１月２０日 日本でも放映中の「オスマン帝国史外伝」（原題「壮麗なる世紀」Muhtesem Yuzyil）は、アラブ世界でも大人気ですが、昨年外交上の理由で放映禁止令が出ました。しかし、アラブ世界でのトルコのＴＶドラマ禁止令は、成果がないようです。視聴者はトルコ語を学んでトルコのウエブサイトを視聴していると、カタールの北西大学のミリアム・バーグ助教授がヒュリエト紙に語りました。
Hurriyet昨３月、中東・北アフリカ最大の民放である、ドバイのＭＢＣグループが、トルコのＴＶドラマの放映を取り止めました。湾岸諸国が制裁を課しているカタールをトルコが支援したため、関係が悪化した結果の禁止令でした。
外国市場におけるトルコのメディアの影響を研究しているバーグ助教授によると、この禁止令の目的は、トルコがアラブ世界で、トルコ文化の肯定的イメージをつくるためにソフトパワーを使うのを妨害することにあります。「このドラマはもうアラブのテレビでは放映されていませんが、トルコの文芸作品への根強い欲求は、禁止令に対するアラブ人の反応に現われています」と、バーグ助教授はヒュリエト紙のインタビューで語りました。
「視聴者は英語かアラブ語のスーパー入りのトルコのドラマを見つけて、見るようになりましたが、トルコの局のウエブサイトで原語（トルコ語）で見ている人も大勢います。私の調査対象になった１５歳から５０歳の３００人の人々の多くは、トルコ語を知っているから、トルコ語で楽しんでいると答えました」とバーグ助教授は言いました。
アラブ人は禁止令は不当と思っている
バーグ助教授によると、トルコのソフトパワーを根絶するためのトルコ・ドラマ禁止令は、成果を上げていないようです。「アラブ人はまだ、トルコに関して非常に肯定的な感情を持っています。ドラマによって、“肯定的”から“非常に肯定的”に変わりました。アラブ人の多くは、“娯楽と政治をごっちゃにすべきではない。トルコのドラマを禁じるのは不当だ”と考えています」と助教授は力説しました。
「ＴＶドラマはトルコへの親しみを育成し、トルコの文化はなんにも増して、外交的効果をもたらしました。トルコを訪れるアラブ人が増えただけでなく、トルコの不動産を買う人まで増えていることが、その事実を証明しています」とバーグ助教授は言いました。
「湾岸諸国の君主たちと冷えた関係にあったトルコが、ＴＶドラマによって、トルコ文化の魅力を確立することに成功しました。トルコはこの大きな需要を利用すべきでしょう」と助教授は言っています。彼女は昨年、カタールの学生たちといっしょに、「なぜトルコのドラマは視聴者にそんなに受けるのか」という調査を行なったそうです。
「人々はこのドラマの愛と結婚というコンセプトが気に入っています。また、このドラマは現代的な文化と保守的な文化がからみあい、バランスがとれています。たとえば、社会的な問題が、自由だが保守的な方法で、ソフトに話し合われています。登場人物はイスラムの“ハラム”（禁忌）を強調しますが、ストーリーの最後に、人間の生活が受け入れられることが強調されます。近代的で自由なムスリムの国の考えが、アラブ人の心を捉えるのでしょう」と、彼女は言いました。
・・・「オスマン帝国外伝」はＢＳ２で放映中です。史実をベースにしたフィクションですが、確かにおもしろいですよ。
外国市場におけるトルコのメディアの影響を研究しているバーグ助教授によると、この禁止令の目的は、トルコがアラブ世界で、トルコ文化の肯定的イメージをつくるためにソフトパワーを使うのを妨害することにあります。「このドラマはもうアラブのテレビでは放映されていませんが、トルコの文芸作品への根強い欲求は、禁止令に対するアラブ人の反応に現われています」と、バーグ助教授はヒュリエト紙のインタビューで語りました。
