶ 機会があった」と認定した第1審判決の認定が不合理とはいえないとしつつ,その 事実のみで被告人が犯人であると推認できないことは明らかであるとしている。



結論
第1審判決の説示を分断して個別 に検討するのみで,情況証拠によって認められる一定の推認力を有する間接事実の 総合評価という観点からの検討を欠いており,第1審判決の事実認定が論理則,経 験則等に照らして不合理であることを十分に示したものと評価することはできな い。第1審判決に事実誤認があるとした原判断には刑訴法382条の解釈適用を誤 った違法があり,この違法が判決に影響を及ぼすことは明らかであって,原判決を 破棄しなければ著しく正義に反するものと認められる。

物証がなく状況証拠で強盗殺人が認定されました。状況証拠で殺人が認定されるのか?の疑問ですが、過去の判例で認められているようです。
となると、今回の裁判は高裁が裁かれた裁判と言ったところでしょうか。素人目には疑問に思えるところがありますが、毒殺などがあれば状況証拠しか残らないケースしかないので、こうせざるを得ないのでしょう。


裁判長裁判官 鬼丸かおる
裁判官 山本庸幸
裁判官 菅野博之
裁判官 三浦 守
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証人の名前を被告弁護士に伝えないのは違憲ではない

2018-07-14 08:37:31 | 日記
平成30(し)170  検察官による証人等の氏名等の開示に係る措置に関する裁定決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件
平成30年7月3日  最高裁判所第二小法廷  決定  棄却  大阪高等裁判所



ニュースで検索しても出てこないので想像するしかありません。
ある外国人Aが日本で犯罪を犯しました。その犯罪を知っていたBさんがいました。
Bさんは検察側の証人として呼ばれますが、AとBさんは顔なじみでした。Bさんは、証言するけど親族に影響が出るので自分が誰だかわからないようにしてほしい刑訴法299条の4に基づいて求めました。
AとAの弁護人はそれでは信ぴょう性がないと、名前を明らかにしろと要求してきました。刑訴法299条の5では、被告人又は弁護人は,検察官のと った措置に不服があるとき,裁判所に対して裁定請求をすることができるとし,3 項において,裁判所は,裁定請求について決定をするとき,検察官の意見を聴かな ければならないとし,4項において,裁判所の決定に不服があるとき,即時抗告を することができます。

まあ法の不備があったようです。

裁判所は
検察官は,被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれ があるときには,条件付与等措置も代替開示措置もとることができない。

刑訴法299条の4,299条の 5は,被告人の証人審問権を侵害するものではなく,憲法37条2項前段に違反しないというべきである。

他にも過去の判例から同様の判決が出ていることから、名前をAの弁護士にも非開示になりました。

裁判長裁判官  山本庸幸
裁判官 鬼丸かおる
裁判官 菅野博之

妥当な判断だと思いますね。過去の判例がなかったとしても、証人を守るためにはAの弁護士にもいってはいけないでしょう。職業倫理上守秘義務はあるとはいえ、何かの拍子に弁護士経由でばれることもあるでしょうし、最近の弁護士の事件を見ると酷いですからね。証言内容から誰が証人になっているのかもわかってしまうでしょう。
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雑感:オウム死刑について

2018-07-09 07:44:22 | 日記
1995年(平成7年)3月20日に、オウムサリン事件から22年、この事件を全く知らない世代がかなり増えるくらい時間が過ぎました。
この間に死刑制度廃止運動と揺れ戻しと言ったり来たりありました。

死刑ではないですが、光市母子殺害事件では被害者の家族が被告に質問する機会が得られるきっかけが作られ、ようやく被害者よりも加害者に目が行くようになりました。しかし現前として加害者の方が人権が保護されているのです。実に非道い話です。
今回の松本智津夫死刑執行には、オウム事件東者の会の高橋さんが立ち合せろと要求していたようですが、結局制度化されませんでした。被害者家族からすれば、非常に残念です。

死刑反対者は、加害者に対する復讐だ、残虐だ、裁判に誤りが入る可能性があるなど言っています。しかもそれが弁護士会の会長が、会の名前を使って会長声明として出しているのです。実におかしな話ではないですか。

