ツルピカ田中定幸先生

教育・作文教育・綴り方教育について。
神奈川県作文の会
綴方理論研究会
国分一太郎「教育」と「文学」研究会

『作文名人への道』-3 まえがき

2015-06-11 08:11:43 | Weblog

 この本を手にしたみなさんへ

  この『作文名人への道』を手にとってくださった、あなたは、どんな人なのでしょう。そして、「作文」について、どんなふうに思っているのでしょうか。

                    男の子、女の子、爺はキャラクターです。この本の中で対話をします。

 ・エンピツをもつと、手がうごかなくなってしまうんだ。(男子)

 ・何を、どう書いてよいかわからない(男子)。

 ・「意見文」「報告文」「随筆(ずいひつ)」、むずかしそうだね。(女子)   

 ・もっと上手に作文が書けるといいな。女子

 ・物語も書いてみたいなあ。(男子)

 ・作文を書きながら、しっかりとした考え方のもてる人になりたいな。(女子)

 

 小学校の高学年にもなると、もう、10年も生きてきたのですから、生活経験も学習してきたことも、一人ひとりみんなちがいます。「作文」についても、いろいろな思いがあるでしょう。

それに、書くということは、ほかの人とちがう、あたらしいものをつくりだすことになります。ですから、「作文を書く」ということは、たいへんだと思ったり、悩んだりするのがあたりまえです。

 

 *「今のあなた」からスタートできるのが、作文のいいところ。(爺)  

 *あなたは、とても「うんが」いい人。(爺)

 

 それを解決する本と、今、出あっているからです。数ある本のなかからこの本に出あうことができたからです。この本を、今、手にしているからです。

 この本を読めば、悩みがふきとんで、書いてみたくなります。書く楽しさを味わえるはずです。小学校の高学年にふさわしい表現力を身につけることができるからです。

 この本には、これまでに日本の子どもたちが書いてきた作文をもとに考え出した、つぎのような「作文の書き方のコツ」がかかれているからです。

 作文は、書く「内容」によって表現のしかた(構成(こうせい)や記述)がちがってくるところに目をつけているのです。

 

 ☆「思ったこと」は、思ったとおりに書く。→思ったことを書く力

 ☆「ある日の出来事」は、出来事のはじまりから順に書く。→事実を書く力

 ☆「長い間にわたった出来事」は、ことがらをえらび経過にそって書く。→経過(けいか)を書く力

 ☆「知らせたいこと・考えたことは」は、説明するように書く。→説明風に書く力

 ☆「必要なこと」を説明したり、事実=具体例を入れて書く。→事実を入れて書く力

 

 こういうあたりまえの書き方が身につけば「意見文」「報告文」「観察文」あるいは随筆などもかんたんに書くことができると考えてつくられています。

 そして、じっさいに書くときには、「何を」「どんな組み立て」で「どう書く」かを「書き方のコツ」としてわかりやすくみなさんにお伝えしています。

 


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