かみかみの徒然草

たっぷりの笑いにちょっぴりの涙と怒りをスパイスに、毎日を心豊かに生きよう~

大原問答

2006-01-30 22:20:54 | 京都、再発見!
紅葉シーズンの京都で必ず押さえておきたいスポット№1がどこだかご存知ですか?それは、大原です。
シーズンオフの大原は人気が少なく、落ち着いてますが、紅葉の時期になると一転して紅葉スポットとして、怒涛の如く、観光客が押し寄せます

(宝泉院の中庭。こんな何気ない心遣いにこそ、心が洗われます)
宝泉院も額縁庭園が有名だったりしますが、この混雑で、お庭を眺めるには、並ばないとダメという混みっぷり・・・
みんな有名どころをここぞとばかりに攻めてくるので、お寺の方達も半ば呆れ気味でした・・・
勝林院は本堂であり、宝泉院はいわば住居部分なので、順番としてはちょっと間違ってるような気がするのでしょう。
ホント、勝林院は、ただ、お堂をぐるーっと回るだけなので、面白くないというのが一般的な見解らしく、混雑してる大原の中で唯一ガラガラのスポットでした。
でも、人がいない分、勝林院のシンプルに大きな本堂が気持ちよかった。
テープながら、声明が聞こえてくると心が落ち着きます。私的には、とても好きな場所です。ていうか、私、無駄なモノ嫌い??
三千院といい、勝林院といい、大原はまさしく天台宗のテリトリーだったりする。
源氏物語の時代は天台宗の天下。源氏物語を読んでると、この時代、いかに天台宗が主流だったか、理解出来ます。

普段は三千院まで、川のせせらぎを聞きながら、のんびりハイキング気分というところですが、紅葉シーズン、あまりの人の多さに、足の踏み場がありません(爆)
今まで、シーズンオフの頃しか来たことなかったので、人・人・人の大原はある意味ズッコケものです。
さて、大原の見所と言えば、三千院。ここは一年いつ来ても見所ありです。でも、紅葉の美しさはピカイチです
 
ですが、名所というものは人の心を惹きつけられずにはいられないのか、
普段はゆったりと拝観出来る三千院がメチャクチャ混んでて、人の列に沿って歩くような感じ・・・・ちくしょー(失礼!!)、前進まないよー
紅葉の三千院を見に行くのも、モチロンですが、私とSちゃんの目的はおみくじ。
ここのおみくじ、いきなり漢文→古文で、ある程度、古典の文法知識を持ち合わせてないと素人ではわかりづらいです。なんで、またお坊さんに見て貰いました。
で、私、その年に入って三回目の大原だったりします。
前回は九月だったんですが、しっかり顔覚えられてました
「また来たねー」と・・・
嬉しいような恥ずかしいような・・・でも、混雑してる中で顔を覚えて貰えてたのはある意味光栄です(??)
Sちゃんは、公務員試験を受けたものの落ちてしまって傷心だったにも関わらず、おみくじは吉。
Sちゃんは春に引き続き、転職のことでまたまたお坊さんに相談。
吉にも関わらず、お坊さんはやや厳しめのコメントを。
「試験なんてねーテクニックなんだから、予備校行きなさい、予備校に」で終了。
「はい・・」
Sちゃん、神妙に返事です。
続いて私。またもや「凶」です。でも、前回よりはマシ??
(前回・前々回は同じやつを引いてしまい、その時は自分の在り方について、マジ反省しました
「相変わらず、状況は良くないようだね・・・で、今、何かしでかそうとしてない??」
「え??そんなことは何も・・今、ようやく仕事が楽しく思えてきたところだし・・ま、前回の喧嘩は解決してないのはホントですが、それもまあ仕方ないし・・」
ホントです。私自身、仕事も軌道に乗ってきて、毎日が楽しいな~と思ってたところだったので、そんな不穏な動きをおみくじが読み取ったというのが不可解でした。ま、唯一の心配事と言えば、契約が切れる後の身の振り方について。
11月入って、余計なノイズをシャットアウト出来て、落ち着いてこれからのことを考えた時期でもありました。
公務員試験を受けることについて、周囲がどう思ってくれるのか?ということは心配ではありました。もし、それが周囲に迷惑をかけるのであらば、辞める覚悟もあるかどうか?とも・・・
ま、何はともあれ、ひとまず、前回のおみくじは持ってたので、それも併せて見て貰うことに・・
お坊さん、前回のおみくじに目を通しつつ苦笑い・・・
「これを二度も引くとはね・・・」
マジ、すみません。でも、おかげで、多少なりとも地に足ついた生き方はしてると思います。ハイ。

私はひとまず、今、契約社員の身の上であり、二年後以降の将来が不安定であること、今の仕事を土台にして、次に向けてステップアップをしたいなーと何となく思ってることなどを話しました。
「でも、考えなしに行動するのはとにかく良くないよ。そうだなー誰かしら、信頼出来る人に相談はしたほうがいいね。もし、仮にそういう人がいなければ、お手本になる人を見つければいい。そう思える人を見つけたら、いつか相談してみるといいと思うよ。そうすれば、あなたの人生はもっと光り輝くものになるはずだよ。」
確かに、今、周囲への気兼ねもあり、気持ちが揺らいでる状態で、職場の誰かに話をしたい状態・・・
でも、時期尚早だったりしないか?という葛藤もあったりする。

そんなことを話すと、完全に答えをくれるわけじゃないけど、
お坊さんは、相談者の言葉から何かを察したのか、それを予見するかのようなとても大事なヒントを返してくれる。
完全に答えをくれないところは、まさしく100円である。ホント、ゲンキンだ。
でも、そのヒントは自分の心がけ次第で、100円以上の価値を持つ。
それが辛口コメントであれ、ちょっと突き放されたような感じであれ、謙虚に自分自身と向き合うことで、お坊さんの言葉は大きな励みになる。
その言葉さえ、守ってればきっと今よりもっと状況良くなるはずと。

「信じる者は救われる」という言葉は古くからあるけど、まさにその通りだと、近頃思う。
中高、キリスト教の学校に行ってたけど、正直、信仰というものを理解しきれずにいたけど、ここのところ、信仰の意味を何となくだけどわかってきた気がする。
それぞれの三大宗教の教えてることは共通しているけど、アプローチの仕方ってのがそれぞれ違うだけなんだなーと。
私の場合、仏教、それもおみくじで「信仰」の持つ意味を少しばかり、自分の身を通してわかったような気がします。
ピーコ並みに辛口のお坊さんが前向きなコメントで締めてくれたのが意外でした。でも・・・・

「君たち、今なら祈祷受け付けるよーあんたは合格祈願。あんたは・・・まずは良縁成就だな。と言っても、良縁は恋愛のみを指してるわけじゃないよ!!」
ハイハイ・・・
「じゃ、受けます・・・」
「ハイ、一人三千円ね」
うっ・・・高っ!!私とSちゃん、敢えなく撃沈・・・・
「高いもんじゃないけどねぇ・・・・」
私たちは祈祷はやめて、ひとまず、護摩木にこっそり願かけて帰っていきましたとさ。
一応、信心が認められたのか、それなりに10分の1の奉納料の護摩木であっても御利益は授かってる(気がする・・・)


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