あるきメデス

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歴史民族博物館 企画展「江戸の旅から鉄道旅行へ」(千葉)

2008-08-13 22:58:26 | Weblog
 2008年8月5日(火)



 千葉県佐倉市の国立歴史民族博物館で開催中の企画展
「江戸の旅から鉄道旅行へ」の観覧に出かけました。



 この日、東京都心で日中激しい雷雨があり、浸水家屋が
出たりしたので心配しましたが、佐倉周辺はそれほどの雨
にはならず、自宅から約2時間半をかけて行き、正午前に
入館しました。


 この企画展では鉄道発達以前を「旅の時代」、以後を「旅
行の時代」として、2部構成で展示しています。

 第1部「旅の時代」では、江戸時代の寺社参詣を中心とし
た旅について、その主役である庶民の旅を紹介しています。

 当時は、伊勢講や富士講など、講中で集めた資金を使い、
メンバーが交代で何年かに1度、伊勢参りとか富士登山など
をしたのですが、あわせて江戸や京都、善光寺や金比羅参り
をするなど、何十日もの旅をしていたようです。 

 旅の隆盛に伴い、各地の都市を中心に多くの旅行地や周
遊コースが成立しました。当時は全部徒歩の旅ですが、そ
の旅では道中も楽しみで、旅人は街道沿いの名所や社寺に
立ち寄り、名物の食物も楽しんでいました。

 江戸時代の旅は、楽しいことも困難なことも含め、「壮大な
アミューズメントパークを作り上げていた」、ということのよう
です。
 
 展示物としては、東海道や中山道などの街道絵図、江戸
や京都の名所絵図、庶民が記録した旅の記録・道中記、旅
での楽しみの一つ、各地の名物食べ物や食事などが紹介さ
れていました。

 第2部「旅行の時代」の本格到来は、明治22年(1889)
の東海道線開通以後といってよいようです。
 
 これ以降、東西を行き来する人は鉄道を利用するように
なり、駅から離れた宿場は衰退しました。

 一方で、旅行者は短時日のうちに目的地に達することが
できるようになり、より遠くの旅行が可能になりました。

 その結果、都市周辺の温泉地や海水浴場などへも手軽
に行けるようになり、新たな行楽地・保養地が生まれ、登山
やハイキングも行われるなど、時代とともに変化する旅行の
多様性などを紹介しています。

 主な展示物は、東京や京都などの名所図会、田山花袋
著など各種の旅行案内書、鉄道路線図やパノラマ図、修学
旅行の案内書、次第に隆盛になった温泉の案内書、地元
房総の案内書、旅行の記録やコレクション類など、多彩な
出版物を中心に展示されていました。

 資料展示が主で、旅行用品など実物展示が少なかったの
で、少し期待はずれの感がしましたが、常設の第3展示室
には旅行用品などがが展示されていたので、合わせてご覧
になれば、理解が深まると思います。

 企画展示室は撮影禁止なので、写真で紹介できないのが
残念なところです。

 首都圏にお住まいの旅行好きの方は、佐倉まで足を伸ば
して、観覧されてはいかがでしょうか。

 企画展示以外に、5つの常設展示室に数多くの展示物が
あり、ゆっくり見れば1日では見切れないほどです。
 それらは別途、紹介するつもりです。

 この企画展は8月31日(日)まで。休館日は18,25日
です。開館時刻は9時30分~17時(入館は16時30分ま
で)。入館料は一般830円(常設展示も見られます)です。

交通:京成佐倉駅(京成上野駅から特急で約55分)下車、
   バス約5分または徒歩約15分。

   JR総武線佐倉駅(東京駅から快速で約60分)下車
   バス約15分。

 なお、国立歴史民族博物館のWebは下記をご覧下さい。 
   http://www.rekihaku.ac.jp/

 

 




 
 

 

 

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