あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

塩の道・千国街道を歩く(栂池~北小谷②)

2006-08-22 23:04:10 | 塩の道を歩く
 昨日の続き、一昨年7月のレポートです。


 2004年7月20日(火)
 =塩の道・千国街道 栂池~北小谷(続き)=

 小谷村役場のある雨中(うちゅう)集落に入る。

 役場の前に小谷郷土館と小谷名産館が並んでいる。かやぶきの小谷郷
土館は、明治中期以降、長く役場として使われた建物だという。

 館内には、小谷から出土した化石、石器、縄文時代の出土品、おたり
杜氏(とうじ)の資料、暮らしの道具、山や里の暮らし、自然などを紹介
していた。

 特に興味を引かれたのは、平成6年に発見されたという恐竜足跡の
化石だった。隣の名産館は定休日で入館できなかった。

 郵便局前から国道に分かれ、平行する西側斜面へ。オオバコなどに
覆われた草の道である。

 花盛りの和平集落を抜け、さらに山すそをトラバースして虫尾集落
に入る。かやぶき屋根をトタンで覆った民家が数戸目についた。

 三差路にある虫尾阿弥陀堂に寄る。小さいが趣ある建物。ここにも
庚申塔など10数体の古い石仏が並んでいた。


 そばにあった説明板に従って集落上の棚田まで上がったが、どうも
道が違うようだ。

 阿弥陀堂に戻ってよく見たら、お堂の左側に、草の道へ下る道標が
あった。よく確かめずに、20分ほど無駄な時間を費やしてしまった。

 草道を下って杉林を抜け、アサノセメントの工場横で下里瀬(くだり
せ)の旧道へ。

 中小谷簡易郵便局前からたんぼ道に入り、青いとんがり屋根のある
建物の横から車坂にかかる。

 杉林の中のジグザクの上りが続き、大汗が出る。上り切ってから西に
向きを変え、弘化4年(1847)銘の「南無阿弥陀仏」碑の先から下りと
なる。

 途中で弁当が買えなかったが、前日の昼食用に用意したパンがあっ
たので、送電線下の草の土手に腰を下ろし、棚田や深い山並みを眺め
ながら軽い昼食にした。

 近くには発電所の送水管があり、中土(なかつち)駅近くの発電所に
向けて下っていた。

 急斜面をトラバースして池原下集落へ。ここもかやぶきにトタンを
覆った家が目に入る。


 次の池原集落に立つ「千国街道」碑に、「春の野の 越後の方に
道続く」という句が彫られていた。


 二つの集落は棚田や深い姫川の谷を見下ろす高台にあり、昔ながら
の農村のたたずまいをよく残している。


 集落のはずれから上り道となり、車道を2度横切る。天気がすっかり
安定して青空が広がり、大汗が出る。


 しかし、石坂集落に向かう棚田の間の下り道になると風がさわやか
に吹き、汗も引いた。


 ウグイスの鳴く気持ちよい道を進む。浦川を見下ろす好展望地に
幸田文文学碑が立っていた。明治44年(1911)、稗田山(ひえだやま)
の崩落による受難者の鎮魂を祈願したもの。

 幸田は昭和52年(1977)にこの地を訪ねて取材し、雑誌「婦人の友」
に寄稿、のち紀行文「崩れ」を発刊したという。

 アーチ橋の浦川橋を渡り、標識に従い浦川左岸に向かって下る。沢音
と向かい風が心地よい。


 「塩の道・千国街道」道標に、「トチの実を栗鼠(りす)と競いて塩の道」
の句が記されていた。


 正面に見えた稗田山崩落監視塔と風車の下を通過する。


 少し上がった好展望地に、塩の道千国街道と稗田山の崩壊について
の説明板があり、崩壊時に土石流で流れてきたという大石が並んでいた。


 その先から舗装路となり、姫川や東の山並みを眺めながら進んで
来馬(くるま)集落に入る。

 鎌倉時代の青銅鏡があるという来馬諏訪社を抜け、姫川を見下ろす
高台の常法寺に参詣する。

 本堂には県宝の阿弥陀如来及両脇侍立像が、姫川を背にした境内
には古い石仏が並んでいた。


 姫川左岸沿いに進み、村営の来馬温泉下を回って小谷橋の西側に
出る。

 橋を渡れば北小谷駅だが、上り電車まで1時間ほどある。左折して、
国道を挟んで咲くネムの花を見ながら少し進み、道の駅小谷に寄る。

 特産品や地酒の販売、レストランや軽食コーナー、天然温泉「深山の
湯」などがある。

 汗を流したいが温泉に入るには時間が足りない。牛乳や冷水を飲ん
で汗を鎮め、夕食用の弁当を買って駅に向かった。

 旧道の小谷橋を渡り、無人の北小谷駅に着いた。帰途は、きょうから
使える青春18きっぷの1枚目を利用し、8時間近くかけて帰宅した。

(天気 晴、距離 18km、地図(1/2.5万) 塩島 雨中 雨飾山)
 
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埼玉・蕨の「かえる展」へ

2006-08-22 19:02:14 | Weblog
 前歯のトラブルで、正午近く、東京・品川の歯科医院まで出かけて、
治療を受けてきました。

 地元にもたくさん歯医者さんはあるのに、なぜ2時間もかけて品川
まで行くのかというと、10年くらい前、勤務先の近くにあったので行き、
ていねいな治療をしてもらい、以後、半年ごとにチェックの案内も来る
ので、ずっと継続しているのです。

 最近見つけた「評判の歯医者さん」のHPでも、上位にランクされて
いるのが分かり、改めて見直しました。

 午後は、埼玉県蕨市の「河鍋暁斎記念美術館」に回りました。



 ここでは、「第20回かえる展」を開催中で、歩友のSさんが毎回
たくさんのカエルコレクションを出展していて、案内をもらったので
行ったのです。

 「こんなカエルのコレクションも…」というような、珍しいものがSさん
のものだけでなく、いっぱいあり、興味深く見てきました。

 この催しは25日(金)まで開催中ですので、カエルに興味のある方
はぜひお越し下さい。

 場所:埼玉県蕨市南町4-36-4 電話048-441-9780
 JR西川口駅西口の交番に地図があり、徒歩15分ほどです。
(開館 10時~16時、木曜休館、入館料 大人300円)

 画家・河鍋暁斎(きょうさい)は、幕末から明治中期に活躍した日本
画家で、欧米では評価が高いようですが、戦後の日本では美術史から
姿を消していた時代が長かったようです。

 河鍋暁斎は狩野派の画風から西洋画法の研究も進め、庶民信仰や
庶民美術への指向も強く、戯画がたくみで、批判精神の持ち主だった
ようで、カエルなど動物をモチーフにした、政府批判の画もありました。

 カエル展と並行して、暁斎のカエルの戯画も特別展示されています。


 美術館の庭には、大きなカエルがいました。

 なお、河鍋暁斎記念美術館のウェブサイトは下記のアドレスです。
「第20回かえる展」の写真は、17項をクリックすると見られます。
http://www2.ocn.ne.jp/~kkkb/Kyousaij.html
 
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