1 死刑制度は、日本国民が民主的な方法で国会議員を選んで定めた方法に従っているだけです。もしそれをしないのであれば、むしろその方が問題です。
2 残虐だと言う意見については、死刑と終身刑とどちらの方が残虐だというのでしょうか?ノルウェー連続テロ事件のブレイビク受刑囚は77人殺しておいて23年で出てきます。十分体を動かせる年齢で、再び犯罪を起こさないとも限りません。人は誰でも矯正教育できるという思い込みというか幻想というか、もはやお花畑レベルです。
何でEU圏内で死刑を復活させないのだという不満を抑えるために、駐日欧州連合(EU)代表部およびEU加盟国の駐日大使ならびにアイスランド、ノルウェー、スイスの駐日大使は声明を出しているようですが、全く持って余計なお世話です。
キリスト教文化圏ですから、「汝裁くことなかれ」の聖書の価値観の押し付けなのでしょうが、上から目線の態度には実に不快です。
3 裁判に誤りがある可能性があるとする見解については、これを某県の弁護士会会長がぬけぬけと言っているのです。ならば裁判をやめてしまえばいいではないですか。法律の存在意義を根底からぶっ潰すようなことを平気で言いだす弁護士のレベルの低さに驚きを隠せません。

こんな死刑反対論を弁護士会のHPに載せる、誰も反対しない、こんな弁護士会には弁護士法に基づく技能研鑽や自浄機能なんぞ期待できません。もし弁護士に依頼することがあっても、今回の件でも死刑反対を言いだしている県の弁護士会所属者には依頼したくないものです・
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強姦及び強制わいせつの犯行の様子を隠し撮りは「犯罪行為の用に供した物」になる

2018-07-03 17:17:26 | 日記
平成29(あ)530  強姦未遂,強姦,強制わいせつ被告事件
平成30年6月26日  最高裁判所第一小法廷  決定  棄却  福岡高等裁判所  宮崎支部


被告人が強姦及び強制わいせつの犯行の様子を隠し撮りした各デジタルビデオカセットが刑法19条1項2号にいう「犯罪行為の用に供した物」に当たるとされた事例

Biglobeの報道では
2審・福岡高裁宮崎支部判決によると、強姦ごうかん罪などに問われた宮崎市の元マッサージ店経営、土屋和朗かずあき被告(48)は2010〜13年、マッサージ店を訪れた客ら女性5人を店内で襲い、そのうち4人に対する犯行を隠し撮りした。
 被告の逮捕後もテープは押収されず、弁護人が被害者に「告訴を取り下げればテープを処分する」と提案したことが公判で判明。裁判所がテープを差し押さえていた。刑法は凶器など犯行に使われたものを没収できると定めるが、弁護側は「被告が合意の上の行為だと証明するために撮影し、犯行に使われたものではない」と没収対象にはならないと主張した。



鬼畜ですね。マッサージ業界そのものへの影響も大きかったでしょう。
弁護士自治を考える会でも相当お怒りです。これはもはや弁護活動ではなく、共犯と言っていいレベルではないでしょうか。

判決文は一枚のみです。理由の部分はこの個所です。

被告人は,本件 強姦1件及び強制わいせつ3件の犯行の様子を被害者に気付かれないように撮影し デジタルビデオカセット4本(以下「本件デジタルビデオカセット」という。)に 録画したところ,被告人がこのような隠し撮りをしたのは,被害者にそれぞれその 犯行の様子を撮影録画したことを知らせて,捜査機関に被告人の処罰を求めること を断念させ,刑事責任の追及を免れようとしたためであると認められる。以上の事 実関係によれば,本件デジタルビデオカセットは,刑法19条1項2号にいう「犯 罪行為の用に供した物」に該当し,これを没収することができると解するのが相当 である。
したがって,刑法19条1項2号,2項本文により,本件デジタルビデオカセッ トを没収する旨の言渡しをした第1審判決を是認した原判断は,正当である。 よって,刑訴法414条386条1項3号刑法21条により,裁判官全員一 致の意見で,主文のとおり決定する。

第一小法廷
裁判長裁判官 小池 裕
裁判官 池上政幸
裁判官 木澤克之
裁判官 山口 厚
裁判官 深山卓也


当たり前すぎる判決でした。この交渉に当たった弁護士は懲戒処分になったのでしょうかとしtらべてみたら、マッサージ店強姦ビデオ撮影事件 宮崎県弁護士会がひどい判断お咎めなしでした。これはどう見ても共犯じゃないですか?刑事告訴はできなかったのでしょうか。宮崎県弁護士会そのものを懲戒することができないのが非常に残念です。せめてこの弁護士の名前と登録番号を晒すことができればいいのですが。
弁護士自治が悪用された典型例でした。
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トンデモ判決:定年過ぎた人を再雇用するとき、給与格差は配置転換があるかどうかで判断

