佐渡の翼

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何故佐渡金銀山は世界遺産に登録されないのか   投稿者:佐渡の翼

2018年08月17日 01時49分05秒 | 佐渡金銀山世界遺産候補関連史跡

毎年、7月の世界遺産登録国内推薦候補を決めるための文化審議会開催が近付くと、佐渡島民は今年こそはと、佐渡金銀山の世界遺産登録を夢見るのが恒例化した。そして毎年落選の報に接し、肩を落とすのが常態化した。佐渡市や佐渡観光協会が、金銀山の世界遺産登録効果を観光客の誘致や村起こしに繋げたいと言う気持ちは分かるが、そうした思惑は、世界遺産登録の本来の趣旨からは逸脱しており、単なる地域エゴに過ぎないと思う。世界遺産は守るべきものであり、それを見世物にして観光客から金を巻き上げ、地域を潤すものではないからだ。とは言え、それは綺麗事で、それが証拠に、観光客が増えるだろうとばかりに、登録を見越して相川に出店する人が後を絶たない。

だが、佐渡金山に於いては、日本統治時代の朝鮮人労働者の存在が影を落としている。「第二次世界大戦中に日本(大日本帝国)が日本統治時代の朝鮮において朝鮮人労務者を1944年9月から労務動員したが、佐渡相川にも朝鮮人が連れてこられ、金山で強制的に働かされたのではないか」と、韓国が主張しているからだ。日本政府は朝鮮人労働者の存在は認めつつも、「彼らは日本からの労働者募集に応じて自発的に来島したのであり、徴用ではない」と説明し、世界遺産登録には何の問題もないとしている。当時の彼らの住居跡は、相川京町通りの、時鐘楼と相川拘置所の中間辺りに今も残っており、それは言わば金山の負の遺産かもしれない。場所については以下のデジブックをご覧下さい。

2017年6月に韓国に誕生した文政権は、反日的であり、朝鮮人徴用があった地区の世界遺産登録には必ず難癖を付け、登録に反対するのは目に見えている。文化庁を含む日本政府は、同様に朝鮮人徴用があった、長崎軍艦島の世界遺産登録時の韓国の反対に端を発した、日韓の政治的対立がトラウマになり、同じ轍は踏まないと言う政治的な意図から、佐渡金銀山の世界遺産登録を先延ばしにしているのではないだろうか。韓国大統領の任期は5年なので、文政権が退陣する2022年までは佐渡金銀山の世界遺産登録はあり得ないと思うし、その後に新大統領に就任する人物が親日家でなければ更に登録は遠のくだろうと筆者は思っている。

だが、あと4年間辛抱すれば、世界遺産登録決定と言う大願成就が起こる可能性はゼロではなかろう。金銀山の遺跡群には十分その価値はあるのだから。



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