FIND【6】
心を救う言葉、神との結婚―。
ギーガと現実融合を見なければ誰も経験値にできないし語れない。
英雄宗教の彼らは、知る、こういうことだ。と騙し合っている―
ナールはギーガとの融合に耐えられる 開放 を持っていない。
開放 は自利を全て手放すこと。
その質を持つ人が多く在ったらこの星は腐らなかった。
ギーガの侵入を赦すことは自分を明け渡して摂理に全責任を負う
を意味する―そこに、気持ちよく酔えるか、濁ったままの肉欲か。
サファイアは何千年もギーガの真横にいて両方を飽きず持っていた―ギーガはそういうサファイアをただ愉しんでいた。
ギーガは相手の自意識と無関係に相手の自我を剥ぎ取って宙に放り投げる。
それをされるままにせず、うろたえ自我を慌てて探して取り戻そうとしてももうどこにもない。ギーガに肉体を触られた瞬間ギーガに食い荒らされたあと。
自我 そんなものは 最初からなかった と気づく。
クルーの誰もが、そうだっのか!大昔から探し続けていた物を
見つけた!と喜び、ギーガを抱きしめ―その後は歓喜しかない。
人それぞれと言う堅い輪郭の消滅―人と人の意識が溶合う。
【真夜中の騎士】クルー全員その叡智に至り溶け合っている。
全てが、融合・愛。それが何のことかわかってしまう。
だから友に何千年も生きる―ギーガとの接触融合の全部が遊び。
無我夢中と真剣没頭ある男のシゴト。
現代の(縄文の血を持たない)男と女はこの感覚がわからない。
遥か昔、純粋持つ奥の院の力を持った女たちは英雄宗教の自利が美と言う浅脳の女たちに殺されて行った。エゴ強い女が主流となって子を育て清い融合を阻んで地上はご覧のとおり。
腐った大地と大空。
女たちは愛情乞食を好み、肉欲色香で飽食宝飾服飾、命賭けて
披露(疲労)励んで搾取を繰り返し、他者の生き血を吸上げる。
誰もがしてして欲言うばかりで動かず愛さず純粋を殺す武器磨く。
賢人はどのような女性も大切にして何も言わず地上から消えた。
それ幸いにして、愛を注ぎ続ける賢人を育てる器ある女性を
(英雄宗教に嵌った)愚かな女たちが地上から排除し続けた。
愛を肉欲と履き違えた女たちの知能の結末。
その女たちに育てられた男子の知能の結末。
それが現在。
そして今ここ 本当のところで欲求される融合の歓喜はギーガによって復活が始まっている。
そんな女たちに阻まれず邪魔されず。
サファイアは他のクルーのように生まれて直ぐからナールの英雄宗教洗脳世界で育てられなかったので洗脳範疇の沢山の欲求(5毒)は経験してこなかった―人生の最初っからギーガが横に居たため。
「い...っ!」
サファイアを後ろから抱きしめていたギーガがサファイアの左耳を力入れて噛んだ。
「だから何だよ」
ギーガは笑って言って―耳を舐めた。
「やめろよ。引き戻すなっ!」
ギーガはわざとサファイアの顔の左に自分の顔を落とし、サファイアの額に自分の額を当てて体重をかけた。
「 ...やめろって...重い!」
「なあ、だから何だよ」
ギーガはサファイアを読んで笑って意地悪気に言う。
「そうでなかった はなかった。お前がなぜ俺の息子
となるべくして生まれたかその話は再三話してきた」
「わかったから!離れて。もういいって。い...っ!」
ギーガはサファイアに掛けていた体重を放した。
「畜生...重い!痛てえ」
「重いのはお前の自虐エネルギー。俺じゃない」
ギーガは言うと子犬に悪戯するようにまた絡みついた。
サファイアの顔の正面に自分の顔を合わせて意地悪に笑う。
サファイアはまた放られ落とされることを察知して身を引いた。
「待てよ。待ってくれ!ここでまた無意識に宙に落とされれば
恐怖しか残らない。だから、その前に、しっかり確認させて」
言ったサファイアにギーガは笑った。
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