2018-07-01 13:00:31 | 日記
平成29(受)442  地位確認等請求事件
平成30年6月1日  最高裁判所第二小法廷  判決  その他  東京高等裁判所

 1 有期契約労働者が定年退職後に再雇用された者であることは,労働契約法20条にいう「その他の事情」として考慮されることとなる事情に当たる
2 有期契約労働者と無期契約労働者との個々の賃金項目に係る労働条件の相違が不合理と認められるものであるか否かについての判断の方法
3 無期契約労働者に対して能率給及び職務給を支給する一方で有期契約労働者に対して能率給及び職務給を支給せずに歩合給を支給するという労働条件の相違が,労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たらないとされた事例


これは前回の記事の裁判と一連のものようです。


事実確認をしていきます。
1)被告は輸送会社で、有期雇用と無期雇用の2種類の従業員を雇用している。
2)無期雇用の従業員については
 (ア) 基本給は,原則として月給とし,在籍給及び年齢給で構成する。
 (イ) 乗務員に対し,その職種(乗務するバラ車の種類をいう。以下同じ。)に応じた以下の係数を当該乗務員の月稼働額に乗じた額を,能率給として支給する。
 (ウ) 職種により,職務給を支払う。その月額は,以下のとおりとする。
 (エ) 従業員規則所定の休日を除いて全ての日に出勤した者に精勤手当を支払う。その額は月額5000円とする。
 (オ) 1か月間無事故であった乗務員に対して無事故手当を支払う。その額は月額5000円とする。
 (カ) 従業員に対して住宅手当を支払う。その額は月額1万円とする。
 (キ) 従業員に対して家族手当を支払う。その月額は,配偶者について5000円,子1人について5000円(2人まで)とする。
 (ク) 役付者(班長又は組長をいう。以下同じ。)に対して役付手当を支払う。その月額は,班長が3000円,組長が1500円とする。
 (ケ) 従業員に対し,時間外労働等を命じた場合,超勤手当を支給する。
 (コ) 従業員に対して通勤手当を支給する。その月額は,公共交通機関の1か月定期代相当額とし,4万円を限度とする。
 (サ) 従業員の賞与については,別に定めるところによる。
 (シ) 3年以上勤務して退職した乗務員には,退職金を支給する。
従業員の定年を満60歳、全日本建設運輸連帯労働組合関東支部(以下「本件組合」という。)との間において,平成16年9月17日,年間賞与を基本給の5か月分とする内容の労使協定を締結した。

2有期雇用の従業員は
定年退職した後に有期労働契約を締結して被上告人に勤務する従業員(以下「嘱託社員」という。)に適用される就業規則として,嘱託社員就業規則(以下「嘱託社員規則」という。)を定めている。嘱託乗務員の賃金(年収)は,定年退職前の79%程度である。
 ア 採用対象者 60歳定年に達した正社員で,再雇用を希望する者
 イ 契約期間 1年以内の期間を定めて再雇用する。
 ウ 賃金
  ① 基本賃金 月額12万5000円
  ② 歩合給 12tバラ車 月稼働額×12%
    15tバラ車 月稼働額×10%
   バラ車トレーラー 月稼働額×7%
  ③ 無事故手当 月額5000円
  ④ 調整給 老齢厚生年金の報酬比例部分の支給が開始されるまでの間において月額2万円を支給する。
  ⑤ 通勤手当 公共交通機関の1か月分の定期代(ただし,4万円を上限とする。)
  ⑥ 時間外手当 時間外勤務等について,労働基準法所定の割増賃金を支給する。
  ⑦ 賞与,退職金 支給しない。
 エ 契約の更新 更新の最終期限は,満65歳に達した後の9月末日又は3月末日のいずれか早い日とする。
本件組合は,上記団体交渉において,被上告人に対し,定年退職者を定年退職前と同額の賃金で再雇用すること等を要求したが,被上告人は,これに応じなかった。


やっている仕事は定年前と後では同じなんだから平等に扱えとの主張です。

原審では
事業主は,高年齢者雇用安定法により,60歳を超えた高年齢者の雇用確保措置義務付けられており,定年退職した高年齢者の継続雇用に伴う賃金コストの無制限な増大を回避する必要があること等を考慮すると,定年退職後の継続雇用における賃金を定年退職時より引き下げること自体が不合理であるとはいえない。

