ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

チェンマイ少年の家

2010年09月19日 15時04分06秒 | 日記
ついこのあいだ、週末チェンマイに行ってきた。
チェンマイはタイの北部。北方のバラと言われる美しい街。
コンケンからバスで11時間~12時間。

総会の時に会った、先輩隊員の活動を見たかったから。
私と同じ立場の現職教員参加者で、中学校教諭、しかも特別支援学校での経験のある人。
境遇似てる。

もっとも驚いたのは、日本にいるときに見ていたブログの書き主だったこと。
写真が美しく、文章も美しく、知的で、繊細かつ豪快。
まるで詩のような、なんて美しい文章を書くんだろうと思っていたら、その人と総会で会うとは。

どうかな、チェンマイ行けるかなー とずっと悩みつつ
職場で
「チェンマイに行きたいけど、どうやったらいいでしょうか?」
と聞いてみる。
そこから、みなさん大騒ぎ。
さちえがチェンマイに行くんだってよ!!
と大騒ぎして、あれよあれよという間に
 チケットはもうないかもしれないぞ!
 何で早く言わないの! 買ってきてあげたのに!
 すぐに家に荷物を取りに帰って準備しておいで!
バス乗り場に送られ、チケットも付き添って買われ、帰りのチケットを買うための手紙まで書いて持たせてくれ、
あれよあれよという間にチェンマイ行きのバスの中に。
山道揺られること12時間。


前日に、行けたら行きたいんだけどという程度の連絡しかしてなかったけれど、
嫌な顔一つせず、配属先に連れて行ってくれた先輩隊員。
(いや、少ししたかも)

チェンマイ少年の家。
様々な事情で親元で過ごすことができない子達の暮らす施設。
虐待された子もいれば、HIVに感染している子も、学校に行けない子もいる。
そこで、学校教員ではなく、青少年活動ボランティアを行っている隊員。
「学校とは違う場所に行きたかった」という彼の言葉に目を覚まされる感覚。
守りに入らない人だな。


「男の子ばっかりだから、どんな反応するかな?」
なんて言いながら、行ってみると、まあ、子どもたちのなんてかわいいことか。
照れてはいるけれど、まっすぐに見つめる目に、こちらがたじろいでしまうほど。
 
 
マジックバルーンや、切り紙、折り紙を一緒にやる。
  


子どもたちの好奇心と、探求心と、待ちきれない期待が体から躍り出る感じ。


 わらわらわら  小さい子は特にまっすぐに懐に入ってくる。
    



鶴とか、誰でも折っちゃうのにびっくり。すでに折り紙は教え込まれてる。
 この子のポーズかっこいい。
  

 先輩隊員が私の似顔絵を描かせてくれた。 これ、もらって帰ってくれば良かった・・
 


子どもたちと遊んでいるときに、かける言葉は当然タイ語。
私は、子ども相手にタイ語でこんなに声かけしたことはない。
「ゲンマーック」(=すごく上手!)

これで、にこっと笑ってうれしそうにする子たち。
すると、こちらももっともっと言いたくなる。
「ゲンマーックジャングルーイ!」(本当にすごく上手!)
「ナァラック ジャングルーイ!」(本当にかわいい!)
「デックディーナ」(いい子ね!)
どんどん言いたくなる。

ほめたい、かわいい、なんていい子なの!すき! と思う気持ちを伝えて
子どもたちがそれを分かってくれることに、そしてうれしそうにしてくれることに
ひどく感激して、うれしい連鎖がとまらない。
  
 

コンケン第9特別教育センターに配属されて1ヶ月半。
毎日、ただ見ているだけ。 
子どもたちと直接関わることはほとんどなく、保護者と話すこともほとんどない毎日。
言いたいことがあっても、先読みされて相手から言われてしまい、
だんたん口を開くことも少なくなって、「はい」「いいえ」くらいのタイ語しか使わない日々。

たった一日だけど、遊びながら、私のつたないタイ語でもコミュニケーションがとれたことが きっと私の自信になった。

 



それと、先輩隊員の姿。
見させてもらって本当に良かった。
こんなに自分の気持ちって変わるのかと自分でもびっくりするくらい、ほろりと抜けおちたものがあった。

もともとの自分の職種とは違う分野なのに、
体ひとつで飛び込んで子供たちに混じっている。
   

それを見ていると、私なんか、「これまでのやり方と違う」なんて、口に出しちゃいけないなと思う。
体すべてが子どものためにある、休日も返上して、勤務時間延長が日常。
熱くて正面からまっしぐらにぶつかっている。
ひかない、絶対に。 その意志の強さ。
誰のためにここにいるのか? 子どものためにいるんだなと、はたで見ているだけでもそう思える。
この暑い国で魂すり減らして、生きているように見えた。


日本では肢体不自由の子の担任だった方なので、
私が知りたかった動作法も少しだけ教えてもらい、
時間がたりない!と思いつつ また12時間かけてコンケンへ。
明け方、朝日を見ながら考える。
 


刺激があった、知識とヒントをもらった、自信ももらった、
前に進まないといけない。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。