【甘露雨響宴】 The idle ultimate weapon

 かんろあめひびきわたるうたげ 自作涅槃長編活劇[100禁]

ALLION【119】ビンボウエヴァのせいで

2010-05-06 | 4-1 ALLION




 ALLION【119】 


「ありがとう。で、リツコがお前と離婚したがらないのは?」

「それがわかったら苦労してない...え、知ってるのか?」

イーギンは真顔になってゼルダを凝視した。

ゼルダはやれやれと言う顔をしてイーギンを見た。

「お前、相当リツコのこと好きだなあ」

「今更好きも嫌いもあるか」

「見えてねえよなあ?...俺が確実を吐かなくても今話した内容から
 リツコが離婚しないことがどうしてかお前をどう思ってるか景気
 好く気付け」

「 ...あ!わかった。くそっビンボウエヴァと一緒に居過ぎて金銭
 感覚狂っていた、エヴァには経済安定否定されたそれ当たりだが
 今回のこれは俺のことじゃない...ナールは金!金で解決か」

「 ...わかったって...おい...エヴァ?!リツコと何が、」

ゼルダがイーギンに話しかけるが、イーギンは既にSPを持って、誰かにラギしていた。そして、またゼルダに向いて話し出した。

「明るい未来は金だ、あの母子。いや...息子はどうか知らんが大概
 そういう親はそれで黙るもんだ。そんな大抵は、その気にさせた
 だのかどわかしただの慰謝料だ言い出す、リツコが長い間そんな
 態度を取っていたなら言い出した者が勝ちになって慰謝料取れず
 とも示談金発生と考えてたなら...そういうことだな。それでNO
 なら、や、そんなことはないあってはならない...男からリツコを
 解放してやれる」

「 ...お前」

「これを踏むのはリツコの気持ちわかったからだ。掌握し損ねだっ
 こんな簡単なこと...ゼルダ、見てろ?肉体は正直だよな?歓喜で
 あの男、食わずも元気になるって。うそはつけねえよ」

「俺にはよくわからないが、そうなのかもな
 ザーイン星はそんなナールで溢れているし」

イーギンはゼルダに笑い掛けて―立ち上がった。

「今、母親はどこに?この中か?」

「いや、リツコが来る日は来ない」

「そうか、ならカナンで探す。男には会わないでおく。兵隊を
 連れて母親に会うよ。リツコのことを謝罪して示談して来る」

「兵隊...そうか、しかし、一体、いくら、」

「顔の色見て判断するよ、不正直なら木の葉」

「はは...そう。どっちにしろ木の葉だろうが。しかし
 一般人に示談金持ってくのに兵隊なんか要るのか?」

「金を渡すと欲が出る。後でうざい」

「そんなのもか...まあ、そうだな」

「 ...リツコには全部話して納得して帰ったと」

笑ったイーギンにゼルダも笑って、ああ。と頷いた。

「ちゃんとまたお前に会いに来るよ。息継ぎ相手に」

イーギンは笑って―ゼルダと別れた。






ゼルダの話はイーギンが思っていたものとまるで違った。
イーギンが1割ほども期待していなかった事実に翻った。

勿論イーギンの芯ではどちらも選択していない。

人の本心で求める先が違ったから...それがあって収まる結果。

母親は自宅に居た。

イーギンは黒服を数人連れて男の自宅を訪ねて母親に会った。

妻の失礼に平謝りするイーギンに母親は薄笑いを浮かべていた。

リツコが解放される歓喜もあり、そんなナールが世に未だあることに哀しくもあった―余りにも明朗な結果に複雑な色。






イーギンが兵隊の車で自宅に送られ、降りて玄関の脇を見ると自分の車が横付けされていた。

車庫にも入れないで...慌てて帰ってきたのか。

イーギンは今度こそリツコと話が出来ると思って家に入った。

おかえり!と明るく出迎えたのはサファイアだった。

「サファイア...リツコは、」

「イーギンを待ってるよ、リビングに居る」

嬉しがるサファイアは顔が引き締まらない。






ALLIONもくじ ALLION【120】につづく。





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