これについて最高裁は、
審の上記判断のうち,精勤手当及び超勤手当(時間外手当)を除く本件各賃金項目に係る労働条件の相違が労働契約法20条に違反しないとした部分は結論において是認することができるが,上記各手当に係る労働条件の相違が同条に違反しないとした部分は是認することができない。

被上告人における嘱託乗務員及び正社員は,その業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度に違いはなく,業務の都合により配置転換等を命じられることがある点でも違いはないから,両者は,職務の内容並びに当該職務の内容及び配置の変更の範囲(以下,併せて「職務内容及び変更範囲」という。)において相違はない。


配置転換があるとなれば、差をつける根拠が無くなりますね。その一方で、

また,労働者の賃金に関する労働条件の在り方については,基本的には,団体交渉等による労使自治に委ねられるべき部分が大きいということもできる

この点は「はぁ?」ですね。ならば、法律は要らない事になります。

更に最高裁は続けます。

これらの事情を総合考慮すると,嘱託乗務員と正社員との職務内容及び変更範囲が同一であるといった事情を踏まえても,正社員に対して能率給及び職務給を支給する一方で,嘱託乗務員に対して能率給及び職務給を支給せずに歩合給を支給するという労働条件の相違は,不合理であると評価することができるものとはいえないから,労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たらないと解するのが相当である。

このように多数の店舗を持っている企業であればそうかもしれませんが、これを基準にしろと?

嘱託乗務員に対して住宅手当及び家族手当が支給されないことについて

被上告人における正社員には,嘱託乗務員と異なり,幅広い世代の労働者が存在し得るところ,そのような正社員について住宅費及び家族を扶養するための生活費を補助することには相応の理由があるということができる。他方において,嘱託乗務員は,正社員として勤続した後に定年退職した者であり,老齢厚生年金の支給を受けることが予定され,その報酬比例部分の支給が開始されるまでは被上告人から調整給を支給されることとなっているものである。


これって企業が労働者に対して正当な労働の対価というより、祝い金的側面を言ってますよね。なラバ最初から支払うことの合理性が問われませんか?

嘱託乗務員に対して役付手当が支給されないことについて
役付手当が年功給,勤続給的性格のものである旨主張しているところ,被上告人における役付手当は,その支給要件及び内容に照らせば,正社員の中から指定された役付者であることに対して支給されるものであるということができ,


当然でしょう。定年で約付から全部はずされ、それが条件で再雇用なのですから当たり前です。

上告人らに精勤手当を支給しないことは労働契約法20条に違反するものである。また,被上告人が,本件組合との団体交渉において,嘱託乗務員の労働条件の改善を求められていたという経緯に鑑みても,被上告人が,嘱託乗務員に精勤手当を支給しないという違法な取扱いをしたことについては,過失があったというべきである

それってどうなんです?何でもかんでも問題だと言っておけばいい事になりますよね。これってまともな経営が出来なくなりますよ。

第二小法廷
全員一致です。
裁判長裁判官 山本庸幸
裁判官 鬼丸かおる
裁判官 菅野博之
裁判官 三浦 守


これは法律にのっとって判断すればそうなんでしょうけど、正直言ってこの手の裁判があるたびに思うのですが、労働三法の最近の動きは企業を潰して海外移転を図れと言っているのか?と思うくらいです。
一度従業員を雇用すると、もう従業員を解雇できない状態です。定年退職ですらも、年齢差別成る主張をしてきている団体もあるので、今度は会社が解雇するための手続きを簡略化するいつ要があります。そうでもしないと、人を雇わない様に企業は努力するだけです。
これが全員一致というのは正直納得いきません。当然補足意見があるべきだと思います。企業の健全な運営をさせていくのに、60歳以上の従業員を再雇用するのは重荷にしかならなくなります。
最高裁判事だといかに恵まれているのか分かっていないようですし、雇用主の辛さを理解しようとしていませんね。
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期間従業員であろうと皆勤手当を払え

2018-06-26 07:42:23 | 日記
平成28(受)2099  未払賃金等支払請求事件
平成30年6月1日  最高裁判所第二小法廷  判決  その他  大阪高等裁判所

1 有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が労働契約法20条に違反する場合における当該有期契約労働者の労働条件
2 労働契約法20条にいう「期間の定めがあることにより」の意義
3 労働契約法20条にいう「不合理と認められるもの」の意義
4 乗務員のうち無期契約労働者に対して皆勤手当を支給する一方で有期契約労働者に対してこれを支給しないという労働条件の相違は,労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たるとされた事例


