さぼてん食堂のさぼってへんよ。

「肥後橋でカレーはさぼてん食堂」と言われるその日を目指しておりますさぼてん食堂の日々のあれこれ。

お皿を、買いました。

2018-04-29 10:00:58 | 番頭雑話
こんにちは、肥後橋のカレー店さぼてん食堂の番頭です。

ゴールデンウィークの由来はご存知ですか?

え?ご存知……ですか…

そうですか。


さて、ゴールデンウィークなどどこ吹く風とばかりに全盛期の宮崎美子さんばりに輝いているさぼてん食堂ですが、5月1日からご提供を開始致します

「マッシュルームカレー 1100円」

の最後のあがきに余念がありません。

さぼてん食堂初のシンプルなカレーで1000円超えが蛮勇なのか英断なのかうっかりなのかはその後の歴史が評価する事であり、現時点でそれを論ずる事は野暮って事で流したいところですが、今のこの瞬間も

「やっぱり無しで、5月は牛タンカレーです」

とツイートしたい衝動が主に食後に発生します。

その衝動を幾分かでも抑えるべく、なんかシンプルなカレーにそれなり風格を出してケムに巻く事は出来まいかと右往左往しまして、皿を買いました。

ええ、番頭は

「皿を、買いました」

はい。

別に乱心した訳でも、詐欺にあった訳でもなく、うちの普段のデカい皿より、なんとなくエレガントで、儚げで、洋風なお皿はないかとあれこれ縦横無尽に駆け巡った結果、無理なくお求め安いけれど、エレガントで儚げで、洋風なお皿が見つかりまして、買いました。

縁がね、金色なんすワ。

昭和二桁生まれだからでしょうか、金色はなんか贅沢なイメージがありまして、見た瞬間

「これだ」

と、感じました。

画像にはお皿しか載ってないように見えると思いますが、皿しか載せてません。これまでは新しい商品の画像をお店して告知しておりましたが、今回は御提供日後まではメニュー画像を載せる事はいたしません。

別にシンプルすぎて

「え?」

って思われるのが怖いとかではなく、純粋になんと申しますか、マーケットのアレをそれした際に生じますコングロマリットなエディケーショナルをさぼてん食堂なりにパッションした結果です。

これだけはお約束いたします。

店主森川のポテンシャルを信じて下さるお客様には絶対後悔させない自信はあります。

だって、美味しいものは美味しいのだもの。

さぼてん食堂初のシンプルなカレー

是非!!









マッシュルームカレー、5月1日より100食限定。

2018-04-27 08:30:22 | 告知!!
こんにちは、肥後橋のカレー店さぼてん食堂です。

昨晩はよなよな木曜日さんでまた弊店の事を取り上げていただき、ひたすら感謝感謝でございました。

マッシュルームカレーの御提供は正直申しますと恐怖です。シンプルなカレーで1100円頂戴するのは、なまじっかなカレーでは無理です。

ほんとはマッシュルームではなく、ブナシメジを代用する案もありました。それであれば1000円以下での御提供も充分可能でした。

けれど、マッシュルームカレーを食べた後ではブナシメジカレーはどうも旨味が物足りず、これは誤魔化しでしか無いと思い、勢いでマッシュルームカレーの御提供を決断しました。

このブログを書きながらでも、やっぱり嘘ピョンとか言って「あぶり肉巻きカレー」の御提供期間を延長します!とか言いたくなる衝動があったりします。

あぶり肉巻きカレーは、超売れました。

御提供時間がかからないのであればグランドメニューにしたいくらい売れています。

大ヒットです。

理由は単純に見た目と味と価格のバランスの良さだと思います。

マッシュルームカレーは味に特化したメニューです。価格はシンプルなカレーとしては高いと自覚はしています。

けれど、挑戦したいんです。

スパイスカレーだと1000円以上は普通に出せる方は多いです。スパイスカレーは外食だからだと思います。欧風カレーはトッピングがそれなりにのっていないと1000円以上頂戴するのが至難の技になります。大衆食だからだと思います。

