あるきメデス

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関東百駅巡礼歩行 JR東海道線 真鶴駅(神奈川)

2011-12-15 21:38:27 | 関東百駅巡礼歩行
 2011年12月10日(土)

 今年の最後、通算80番目の関東百駅巡礼歩行は、JR東海道本線の真鶴(まなづる)
駅。真冬並みに冷えたが快晴となり、地元神奈川県の5人、栃木県からの2人など参加
者9人は、記念撮影をして11時に駅を出た。


 真鶴岬に通じる県道739号の西側を平行する旧道に入り、広葉樹の色づく荒井城址
公園に上がる。


 後三年の役(1083)に、源義家に従って活躍した荒井実継の居城だったといわれ
たところ。

 広場の周囲に色鮮やかなモミジが咲き、そばのコブシのつぼみがふくらむ。枯れ枝と
なった20本ほどのシダレザクラのところのベンチで、少し早めの昼食とした。

 南側の高台にある住宅地の一角に出て、県道に向かって下ることにする。


 少し下ると東側の展望が開け、三浦半島や丹沢山塊の大山、眼下の真鶴の町並み、そ
して箱根の駒ヶ岳方面↓まで望まれる。


 県道に下り、「魚屋」と呼ぶ魚料理店前を通過する。東側の車道を真鶴橋で越え、真
鶴港の北側の突端に位置する磯崎に向かう。

 真鶴小の前を過ぎると眼下に真鶴港が見下ろせ、その向こうに真鶴半島の中ほどの、
88.8m三角点のあるピークに立つアンテナや建物群などが一望できる。


 その先の三差路のところに一本松が立つ。数体の古い石仏や青面金剛、庚申塔なども
並び、古い道筋だったことがうかがえる。


 すぐ先からは再び東側の展望が開け、相模湾の向こうに、大山が全貌を見せてくれた。


 近くに「真鶴の丘絵画館」があり、画家でテノール歌手だった間紀徹の作品を展示し
ているという。


 少し戻って下の通りから自泉院に寄ったが、歴史や由緒などはなにも記されてない。


 車の通れぬ民家の間の狭い道を上がって行くと、海を見下ろす高台に鯖大師のお堂が
ある。


 海の守り神として信仰されているようで、海上安全や大漁祈願、水難者や魚介類の供
養をする木柱が、海に向かって立っていた。


 真鶴港から相模湾まで展望は180度以上に広がり、港に係留の漁船のほか、相模湾
で漁をする小型漁船なども望見できる。



 民家の間の細い路地を下って、真鶴漁港のそばに出た。魚を干す干物店があり、漁港
の最奥部では、今夜開催される花火大会の準備が始まっていた.


 湾に沿って南に回り込むと、治承4年(1180)8月、源頼朝が隠れたという鵐窟
(しとどのいわや)と呼ぶ岩屋があり、そばの「品川台場礎石の碑」の周囲には、当時
の家来の名を記したのぼりが並んでいた。


 ちなみに、江戸末期に築かれた東京湾の品川台場(砲台)には、ここ真鶴産の石が使
われたという。

 近くには真鶴半島遊覧船の乗船場があり、約30分で真鶴岬の景勝地、三ッ石まで往
復して、真鶴半島を海から展望できるようだ。



 魚市場の周辺には、イカやサバなどを干す魚店や、新鮮な魚料理を味わえる店などが
並んでいる。近くにあった観光協会には、真鶴町内だけでなく、近隣市町のリーフレッ
トなども置いてあった。

 観光協会のそばから、煩悩の数と同じ108段の急階段を上がって貴船(きふね)神
社に詣でる。


 平安初期の寛平元年(889)創建といわれ、毎年7月27日、28日開催の「貴船
まつり」は江戸時代初期から行われ、「日本三船まつり」として知られており、国指定
重要無形文化財である。


 階段上から振り返ると、真鶴の町並みと背後の箱根の山並みが望まれ、境内には、貴
船まつりの模型が飾られた建物があった。

 県道に戻り、さらに岬の方向に向かう。真鶴港の突堤を過ぎて右カーブした先の琴ヶ
浜沿いには、波打ち際に遊歩道が続いている。

 遊歩道の終端から上がった県道は、ヘヤピンカーブとなり、「魚付き林(うおつきり
ん)」と呼ぶ、うっそうとした常緑広葉樹の森に入り、次第に高度を上げる。

 魚付き林は、クスノキやスダジイなどの照葉樹林とクロマツ、アカマツ林で構成され、
神奈川県海岸部を代表する照葉樹林として、県の天然記念物に指定されている。

 森の中に立つ佐佐木信綱の歌碑や山神社の前を過ぎ、半島の最高部である灯明山の東
から南に回って、駐車場のある三差路に出た。

 岬に向かって左折し、岬の上部にある「ケープ真鶴」と呼ぶ建物の手前から左手の遊
歩道を下って行くと、画廊喫茶があり、前方に大島や初島、間近には三ツ石と呼ぶ岩礁、
西に伊豆半島などの素晴らしい展望が広がる。




 遊歩道は岩礁に沿って西に延びているのでさらに進む。


 三ツ石にはしめ縄がかかっているのが分かり、岩礁から釣り糸を垂れる人も見られる。


 波で足を洗われそうな所もあり、なかなかほかでは見られない海の景観に満足した。

 岩礁が終わった辺りで磯辺から再び原生林を抜ける遊歩道へ。

 潮騒遊歩道から番場浦遊歩道と続き、うっそうとしてはいるが明るさのある暖帯林を回
って県道に合し、「石の広場」と呼ぶカーブ点に出た。

 小公園があり、第二次大戦後間もなくの首相、片山哲の漢詩の歌碑が立っていた。


 一時行方不明になったメンバーも待っていて合し、そばの中川一政美術館前で解散と
なる。美術館に入り、バス時間の関係で急ぎ観覧して、16時に館を出る。


 16時3分のバスで真鶴駅に戻り、JR東海道本線で帰途につく。

 (天気 快晴、距離 7㎞、地図(1/2.5万) 真鶴岬、歩行地 真鶴町、歩数
  14,200、累積標高差 約630m)



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