日経新聞の報道です。

不合理な非正規格差、損害賠償で救済 最高裁が初判断
 物流大手「ハマキョウレックス」(浜松市)の契約社員の運転手が正社員に支給されている6種類の手当の支払いなどを会社に求めた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(山本庸幸裁判長)は1日、労働契約法が禁じる不合理な待遇格差があっても非正規社員の待遇は正社員と同一にはならず、損害賠償によって救済すべきだ、とする初判断を示した。
 そのうえで、二審・大阪高裁判決のうち4種類の手当相当額の支払いを命じた部分を支持して、会社側の上告を棄却。残る2種類のうち1種類については契約社員に支給しないのは不合理であると認め、高裁判決の一部を破棄して審理を差し戻した。
 運転手の男性が支払いを求めた手当は、通勤費のための「通勤手当」、食事代を補助する「給食手当」、住居費を補助する「住宅手当」、1カ月間無事故で勤務した運転手に支給される「無事故手当」、特殊業務に従事した際の「作業手当」、全営業日に出勤した運転手に支給される「皆勤手当」の6種類。
 一審・大津地裁彦根支部判決は通勤手当を支給しないのは違法と判断。二審・大阪高裁は通勤、給食、無事故、作業の4つの手当について相当額を支払うよう会社に命じた。これに対し、最高裁は皆勤手当についても契約社員に支給しないのは不合理であると判断した。


同一労働同一賃金の流れが進んでいますが、その流れを受けた裁判です。

裁判所の事実認定を見ていきます。

1 Aさんはあるトラック輸送会社に1年契約で働き始めました。
2 内容は次の通り
    期 間 平成20年10月6日から同21年3月31日まで(ただし,更新する場合があり得る。)
    勤務場所 ○支店
    業務内容 配車ドライバー
    賃 金 時給 1150円,通勤手当 月額3000円
    昇給賞与 原則として昇給及び賞与の支給はない。ただし,会社の業績及び勤務成績を考慮して,昇給し又は賞与を支給することがある。
3 正社員に適用される就業規則(以下「本件正社員就業規則」という。)は,従業員が5年以上勤務した後に退職するときは退職金を支給する旨を定め、無事故手当、特殊業務手当、昼飯の弁当手当、住宅手当、通勤手当は倍額の差がありました。
4 る「嘱託,臨時従業員およびパートタイマーの就業規則」(以下「本件契約社員就業規則」という。)は,基本給は時間給として職務内容等により個人ごとに定めること,交通機関を利用して通勤する者に対して所定の限度額の範囲内でその実費を支給すること,原則として昇給しないが会社の業績と本人の勤務成績を考慮して昇給することがあること,賞与及び退職金は原則として支給しないこと等を定めている。


露骨なまでに正規従業員とパートとの間に差があるのです。

5 正社員については出向を含む全国規模の広域異動の可能性があるが,本件契約社員就業規則には配転又は出向に関する定めはなく,契約社員については就業場所の変更や出向は予定されていない。正社員については,公正に評価された職務遂行能力に見合う等級役職への格付けを通じて,従業員の適正な処遇と配置を行うとともに,教育訓練の実施による能力の開発と人材の育成,活用に資することを目的として,等級役職制度が設けられているが,契約社員についてはこのような制度は設けられていない。

それなりに、正社員は非正規よりもそれなりの別の義務が生じるようです。
それについて高裁は
(1) 契約社員である被上告人と正社員との間で本件賃金等に相違があることが労働契約法20条に違反するとしても,被上告人の労働条件が正社員と同一になるものではないから,本件確認請求及び本件差額賃金請求は,いずれも理由がない。
(2) 被上告人と正社員との間の住宅手当及び皆勤手当に係る相違は不合理と認められるものには当たらないから,当該相違があることは労働契約法20条に違反しない。


として、ち住宅手当及び皆勤手当に係る部分をいずれも棄却しました。これについて、最高裁は
1 労働契約法20条は,有期労働契約を締結している労働者(以下「有期契約労働者」という。)の労働条件が,期間の定めがあることにより同一の使用者と無期労働契約を締結している労働者の労働条件と相違する場合においては,当該労働条件の相違は,労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。),当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して,不合理と認められるものであってはならない旨を定めている。

