さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

地元の資源(佐久石)を使う~佐久の古民家再生工事~

2018年04月13日 | 現場14 佐久市 古民家改修計画

昨年の今頃から始まってる佐久の古民家再生工事。。。

もう1年も経っているというのに、やっと先月下旬頃から大工工事が本格的に始まりました

 

それまでの1年は何やってたの?!って感じですが

古民家の揚前・曳家・基礎工事をやっておりました。

むろん丸1年間、工事し続けてたわけではないのですけども

職人さんの都合上、どうしても一度に現場に入ってもらう事が出来ず、

間を置きながら、結局今年の2月まで建物の足元周りを弄っておりました・・・ 

 

そんな訳で、

当初予定していた大工さんが現場に入れなくなり、

代わりの大工さんを探さなくてはならなくなり・・・

大工さんなら誰でもいい、というような現場では無く

かといって、いつまでもお施主さんを待たせる訳にもいかない。

昨年暮れぐらいから大工さんどうするで、私と主人とで大工さん選びを巡って険悪な状態。

 

とにかく基礎工事が終わるまで工程が読めない状況だったので

工事ギリギリまで様子みて悩んでいたところで、

ふと閃いた知人に助けを求めてみましたら

あれよあれよと大工さんの目処が経ち、

しかし、実はそれすらもまた二転三転したのですが

結局、回りまわって一番当初からお願いしようと思ってた大工さんに再度、現場入りしてもらえることになりました!

やったー

首の皮一枚繋がったという感じでもあります

 

さて、これで一応大工さんの心配が無くなったところで

今度は現場の進捗に合わせながら検討しようと思っていた色んな宿題が一気に押し寄せてきます

まず下屋周りは改築になるため、建前(と言って良いのか微妙ではありますが)の準備。

 

一応、基礎工事は終わっていますが、独立柱の沓石を用意しなければなりません。

沓石、一般的な新築和風住宅ならば御影石という感じだと思うのですが、

古民家にピカピカ磨きの御影石ってのは、風情からしてもあまり似合わないなぁと思っていまして

栖風采では松代で採れる「柴石」を使っていました。

でも今回は佐久の古民家再生工事ですし、ちょっと待って、、、

佐久で産出される「佐久石」って聞いたことがあるけども、どうなんだろうと気になる。

(佐久石の存在は前々から知ってはいましたが設計に取り入れた事がありません

 

これだけ工期が延びて、何年もお施主さんに待って頂いてた手前、

出来るだけ意味のあるよい物にしていきたいですし、

よし!この際なので「佐久石」を求めて採掘している事業所を探してみよう

となりました。

(3月上旬の話です)

 

佐久石群馬と長野の県境にある荒船火山の溶結凝灰岩(志賀溶結凝灰岩)で

調べてみますと、佐久市の大沢・平賀・田口・青沼地区で採掘されている(た?)という事らしいです。

そこで石屋さんを色々探してみまして、一社、目星をつけて訪ねてみたところビンゴ!

佐久石を採掘している会社でした

 (現在、佐久石を採掘しているのはうちだけになってしまったと社長さんは仰ってました) 

こちらが佐久石

 

採掘場はあの山の所。

  

佐久石は溶結凝灰岩という事で

凝灰岩と聞けば、大谷石がぱっと頭に浮かんでしまい、

もし密度の低い柔らかい石で吸水率の高い石だったら、柱を受ける沓石には向かないかも、

と、心配だったのですが

実際、石を拝見し触った感触は柴石よりしっかりした感じ

 

それでも私が強度的な事を気にしていたら

社長さんは堅い部分を選んで沓石に加工して下さると仰る

(後日、色々調べてましたら佐久石は複輝石安山岩質の溶結凝灰岩という事でした)

 

佐久石のサンプル

堅さは 左>右 という事です。

左の石の方が色も濃く、若干茶色味がかっていてイイかもです!

   

早速、設計で盛り込んでる石材を説明すると

(ホント大した量はないのですが^^;;)

社長さん、嫌な顔せず、是非、佐久石を使ってほしい、と、

このメンドクサイ設計の細かい注文に応えてくれそうです!

やったー! 商談?成立~

 

という事で、

これからは、「柴石」と並んで「佐久石」も栖風采の定番にしようと思いまーす! 

(両方とも地味な石ですけどね

  

取り急ぎ、沓石を一つだけ先に作って頂きました

(写真 右側)

 

うちに在庫していた松代産の柴石と比較してみるとこんな感じ。

 

ついでに密度も計測してみようと思い立ちまして

体重計を持ち出して計測。

 

佐久石・柴石・御影石・プレコンを実測してみました。

結果は

 ①佐久石(安山岩質 溶結凝灰岩) 2.58 g/cm3

 ②柴石(安山岩) 2.44 g/cm3

 ③御影石(花崗岩) 2.66 g/cm3

 ④プレコン 2.3 g/cm3

 

おぉー

プレコンは資料通りの数字ですね。

密度が高い程、吸水率は低くなりますので、石の耐久性は高くなります。

数値から見れば

プレコン<柴石<佐久石(堅い部分)<御影石

となりますね。

 

ふむふむ

 

意匠的には殆ど目立たない地味な存在の沓石ですが

そんな些細なところばかりに拘っていて

それよりもまだまだ検討しなければならないところが盛り沢山な現場

あぁーっ! 色々やらねばー

 

 

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