錆鉄人と天女の感動人生

幸福度日本一の福井で一番幸せな夫婦の登山や温泉旅行、ガーデニング・Doit等の楽しい日々の記録です。

絶景極寒の荒島岳 その2 完結編

2018-03-18 08:00:30 | 登山
しゃくなげ平で休憩したあとは、鞍部まで若干下って一番の難所「餅が壁」の急斜面の登りです。

ここは時期によっては斜面が固く凍結していてアイゼン無しでは登れない事があるので、

天女は鞍部でアイゼンを装着しました。

錆鉄人は撮影に忙しく・・・(実はものぐさな為)アイゼンは危険そうだったら取り出す事にしました。



餅が壁は固く凍結していましたが斜めに踏み跡があって、アイゼン跡も付いているのでノーアイゼンでOKと判断。

天女は恐る恐る急斜面を手でつかんで登ろうとするので、

手は役に立たないからアイゼンとストックを利かせて・・・と言ったのですが、

ストックの先がすり減っていて天女の力では刺さらなかったようでした。



これは餅が壁の上部、もうそれほど傾斜のない所ですが、この少し上では登山道が一部分顔を出していました。

餅が壁を登るとなだらかな稜線歩きに変わります。



霧が上がってきて白山ばかりか北アルプスが見えなくなるのではないかと心が焦ります。



この稜線は左側は雪庇となっているので出来るだけ右側を歩きます。



この日は稜線の雪面の端から4~5mの所に亀裂が出来ていたので注意が必要です。



稜線歩きの途中に1か所だけ2~30mの急斜面の直登があり、特に下る時は注意が必要です。

稜線を振り返ると・・・



「これおかあさんだったかな?」

「そのへっぴり腰は私だわ!」

天女は自信たっぷりに答えました。


山頂には10時18分に到着、きれいな霧氷と素晴らしい景色に見とれる楽しい登りでした。

まずは祠にお参り



祠は少し下がった所にあるのですが、山頂の標識(雪の下ですが・・・)の辺りに向かうともの凄い烈風!

体感気温はマイナス20℃?ですが、愛妻家の錆鉄人は手袋をぬいで天女の登頂を撮影



実はそれまでの撮影を繰り返していたので、さすがの錆鉄人の超耐寒性スキンでも凍えていたのでありましたが、撮影を続行

まずは白山



槍穂~乗鞍~御嶽



槍穂のアップ!



「槍がどこにあるのか分からないわ」

と天女が言うので、愛妻家の錆鉄人は写真を切り出しました。



さすがCANONのG7X!

ソニーの30倍ズームよりもクッキリ写るような・・・(壊れたので比較出来ませんが・・・)

でも天女は・・・

???

さらにPicasaの自動色調整と自動コントラスト調整をしてみました。



「これでどうだ!」

天女はしげしげと覗き込み

「これ?」

「ピンポーン!」


愛妻家の錆鉄人は超耐寒性スキンを装着していない(=皮下脂肪がない)天女が凍結してしまわないように

素早く撮影を終えて極寒の山頂から即刻下山を開始しました。(「さぶくて」誰も山頂にとどまる人はいませんでした)



10分ほど下った鞍部は風が全くなく、数人の登山者が一服して食事をしていたので我々も仲間入り



今回はコンロは持たず、750mLのテルモス2本にお湯を持ってきてカップラーメンとカップうどんをしました。

お湯を沸かして6時間以上経っていましたが、アツアツのカップラーメンが出来る温度を保っていました。


日光が当たって気温も上昇してきたので凍結もゆるみ、強く踏み込めば簡単にステップが出来るようになったので餅が壁も楽に降りられました。

(山頂からカップラーメンを食べた鞍部の途中にある急下降はまだ固く凍結していて、

 天女が前を恐る恐る下っていたので、スリップして巻き添えしないように慎重に下りました。)

餅が壁の下の鞍部からのしゃくなげ平



ここで初めてノーアイゼンの登山者に会いましたが、この時間ならさほどスキルがなくても大丈夫だろうと思われました。

と、さりげなく錆鉄人はスキルがあるような記述をします。(さりげなくではなく意識的にかも?)