さぼてん食堂の最初のカレーは挑戦でした。

最初のさぼてん食堂のカレーは普通ならカレーに使わないようなとても良い国産牛肉と、淡路産の玉ねぎ、お米も店主森川の理想の素材を使っていました。

単純にホテルカレーをオフィス街のカレー屋でやったんです。

ホテルカレーが800円て、材料的に、お客様からすればコスパは凄まじく良かったはずなのです。味も自信がありました。

でも、負けました。

ビーフカレーに800円は認めてもらえませんでした。

そのままで行きたい店主森川と、そのままだと潰れてしまうと思った番頭は凄いもめました。で、最終的に店主森川が折れて全てをやり直しました。

さぼてん食堂は勘違いされがちですが、オーナーは僕では無く店主森川です。なので店主森川が我を通す権利はあります。

が、折れなければ僕はついてはいけないと脅して折れさせました。

それからずっと全てを折れさせた引け目がありました。なので起動にのったらいっぺん原価のリミットが無いものを作らせてあげたいと思っておりました。



最初に黒カレーが出来ました。

めっちゃ美味いカレーです。ほんまに美味いです。



原価的にも、弊店の店構えと申しますか

「格」

みたいなもの的にも、これを適正な価格で出すのは他のメニューとのバランス的にも悪影響だと思い

「その黒カレーのスキームを応用したバージョンでそれよりも現実的な原価のものを」

と、縛りをつけて出来上がったのがマッシュルームカレーです。それでも他のメニューと比べるとお店としては勇気が必要な材料費です。



盛付けてみました。というか、盛付けの工夫をしようがないほど色々とやりました。

けど、何をどうやってもシンプル。

やや複雑っぽい、流行に追いすがったかのようなあぶり肉巻きカレーの次にここまでシンプルなカレーで戦えるのか…

考えれば考えるほど怖くなりました。

なので

考えるのをやめて、とりあえず提供だけ決めて、逃げられないように発表してから、今色々とやってます。

今更ながらお皿を探したり、もうちょっとなんか出来ないかとか。

だらだらと長く書きましたが、インフルエンザの予防接種の列に並んでいる気分です。

ほんまに、怖いです。

はい。


【追伸】
マッシュルームカレーが受け入れられたら、いつか黒カレーを出したいです。その為に頑張ります。


さぼてん食堂の試金石的なメニュー。

2018-04-24 09:37:12 | 番頭雑話
こんにちは、肥後橋のカレー店さぼてん食堂の番頭です。

すっかりと、あったかぽっかな日が続いていますね。

これといった前振りが思い浮かばない時は

「時事ネタや天候に触れると良いよ」

みたいな事をどこか遠いインターネットの片隅で読んだ記憶がありますが、時事ネタは炎上しかね無いので、天候に触れてみました。

「だって、あったかぽっかじゃない?」



さて、脳内で最後のセリフを桃井かおりさんに変換出来たかどうかはさておき、よなよな木曜日さんで触れていただいた

「マッシュルームカレー」

の試食会が昨日さぼてん食堂で開催されました。

今回の試食員さんは恒例の鈴木氏、原氏に加え、スペシャルゲストとしてよなよな木曜日リスナーの方はご存知の鈴木氏のご母堂

「玲子さん」

が降臨なさいました。

鈴木氏は謙遜なさっていましたが、玲子さんは気品の塊と申しますか、一人迎賓館と申しますか、とにかくありとあらゆる所作がとても優雅。

大衆食カレー店の弊店なのに、玲子さん周辺だけが古き良き、まだ外食が贅沢とされていた頃の洋食屋の空気感でございました。

大袈裟と思うでしょ、マジですから。



玲子さんと色々とお話しをさせていただき、印象に残ったのは芦屋にあった懐石料理のお店のお話しです。

芦屋という土地柄、他店はいわゆる芦屋価格なのにその方のお店はとてもリーズナブルな価格だったそうです。クオリティ、ボリューム、そのほとんどが店主さんのこだわりに満たされ、お店も繁盛していたそうなのですが、やはりコスパが抜群過ぎ、繁盛して軌道にのれども、モチベーションを維持出来るほどの結果が伴わずにお店をたたまれたそうです。

