【甘露雨響宴】 The idle ultimate weapon

 かんろあめひびきわたるうたげ 自作涅槃長編活劇[100禁]

ALLION【100】オープン電話

2010-05-06 | 4-1 ALLION




 ALLION【100】 


イーギンの話が終わってもエヴァは気の毒過ぎてアリオンの顔が見れず―SPを見詰めたままだった。

「どういうこと?これは誰?ザーイン星にいる彼?」

「あ―私のことは気にしなくていいわ?」

「最後が気になる、僕に気を付けろってどういうこと?それにどう
 して僕を知っている?調べるんだ?彼がだ。僕と一緒の夜だった
 と彼に言う必要あったのか?僕との接触のが、そんなに困ること
 だった?はっきり教えて欲しい。だから、誰?」

「そのまんまよ、仕事斡旋してくれる人。彼じゃないわ」

彼だと言って後でリツコまで出て来たらそれこそやばい!と思ったエヴァは頭の想定の彼をイーギンからギーガに置き換えた。

「私は借金があるから私に関わったらアリオンの
 ステータスに傷!そういうことを言ってるのよ」

「 ...僕の前でオープンで彼に電話してくれる?」

「え」

「返事待ってるって彼」

「ど、どうしてオープン?別に関係ないでしょ?」

「僕のことを調べられて黙ってられない」

「え...アリオンも出るの?」

「聞き質させて貰う」

「 ...ぅ」

これはイーギンの狙いどおりなのかしら...。

カナンで見ていたサファイアは飛んでイーギンのベッド直行。






エヴァは渋々―音声をオープンにしてイーギンに電話した。

アリオンから見詰められる視線がびしびし刺さって痛かった。

サファイアから展開を聞いたイーギンは跳ね起きて―PCのカナン画面の前に座り、鳴ったSPに出た。

「したわよ、電話」

『おっそいなあ、やっと返事か?の前に
 さっきの電話、お前じゃなかったな?』

「え」

アリオンが驚いて咄嗟青くなった。

『途中で気づいたんだけど、お前に伝わればいいか
 と思ってな。伝言な。よかったよ、伝わったから』

「ふううん、電話の相手が誰か知ってたでしょ?一体何っ!」

エヴァはアリオンを庇うように声を張り上げた。

『そう怒んな、事実を言ったまで。で、訊きたいんだが、一瞬でも
 助けて欲しいと思ったよな?それはっきりしとかないとこっちも
 困る。お前がヴァイオリンを弾き逃げしてからユリウスは大いに
 凹み中。モウわざとやったなって感じい。だからな、ユリウスに
 それ教えれば途端浮上。後100年持つとか』

「え」

『俺もユリウスから弄られない。なんて。これで少しは俺が成果を
 出したことに出来るからな。だからだ、俺のためにもユリウスの
 ためにも協力しろ。はっきり言え』

「思ったわよ。でも、今は思ってない」

『それはわかってる、もうほんっとにお前は正直だよっ』

「あら、ありがとう」

『それで、仕事どうする?』

「その前にリツコでしょ?」

『何で俺?!早々結論出るかそれ』

「何が早々?あれから何週間経ってるのよ?どうなったの」

『その話は今しなくていい』

「む...私がそこに行くかどうかは、リツコ次第よ?
 だって、行くにしても社長夫人じゃないといや」

『ばっ...あそう?あのな、お前があのヴァイオリン男と恋人しよう
 が結婚しようがお前はユリウスに構われないが、俺がお前と結婚
 したら俺はユリウスに八裂きされるっつの!』

「あら私あっさり振られたわ?じゃ行かない。マリアに戻る。家に
 戻る!後300年くらいあの家に住む。だからジュンに言っといて
 明け渡して。会長は500歳まで生きるって!」

アリオンが聴いていることはわかっていたが、エヴァの中で、何が気に障ったのか自分でも収集つかなくなっていた。

『なんでそうなるんだよっ、わけわかんねだろっ』

「後300年は帰らないことにしただけよっ簡単な話じゃない」






ALLIONもくじ ALLION【101】につづく。





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