組織改変で、佐渡市役所に世界遺産推進課が設置されたのは今から5年前の平成19年4月であった。佐渡市には建造物、天然記念物、史跡、名勝などの場所特定が可能な文化遺産が100以上ある。筆者と佐渡なびの管理人さんが共同で、これらのうちのほんの一部について、緯度経度呈示による位置情報提供作業を開始したのが、昨年の7月である。これに遅れる事約10カ月、ようやく2012年5月28日に、佐渡市の文化財一覧のホームページが一新され、そこに文化財に関する緯度経度での位置情報が掲載された。佐渡市役所の世界遺産推進課職員総出の人海戦術をもってすれば、位置情報の取得などは一カ月もあれば充分であろう。月に一度しか佐渡を訪れない素人観光客が、地元の人に聞き込み作業を行いながら細々と始めた地道な文化財探索行動がようやく佐渡市役所を動かし、結実した感じである。不思議なのは何故こういう活動を佐渡に居住する佐渡島民が率先して行わなかったのかと言う事だ。多分長く島に住んでいると、「灯台下暗し」と言うやつで、そうした貴重な文化財の価値に気付かなくなるのであろう。マイナーな観光資源である埋もれた文化財発掘探訪行為などと言うものは、好奇心旺盛でそれらに興味を抱くavtiveな観光客しか先鞭を付ける事ができなかったのかもしれまい。今後は、文化財の場所への道案内を兼ねて、緯度経度呈示による位置情報に加え、文化財周辺を撮影した、携帯からでも閲覧可能な動画ファイルを各文化財案内に添付する作業の開始を期待したいと思う。更に、「ゴリラ」や「ユピテル」などのカーナビ機器や携帯のナビウオークなどで、目的地到達に威力を発揮する、「マップルコード」(電装の登録商標であるマップコードとは別物。昭文社の出版物に掲載されているオリジナルコードで、 昭文社発行の地図やガイドブックに掲載されている観光施設や店ごとに個別に付されている)を追加明示すればより親切であるし、「そいのん」にアップされているグルメや宿、観光スポット情報にこそ、「マップルコード」を添付すべきであろう。
「文化財の場所を示すマップコードの提示は、佐渡市役所が何年も前から考えてきた事、決して佐渡の翼の行動にヒントを得、それに触発されての行為では無い!ブログのお陰なんかじゃありません、あくまでも市役所のオリジナルで役所のお手柄」と佐渡市役所の世界遺産推進課職員が言い張りたければそれで結構。市役所さん、よくやったと褒めて差し上げたい。もし、これが民間の人の手柄だったら、「俺のアイデアをさも自分が発案したかのように横取りしやがって」と、文句の一つもでかねまいに。。。