あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

あしがくぼの氷柱と秩父市内の清水武甲写真展へ(埼玉・横瀬町、秩父市)

2019-02-25 15:18:36 | ウオーキング
 2019年2月22日(金)

 この冬の会期があと3日になった秩父・横瀬町(よこぜまち)の「あしがくぼの氷柱」
と、秩父市のギャラリー「武甲庵(ぶこうあん)」で開催中の、秩父の写真家、故清水武
甲さんの写真展を見るために出かけた。


 西武秩父線の芦ヶ久保駅に10時14分に着いた。駅の北側斜面には幾つもの民家が点
在している。


 眼下に道の駅「果樹公園あしがくぼ」見下ろしながら線路沿いを西へ。
     
 横瀬川左岸沿いの遊歩道を南側の谷間に回り込み、氷柱会場のチケット売場でチケット
を求める(整備協力金300円)。


 西武線のガード下を抜けると、日陰になっている南側斜面一帯が氷柱に覆われている。










 間近の氷柱を眺めながら遊歩道を上がり、全体を一望できる「おもてなし広場」と呼ぶ
展望広場へ。

 まずは、広場にある「おもてなし処」で温かい甘茶をいただき、飲みながら氷柱を左か
ら右へと眺めた。






     
 少し下って間近に見下ろせる場所があり、行き止まりまで回って引き返す。


 そこには、溶け出しているが動物の形のよう氷柱も。
     

  
 広場に戻り、もう一度眺めてから下ることにした。今週は気温が上がっているので、日
当たりのよい場所は溶けて滑らかな氷柱が多い。11時05分頃会場を後にした。


     

 次の目的地、武甲庵は西武秩父駅に近いので電車で行くのがよいが、暖かなので国道
299号線を歩いて向かうことにした。

 川地集落の西端で横瀬川を渡り国道に入る。しばらくは民家がなくカーブが続き、ダン
プや大型トラックが高速で通過するが、右側に歩道があり安心して進める。


 3か月近く雨の日がわずかなので、横瀬川の水量は少ない。
     

 2㎞近く進んだら歩道が無くなった。車の危険を避けて側道が広めの方に回って進むと、
谷間から武甲山(ぶこうさん)が姿を見せた。


 路傍にお地蔵さんが立っていた。昭和31(1956)年10月5日の自動車事故によ
る犠牲者の冥福を祈る為に建てたよう。
        
 当時は西武線も吾野(あがの)駅が終点で、正丸峠を越えて秩父までは西武バスで行か
なければならなかった。まだ国道に昇格前の県道で、幅員もかなり狭かったはず。台座に
は西武自動車と記されているので、バスが転落事故を起こしたのではないかと思われた。