「視聴者は英語かアラブ語のスーパー入りのトルコのドラマを見つけて、見るようになりましたが、トルコの局のウエブサイトで原語（トルコ語）で見ている人も大勢います。私の調査対象になった１５歳から５０歳の３００人の人々の多くは、トルコ語を知っているから、トルコ語で楽しんでいると答えました」とバーグ助教授は言いました。
アラブ人は禁止令は不当と思っている
バーグ助教授によると、トルコのソフトパワーを根絶するためのトルコ・ドラマ禁止令は、成果を上げていないようです。「アラブ人はまだ、トルコに関して非常に肯定的な感情を持っています。ドラマによって、“肯定的”から“非常に肯定的”に変わりました。アラブ人の多くは、“娯楽と政治をごっちゃにすべきではない。トルコのドラマを禁じるのは不当だ”と考えています」と助教授は力説しました。
「ＴＶドラマはトルコへの親しみを育成し、トルコの文化はなんにも増して、外交的効果をもたらしました。トルコを訪れるアラブ人が増えただけでなく、トルコの不動産を買う人まで増えていることが、その事実を証明しています」とバーグ助教授は言いました。
「湾岸諸国の君主たちと冷えた関係にあったトルコが、ＴＶドラマによって、トルコ文化の魅力を確立することに成功しました。トルコはこの大きな需要を利用すべきでしょう」と助教授は言っています。彼女は昨年、カタールの学生たちといっしょに、「なぜトルコのドラマは視聴者にそんなに受けるのか」という調査を行なったそうです。
「人々はこのドラマの愛と結婚というコンセプトが気に入っています。また、このドラマは現代的な文化と保守的な文化がからみあい、バランスがとれています。たとえば、社会的な問題が、自由だが保守的な方法で、ソフトに話し合われています。登場人物はイスラムの“ハラム”（禁忌）を強調しますが、ストーリーの最後に、人間の生活が受け入れられることが強調されます。近代的で自由なムスリムの国の考えが、アラブ人の心を捉えるのでしょう」と、彼女は言いました。
・・・「オスマン帝国外伝」はＢＳ２で放映中です。史実をベースにしたフィクションですが、確かにおもしろいですよ。
トルコはＹＰＧをマンビジから追い出すために多岐に努力する
アメリカの上院議員とアンカラで行われたシリアに関する会談で、トルコ政府は、「トルコは、ＹＰＧが国境沿いの脅威となることを許さず、ＹＰＧを北シリアのマンビジから一掃する決意でいる」と言いました。
Hurriyet会談前に握手するアメリカのグラハム上院議員（左）とエルドアン大統領
「マンビジに対する体制側の挑発も、ＰＹＤ／ＹＰＧの居すわりも、トルコは許さない。ＰＹＤ／ＹＰＧをマンビジから一掃することは、わが国にとって国家安全保障の問題である」と、外務省のハミ・アクソイ報道官が、１月１８日、記者会見で言いました。
「マンビジでテロリストの攻撃があった。マンビジでの行動方針を的確に履行し、この地域のテロリストを絶滅させることが重要だ」と報道官は付言しました。
この発言があった日、アメリカ共和党のリンゼイ・グラハム上院議員が、アンカラでトルコの大統領、外相、国防相、情報局長と話し合いをしています。アクソイ報道官は「上院議員との会談では、安全地帯を含むシリアの最近の状況が議題になった」と語りました。
「マンビジでテロリストの攻撃があった。マンビジでの行動方針を的確に履行し、この地域のテロリストを絶滅させることが重要だ」と報道官は付言しました。
この発言があった日、アメリカ共和党のリンゼイ・グラハム上院議員が、アンカラでトルコの大統領、外相、国防相、情報局長と話し合いをしています。アクソイ報道官は「上院議員との会談では、安全地帯を含むシリアの最近の状況が議題になった」と語りました。
「ときどきダイアリー」ヘ
