五十路おやじの洋楽日記

50代のおやじ二人が綴る70年代ロックを中心とした身辺雑記。

カルメン・マキ&OZ

2017-07-29 18:11:00 | Album Review
70年代はじめ、中学生だった僕が洋楽ロックに夢中になったのは、とにかくカッコ良かったからだ。シカゴもパープルもフロイドもCCRもGFRも・・・みんなみんなこれまで聴いたことがない斬新な音楽で、反体制的なスタンスも含めて本当にカッコ良かった!
裏を返せば、日本の音楽は全然カッコ良くなかった。GSブームは終わり、フォークソングが台頭していたが、世相も反映して世を拗ねたような歌詞、字余りソング、いや、これらの全てを否定するつもりはないけれど、洋楽ロックのスケールの大きさに比べると、如何にも貧乏ったらしかった。ロックもあったけど、日本語で歌われるロックってのは実にノリが悪くて、日本語でロックを歌うというのはありえないんじゃないか、と当時は真剣に思ったものだ。だからカルメン・マキ&OZのファーストアルバムを初めて聴いたとき「日本のロックもここまで来たか!」と感動したものだった。

1. 六月の詩
2. 朝の風景
3. Image Song
4. 午前1時のスケッチ
5. きのう酒場で見た女
6. 私は風

「六月の詩」からドラムのジェットマシーン使ったりボーカルをイコライジングしたり、カッコ良いサウンドのためのギミックを駆使。「午前1時のスケッチ」以外の曲は全て春日博文が作曲しているが、ブルージーでありながら叙情的でとてもメロディアス。やっぱりハードロックはメロディが良くなくっちゃ。
作詞は加治木剛とカルメンマキが分け合っている。「朝の風景」や「Image Song」の歌詞はちょっと少女趣味であるものの、どの曲も情景描写が実に映像的。まるでATG映画の場面を想起させる。シングルでも発表された「午前1時のスケッチ」は今考えるとロック演歌だね。ハードなギターリフが印象的。そしてハイライトの「私は風」。前奏はイエスの「危機」を彷彿とさせプログレ的なアプローチも感じる、ドラマティックで壮大な曲。このバンドの集大成と言える。

何よりも素晴らしかったことは、アルバム全編を通して日本語とロックが違和感なく溶け込んでいることだ。今じゃ日本語でロックなんて当たり前だけど(こっちの耳が慣れちゃったせいもあるが)、当時は画期的に思えたものだ。こういうレガシーが礎になって現在の日本の音楽シーンがあることを忘れちゃいけない。しかもサウンドは今聴いても決して色褪せていない、日本のロックの名盤。

(かみ)
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