 間もなく、民家の現れた二番集落で左手の旧道に回り、途中国道の下をS字状カーブで
くぐる。右手に回って国道に合した後は、歩道が続くようになった。

 五番集落の交差点際、台地上に秩父観音霊場7番札所法長寺が見えたので、急石段を上
がり参拝する。

 法長寺は、牛伏堂(うしぶしどう)とも呼ばれるようで、本堂前には「牛伏堂由来の石
像」がある。



 境内からは、南に秩父のシンボルで日本二百名山の武甲山(1,304m)が、北には
日本百名山の両神山(りょうかみさん)(1,727m)↓が望まれる。


 石段下には交通安全祈願のお地蔵さんが立ち、背後に般若心経が記されていた。
     

 横瀬川を渡り六番集落に入る。横瀬町立図書館の前に民俗資料館の特別展の掲示が出て
いた。観覧することにして背後の横瀬町歴史民俗資料館へ(入館料00円)。



 初めに常設展示室での「武甲山をめぐる自然と生活展」と「地場産業の移り変わり」が
テーマの展示を一巡する。




 さらに特別展示室での「秩父札所展」も見て、あわせて20分近く観覧した。



 市立図書館と町民会館のある建物の先で東側の展望が開け、穏やかな起伏の山並みや斜
面に点在する民家、南東側の二子山↓などが望まれる。


 横瀬駅入口交差点先の空き地からは、石灰岩の採掘跡を示す武甲山北面が一望された。



 緩やかな上りを十一番集落の中ほどまで進んだ交差点際に、JAちちぶの農産物直売所
「アグリマルシェよこぜ」があったので入り、きび餅を購入する。


 羊山公園の横まで上がり、坂氷交差点をピークに下りとなる。羊山公園の北端下のY字
路で国道に分かれて熊木町へ。


 住宅街の中の細かな十字路を2、3度横断して折り返し、ネットで探してあったそば処
「まるた」に13時35分に入り、ごまだれそば(960円)を注文して昼食をした。
    

 14時頃「まるた」を出て、道路の東側にある「ちちぶ銘仙館」を観覧することに(入
館料200円)する。ここにこのような建物があるのは、来てみて初めて知った。


 当館は、秩父銘仙や秩父織物などの歴史的貴重な資料の展示や、伝統的な技術を伝承す
るための施設とか。

 もとは、昭和5(1930)年に秩父絹織物同業組合により、繊維産業の向上と振興を
図るために建築されたもの。

 建物は、旧帝国ホテルのライト館で知られる建築家フランク・ライト氏が考案した、大
谷石(おおやいし)積みの外装や昭和初期の特徴的な装飾を活かした建物で、平成13
(2001)年に国の登録有形文化財に指定されたという。


 最初に入口横の映像室に入り、歴代の同業組合長の写真や、たくさん並ぶソファなどを
見る。


 そのあと、学校のような廊下を進んで展示資料室、糸繰室、整経場、型彫室、捺染室、
手繰り体験室、染場・染体験室などの貴重な設備や材料、製品などを観覧した。













 最後に売店↑とギャラリー↓も見て、14時40分にちちぶ銘仙館を出た。


 庭からは、南側間近に羊山公園が望まれる。


 12月初めの秩父夜祭りの山車を納めた、熊木地区の大きな山車蔵の前を進む。国道
40号線を横断して市役所の北側に回り、今日二つ目の目的地、「武甲庵」で開催中の清
水武甲写真展へ。
     
 清水武甲氏は戦後の日本を代表する写真家の一人。若い時期から国内外の数々の写真関
係の賞を受賞し、木村伊兵衛、土門拳、入江泰吉などとの交流を深めながらも、生涯秩父
を離れず、秩父を愛し、秩父を発信し続けた写真家。

 写真以外でも、山岳、自然保護、文化、歴史、民俗学など幅広く活躍されている。

 私も昭和30年代(1955~)から、清水武甲さんの秩父の山や集落、祭り、動物、
生活など数多くの写真を、山の雑誌や写真集などで鑑賞していた。

 最近の新聞で、生前の写真館を改装したギャラリーの改装記念に写真展を開催すること
を知り、訪れたもの。
    
 写真館だった建物の1階にはカフェがオープンしており、その2階がギャラリー会場。
今回は東京都写真美術館収蔵作品中の第二次大戦中と戦後の写真16点、秩父地方の戦中
の貴重な記録10数点が展示されていた(撮影禁止)。

 今後も、10数万カットもある写真の中から順次企画展を開催するとのことなので、期
待したい。


 観覧後は、最近改装を終えた秩父市役所構内を抜けながらもう一度武甲山を眺める。構
内の広場にある神社造りは何かと思ったら、12月3日に行われる秩父神社大祭の御旅所
であった。



 今日のゴール、西武秩父線の終点、西武秩父駅に15時18分に着いた。隣接する駅前
温泉「祭の湯」の売店でしゃくし菜漬を求め、他の店ものぞいていたら、声をかけられた。

 誰かと思ったら、カントリーウオークの仲間で小鹿野町在住のTさん。今日は西武新宿
線中井駅近くで今日から3日間開催中の催し「染の小道」に出かけた帰りとのこと。


 上り電車の発車時刻が近づいたので分かれ、15時38分発飯能行き上り電車に乗る。

(天気 晴、距離 8㎞、地図(1/2.5万) 秩父、歩行地 横瀬町、秩父市、歩数
 17,200)





アウトドアランキング



にほんブログ村 アウトドアブログ ウォーキングへ
にほんブログ村

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 飯能から高麗峠を越えて巾着... | トップ | 新宿・中井の「染の小道」と... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ウオーキング」カテゴリの最新記事