第二十条 有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。

2 件差額賃金請求について
ア 本件確認請求及び本件差額賃金請求は,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が労働契約法20条に違反する場合,当該有期契約労働者の労働条件が比較の対象である無期契約労働者の労働条件と同一のものとなるという解釈を前提とするものである。
イ 労働契約法20条が有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違は「不合理と認められるものであってはならない」と規定していることや,その趣旨が有期契約労働者の公正な処遇を図ることにあること等に照らせば,同条の規定は私法上の効力を有するものと解するのが相当であり,有期労働契約のうち同条に違反する労働条件の相違を設ける部分は無効となるものと解される。


結論
有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が同条に違反する場合であっても,同条の効力により当該有期契約労働者の労働条件が比較の対象である無期契約労働者の労働条件と同一のものとなるものではないと解するのが相当である。

本件についての結論
同条にいう「不合理と認められるもの」とは,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が不合理であると評価することができるものであることをいうと解するのが相当である。


住宅手当居ついては、正規従業員は転勤の可能性があるから差別的扱いではない。
皆勤手当については、従業員を集める目的であるので正規・非正規と区別する根拠がない。
通勤手当については、そもそも通勤を目的として支給されるのであれから区別する根拠がない。
給食手当については、そもそも食事補助を目的として支給されるのであれから区別する根拠がない。
特殊勤務手当については、そもそも特殊勤務についての定義がない。同一労働の正規従業員にはついているのに、非正規につかないのは根拠がない。

裁判官全員一致
裁判長裁判官 山本庸幸
裁判官 鬼丸かおる
裁判官 菅野博之
裁判官 三浦 守

これは裁判所の判断うんぬんより、法体系に問題がありそうです。
この判決は思いっきり契約の自由の原則に反しているんですよね。労働契約法20条で非正規差別をしてはならないとはいっても、転勤を受け入れない従業員とどう区別するのかの問題が残ります。この裁判ではそこは問われてないので判断しなかったとは思いますが、こうなってくると従業員と個別で労働契約を結ぶ必要が出てきます。
零細企業ならまあ不可能ではないですが、大企業ではそんなことできるのでしょうか。

根本的に転職市場がもっとしっかりしていれば、不満がある企業にいつまでも居ざるを得ない状況で、会社にとっても従業員にとっても不幸な事です。
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STR遺伝子検査は正しい

2018-06-24 14:14:47 | 日記
平成29(あ)882  邸宅侵入,公然○いせつ被告事件
平成30年5月10日  最高裁判所第一小法廷  判決  破棄自判  大阪高等裁判所

いわゆるSTR型によるDNA型鑑定の信用性を否定した原判決が破棄された事


毎日新聞ではこのような報道になってます。
 公然○いせつ罪に問われた堺市の男(30)の上告審で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は10日、DNA型鑑定の信用性を認めずに無罪とした2審・大阪高裁判決(2017年4月)を破棄する逆転有罪判決を言い渡した。懲役1年の実刑とした1審・大阪地裁堺支部判決(16年9月)が確定する



裁判所の認定によると
1階オートロック式の出入口から住人に追従して侵入し,その頃,1階通路において,不特定多数の者が容易に認識し得る状態で,自己の○茎を露出して手○し,引き続き,2階通路において,同様の状態で,自己の○茎を露出して手○した上,○精し,もって公然と○いせつな行為をした」というものである。

見事な変○っぷりです。裁判では、精○は私のものではないということで、DNA鑑定そのものの信ぴょう性を争点にしたようです。

最高裁は
原判決が,本件資料は1人分のDNAに由来し,被告人のDNA型と一致する旨の鈴木鑑定の信用性には疑問があるとして,被告人と犯人との同一性を否定したのは,証拠の評価を誤り,ひいては重大な事実の誤認をしたというべきであり,これが判決に影響を及ぼすことは明らかであって,原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると認められる。


DNA検査の正当性はともかくとして、そもそも公然○いせつの定義

①公然○いせつ罪の実行行為があるか、
②公然○いせつ罪の結果が発生したか
③実行行為と結果との間に因果関係があるか
④公然○いせつ罪の故意が認められるか、

になりますが、不特定多数が見ていたのでしょうか。どうもその辺がはっきりしません。可能性があれば公然○いせつになるのでしょうか???この書き方ではそう解釈できます。そのあたりは完全スルーです。


第一小法廷判決
全員一致

裁判長裁判官 小池 裕 今一つ
裁判官 池上政幸 今一つ
裁判官 木澤克之 今一つ
裁判官 山口 厚 今一つ
裁判官 深山卓也 今一つ


なお、gooブログのNGワードが引っかかるので伏字にしました
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