その話を聞いていて、店主森川みたいな人は他にもおるんやなあと驚いたのと同時に

「コスパってなんなんやろう?」

と、ふと疑問に思いました。

お召し上がりいただくお客様とすれば、美味しくて安い事にこした事はありません。

もちろん、僕もそうです。

けれど、コスパが良いという事は、そこの負担をどこかの誰かが背負っている事と同意なんです。

さぼてん食堂のカレーは当初800円でご提供していました。使用している食材も手間も惜しまず、一流ホテルのクオリティのカレーであったと自負しております。

けれど、シンプルなカレーだった為にコスパが悪いとの評価から逃れる事は出来ず、切り捨てられる部分とそうでない部分を店主森川とガチガチの口論を経て、現在の730円の価格となりました。

70円の値下げは原材料費の改善だけでは不可能でした。となると、もう人件費を減らすしかありません。番頭の出勤は昼のみになり、丁稚のバイト時間も削減しました。

人件費の削減による仕込みの負担は店主森川にかかっておりました。

その苦難の時期を乗り越え、やっとこさ去年の秋頃から軌道にのりましたが、ぶっちゃけ、店主森川と番頭と丁稚の3人の大人が安心して生きていけるようなところまではまだ到達しておりません。まずは店主森川の負担を軽くすべく、また将来への布石として丁稚坂川が5月よりアルバイトから正社員となります。



軌道にのった記念として、店主森川に

「原材料費のリミットを設けなければどんなカレーを作りたいか?」

と問い、その答えがマッシュルームカレーの前身である黒カレーでした。

よなよな木曜日さんのリスナーミーティングでは鈴木氏が召し上がったカレーをマッシュルームカレーと言いましたが、実は鈴木氏が召し上がったカレーは黒カレーといいまして、マッシュルームカレーとは別物です。

マッシュルームカレーは黒カレーの研究工程で浮かんだ様々なアイデアを駆使し、作り出したいわゆる黒カレーカスタムバージョンです。

今回の試食会はその黒カレーとマッシュルームカレーの2つを食べ比べていただきました。

結果は黒カレーの方が評価が高かったのですが、先程も書いたように黒カレーは原材料費のリミッターをかけていない

「店主森川の完全なる趣味カレー」

なので、商品化するにはそれなりの売価にせねば難しく

「やっぱりだよなあどないしよ」

と、脳味噌ぐるんぐるんしておりましたが玲子さんが

「マッシュルームカレーでも充分に美味しく、お蔵入りするのはもったいない」

とおっしゃられ、さらにどっちにしよか、ほんまにどないしよかと脳味噌ぐるんぐるんしながら現在悶えている状況でございます。

また、ぶっちゃけますと、黒カレーほどでは無いにせよ、マッシュルームカレーも原材料費が結構アレです。なので、黒カレーほどのお代金にならずとも、それなりのお代金になってしまいそうです。

ほぼ、ノーマルのカレーでそれなりのお代金を頂戴出来るのかどうなのかがすっごい不安なんですね。見た目がシンプルでお代金が高いと、すぐコスパ悪いって思われてしまうのでほんまに怖いんです。

美味しくても、その要素はコスパへの影響の割合は低く、見栄えとボリュームがよくないとお召し上がりいただくというスタートラインにも立てないのです。

愚痴も混ざりつつ、徒然と書き連ねましたが、コスパの重要性は痛い程理解しております。例えどれだけ自分達が美味しいと思っても、それはエゴに過ぎず、シンプルであれどそれなりのお代金を頂戴出来る域にさぼてん食堂が達していないだけと言われればそれまでです。

