あるきメデス

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春の北陸路3都市めぐり② 高岡市内を徒歩と自転車、路面電車で(富山)(後半)

2017-06-05 18:13:12 | 国内旅行
 2017年5月18日(木)
 == 高岡市内を徒歩と自転車、万葉線電車で巡る(後半) ==

 40分ほど観覧して、15時近くに高岡御車山会館を出た。正面の富山銀行の建物は、
東京駅を設計した辰野金吾の監修で大正3年(1914)に建てられ、土蔵造りの街並み
に溶け込んでいる。







 一帯は商都高岡を支えた職人たちの町のようで、明治33年(1900)の大火以降に
土蔵造りの建物が造られたという。




 土蔵造りの町並みが尽きた交差点の東南側、NTTビルの敷地内に「大橋八郎先生」と
記された胸像と「春風や 安住の地の 故郷あり  越央子」の句碑があった。
     
 大橋八郎は明治18年(1885)当地本町に生まれ、岡田内閣の法制局長官、林内閣
の内閣書記官長の後、NHK第4代会長として終戦時の玉音放送に携わり、電電公社第2
代総裁として戦後の通信事業近代化に貢献するなど多くの業績を残すとともに、越央子の
号で俳諧でも高名をはせた人だったという。

 大橋さんが電電公社総裁だったことは知っていたが、ほかのことは帰宅後調べてみてそ
うだったんだと思い返した。


 その交差点を右折して西北に少しで日蓮宗大法寺があり、さらに西北に進み千保川(せ
んぼがわ)の横田橋を渡る。



 近くから東北に延びる細い通りは、「金屋町(かなやまち)重要伝統的建造物群保存地
区」に指定されていて、千本格子(せんぼんごうし)の家並みが続いている。



 金屋町は、今日の高岡の地場産業の基礎を築いた高岡鋳物発祥の地で、400年の伝統
が息づく町並みは、よく映画やテレビの舞台にもなっているようだ。


 駅に通じる昭和通りに出て千保川の鳳鳴橋を渡る。橋の中央には名の通り羽ばたく鳳凰
像があった。



 こちらまで土蔵造りの町並みの続く山町筋を横断して末広坂にかかると、万葉線と呼ぶ
市街電車がやってきた。


 15時50分頃高岡駅古城公園口に戻り、自転車を駐輪場に戻して観光案内所に鍵を返
し、何とか利用時間終了の16時に間に合う。

 日没まで時間があるので、市街電車万葉線で公園の北端に近い停留所まで行き、高岡古
城公園と高岡大仏も訪ねることにした。

 万葉線の始発駅と運転台



 高岡駅前16時始発の万葉線電車は、片原町交差点で90度右折して国道156号を北
東へ、1㎞余り先の広小路停留所で下りた。





 南東に少しで高岡古城公園に入る。

 高岡城は、加賀藩2代藩主前田利長が慶長14年(1609)の大火で焼失した富山城
に代わり翌年築城されたが、元和元年(1615)の一国一城令により廃城となる。しか
し城跡は残り、町民からは「古御城」として親しまれていたようだ。

 明治になり民間に払い下げられたが、市民の保存運動により古城公園として残り、中心
市街地に約21万㎡という広大な面積を有しているという。城はないが堀や石垣は築城時
のままで、築城時の堀が完全な形で残るのは、江戸城、弘前城に並ぶ貴重な存在のよう。


      
 よい緑陰となっている桜並木の下を進むと、幾つかの彫刻が木の下に配置されていた。


 西外堀と西内堀の間を朝陽橋で渡る。西外堀には幾つかの噴水が見えた。




      

          
 西側の高みに上がると、「瑞龍前田公遺徳碑」と前田利長の騎馬像があり、その南側の
広い芝生地が本丸広場である。
      



 遺徳碑の近くには「本丸の井戸」が残っていた。



 本丸広場の東側に回り、1,300年余りの歴史を有するという射水(いみず)神社に
参拝した。


 境内の紅梅は樹齢約400年、春先には幹から直接花をつけ、樹木全体に力強く咲くと
いう。



 17時を過ぎたので帰路につくことにする。公園の南西側、市民会館の横を下って南外
堀の駐春橋を渡り、古城公園を後にした。





 200mほどで高岡大仏の極楽寺へ。高岡大仏は、20有余年の歳月を経て昭和8年
(1933)に完成した青銅の大仏である。

 総高15.85m、重量65トンあり、伝統ある高岡の鋳物技術の粋を集めたもので、
銅器日本一のまち高岡の象徴とされ、奈良・鎌倉の大仏とともに日本三大仏に数えられて
いるという。

 境内には、文化3年(1806)に完成し町民に時刻を知らせた時鐘もあり、市の指定
文化財になっていた。
      



      
 高岡駅に向かって進み、アーケードの続く御旅屋通りを抜ける。


       
 途中の広場に「楽隊の窓」と呼ぶ「ブレーメンの音楽隊」に似た彫刻や、「桃太郎と仲
間たち」、「オオカミと7匹の子やぎ」をテーマにした彫刻などが目に付いた。




 JR高岡駅に戻り、通学の高校生で満員の18時9分発城端(じょうはな)線城端行き
下り気動車に乗り、4分で次の新高岡駅に下りた。

 昨年春開通した北陸新幹線の新高岡駅↓の高架下に交差しているが、改札は無人である。


 駅前の、開業して間もないビジネスホテルに入ったのは18時20分前後だった。

(天気 晴、地図 駅からちょっと町歩き~たかおか散策絵図~、高岡市街地MAP、高
 岡まち歩きマップまわるん)




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