佐渡の翼

佐渡の観光名所紹介、佐渡の宿泊施設の宿泊記、佐渡の全飲食店と東京都内高級レストランの食べ歩記、ヨーロッパ及び国内旅行記事

筆者を佐渡の翼と見破った実に鋭いお兄ちゃん    投稿者:佐渡の翼

2010年09月26日 04時15分19秒 | 佐渡の居酒屋

いくら相川の居酒屋がテーマだとは言え、相川高校の話ばかりしていては埒が明くまい。そろそろ肝心の本筋のお料理の話をせねばならぬ。メニューを見たら、早出しもん、暖かもん、冷製もん、葉っぱもん、ご飯もんと言うジャンルに分かれていたが、筆者は、カウンター席前方にぶら下がっていた手書きメニューの紙に「烏賊の丸干し」という文字を見つけたので早速それを注文してみた。これはさすがに短時間で焼き上がった。J1のマスター氏との会話の中で、スナック「メンソーレ」のマスター氏の話を出したのは、実は烏賊の一夜干しの味の違いに関する話題に触れるための伏線だったのだ。「メンソーレ」のマスター大森さんは、「相川のそれも二見や稲鯨の潮風で干した烏賊の一夜干しが佐渡で一番美味い」と筆者に教えてくれた事があった。その訳については後日の記事にアップしてあるのでお楽しみにお待ち頂ければと思う。「ちゃらくらげえ」さんがどこから烏賊の丸干しを仕入れているのかは分からぬが、多分相川のどこかだろう。この丸干しの焼き物は非常に美味しかった。大森さんのおっしゃる事は多分本当だと思う。筆者はこの日を境に、佐渡では相川以外で烏賊の一夜干しや丸干しを注文するのは止めようと、固く心に誓った。

そうこうするうちに、白とグリーンの帽子を被った二番目のお兄ちゃんが「佐渡で美味しいラーメン屋ってどこですか?」と尋ねてきた。妙な質問をするなと思ったが、このお兄ちゃんが自身の正体をばらした時点でこの疑問は氷解した。筆者は「そうだなあ~、二見食堂のラーメンも美味しいのだけど、私の一押しは佐和田の大まるラーメンだな。池袋大勝軒のラーメンも美味いよ!後は多来福かな。小木なら新保屋だ」と答えた。すると帽子お兄ちゃんは「多来福かあ~」と不満げな口調で言った。しまった、相川高千のさっぱり系スープの美味いラーメン屋「赤ちょうちん」の名前を出すのを忘れていたと思ったが、もう後の祭り。眼鏡お兄ちゃんの「佐渡への来島は今回で何度目ですか?」の質問には「2回目だよ」と答えておいた。すると帽子お兄ちゃんは「たった2回の来島でこれだけ佐渡情報に詳しいのは変だ。もしかして佐渡の翼とかですか?」とずばりと核心を突いてきた。筆者は今度は狼狽することなく、「いや違うよ。それに佐渡の飲食店なんて二日も滞在すれば詳しくなれる、その程度の島なんだからさあ~」と右手を振りながら強弁しつつ答え、あくまでもそしらぬふりで一介の観光客を装い、それを最後まで演じ続けた。帽子お兄ちゃんは「お客さんの職業はIT関連ですか?」と尋ねてきたが、筆者は、職業、年齢、出自については不詳とさせて頂いている。これらは墓場まで持っていく重要な機密事項だからだ。だが筆者の職業はIT関連では無いことは明確にしておきたい。お兄ちゃん達との会話が佳境に入ったところで男性二人組みの新規客がやってきた。筆者は椅子に置いた高島屋で購入したミントグリーンのトートバッグをテーブルの上に移動させ席を空けて差し上げた。そしてマスター氏に向かい、お兄ちゃん二人分の酒代も含めて支払う旨を告げお勘定をお願いした。お代は7,950円。筆者は一万円札をテーブルの上に置き、「お釣りはいらないから取っといとくれ」と言い残し席を立った。帰り際、帽子お兄ちゃんが「自分の実家は高千でラーメン屋を経営しています」と明かした。筆者は「あ~あ、あの赤ちょうちんさんね。あのラーメン美味しかったですよ。是非頑張って下さい」と声をかけ握手をしてからこのお店を去った。そおかあ~、あのお兄ちゃん、赤ちょうちんさんの所の息子さんだったのかあ~。年増女性と若いお兄ちゃん、異なる会話相手のギャップの大きさが話を益々面白くしてくれたし、今宵も楽しい出会いがあった。あのお兄ちゃん、今頃このブログを読みながら「どうだ、俺の言ったとおりだろう」と、勝ち誇ったように心の中でつぶやいているのかもしれない。実に楽しい相川の一夜の酒だった。

居酒屋「ちゃらくらげえ」
佐渡市相川1丁目12番地2F
電話:0259-74-2067
2008年2月に営業を開始したそうです




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