しかし、お店は人で成り立っております。

人は霞を食って生きていく事は出来ません。

その日その日を生きるという意味では、今のままでもやっていけるかもしれません。

けれど、その日その日だけ生きるのであれば、こんなにカレーに悩む事なく、どこかで雇われて働く方が間違いなく気楽です。

さぼてん食堂はその日その日を生きていく程度の軌道にはのれました。あとは未来へのモチベーションを想起出来るほどの域に達せるかどうかが課題です。

その課題への第一歩が、シンプルなカレーでお客様に支持していただけるのか否かだと思っています。

あとは勇気なんですよねぇ…

はい。


【追伸】
「よなよな木曜日のカレーはまだですか?」

と、ヨナヨナーの方々からのプレッシャーが半端無いです。


ゴールデンウィークの営業について!!

2018-04-20 01:00:17 | 告知!!
こんにちは、肥後橋のカレー店さぼてん食堂の番頭でございます。

いよいよもうすぐ皆様お待ちかねのゴールデンウィークですがどのようなご予定でしょうか?

さぼてん食堂はゴールデンウィークであろうとなかろうと、いつものようにいつもな感じで通常営業を予定しておりますのでユニバーサルスタジオがてら、大阪城がてら、道頓堀クルーズがてら、カレーライスはいかがですか?

ゴールデンウィーク中にカレーライスを食べると、素敵な事が起きガチになると由緒正しい我が一族には伝わっているとかいないとかですので、是非とも来たり来なかったり、でもやっぱりさぼてん食堂に来たりしてください。

是非!


【追伸】
ゴールデンウィークは肥後橋は閑散としがちです。店主森川は寂しがりです。

はい。


ジンクスを破る。

2018-04-10 10:36:02 | 番頭雑話
こんにちは、肥後橋のカレー店さぼてん食堂の番頭でございます。

こないだ吉野家さんで、牛丼並つゆだく卵を頼もうと店員さんを呼ぶ際に

「お母さん」

と言ってしまい、間違いなく僕よりも若い女性店員さんにえもいえない表情をされました。

ゾクッとしました。


さて

現在絶賛ご提供中のあぶり肉巻きカレーですが、予想を上回るペースで出ておりまして胸を撫で下ろしております。

と、申しますのは過去に店主森川の野生の勘で作成いたしましたカレーが信じられないくらい売れなかった事がありまして…。

「悪夢のきんぴらカレー」

さぼてん食堂のジンクスとしまして、店主森川が試作を作り、僕たちに開発メニューのプレゼンを行う際に

「美味しいでしょ?」

と言わず

「面白い味でしょ?」

とか

「食感」

とか

フワッフワなテイストで商品を表現した場合は大抵こけておりまして…。

「きんぴらカレー爆誕」

なので、店主森川がダウトワードを発した時の開発メニューはお蔵入りがデフォルトだったのですが、ぴあ様の究極のカレー欧風カレー部門GPの内定をいただいていた為に店主森川が珍しく

「大丈夫、これはお客様に喜んでいただける」

と、強行に主張し、きんぴらカレーのご提供が決定致しました。

で、一直線で爆死。

連日、店主森川と丁稚坂川は繊維をしっかりととり続ける事となりました。

今回のあぶり肉巻きカレーも、開発のスタートは

「夢で食べたラーメンをカレーで表現したい」


でしたので、一時はどうなる事かと思いましたが、今回はそこから改良を重ね続けた成果なのか、ご好評いただけております。

今回は奇跡的にジンクスを破る事が出来ましたが油断せぬよう、店主森川の謎開発に目を光らせ、お客様に喜んでいただけるメニュー作りを心がけて参りますので、応援よろしくお願い致します。

【追伸】
普通に美味しいだけではダメなんです……