以下は錆鉄人の個人的な考えですが・・・

雪があれば即アイゼン装着という短絡的な思考は、一般登山道を歩くスキルの低下さえ招きよほど危険ではないかと考えます。

一般登山道には雪道以上にスリップしやすい箇所もあり、そのたびにアイゼンを装着するのならば良いのですがそういう人はいないでしょう。

第一、夏山にアイゼンを持って行く人はいませんから。

そういう場所のすぐ横は何十メートルもの絶壁だったりする事もあるので、スリップしたらもっと危険です。

そういう所でもスリップしないように歩くスキルや注意力を身に着けるためには、

雪=アイゼンという即物的な考えをせず、少し位凍結した雪道ならアイゼン無しで歩くことが大切ではないかと錆鉄人は思うのです。

凍結した急斜面の雪道でもアイゼンは装着するなと言っている訳ではありません、

一般的にアイゼンを装着したほうが安全性は高くなるのは間違いなく

自分のスキル、経験で雪道を見極め、装着する・しないの判断をしてほしいと思います。

(錆鉄人は単にものぐさだから装着しないと言えますが・・・)

安全を最優先するなら登山などしなければ良いだけです!


しゃくなげ平で最後に白山を撮影しましたが、白山は最後までいい表情をしていました。



そこからの下りはブナ林の霧氷が青空に映えてうっとり、上ばかり見て下りました。



烈風の頂上が嘘のような無風の林の中、

陽光を浴びた霧氷がハラハラと落ちてきます。

  銀色のちひさき鳥のかたちして霧氷ちるなり朝日の丘に

                  錆 晶子

かなり無理があるなぁ・・・、落ち方は真っすぐだから「チョウ」とは言えないし、時間もお昼頃だし。

(本歌は与謝野晶子 「金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の丘に」)




おとうさん、これなーに?

下ばかり見ていると思っていた天女が聞きました。



猿の腰掛じゃない?


やがてスキー場の上に戻り、滑降コースの途中から駐車場を撮影、40台はありそうです。



愛妻家の錆鉄人は、天女は一刻も早くランチが食べたいだろうと「忖度」して

写真に写っている最後の滑降コース右端から駐車場まで一気走り



すっかり緩んだ雪に時には膝上まで足が潜りましたが、こけずに走り続けました。

登山靴を脱ぎ着替えをしてカーナビに目的地をセットしてもまだ天女は戻って来ないので、

駐車場の車のナンバープレートを見てまわると、確認した約40台のうちの8割以上が県外ナンバーでした。

そして、駐車場の端で天女をお出迎え



「おとうさん凄い、天狗さんみたいだったわ!」

「エッヘン!」

天女が登山靴を脱ぐとすぐに車を走らせ、「お食事処はせがわ」に着いたのですが・・・

???

休業の看板が・・・

回り込んで入口のほうに行くと「本日臨時休業」

ガーン!


「おかあさん、リベンジ(登山)しようね!」

「ううん、申し訳ないからもういいわ。」

と返り討ちにあいました。


帰ってシャワーを浴びる前に体重を測ると



昼を抜いて帰ってきたのに・・・(期待は3kg減の66kg台だったのですが・・・)

歩数は



1900歩位だから涸沢までと同じ位の歩数ですが、

テント装備で必死に急いで汗びっしょりで行く涸沢とははるかに楽だから体重減もこんなものでしょう。

本日(登山の翌日)、天女は激烈な筋肉痛のようです。(19日朝もまだ同じくらいの筋肉痛との事)

「12月はシャクナゲ平から走るように下りたから筋肉痛になったと思っていたのに・・・」

「今度は頂上まで歩いたからじゃない?」

明日は楽になりますように!

(ちなみにターミネーターは超耐久性マッスルを装着しているので筋肉痛とは無縁です。)

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