どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

小説 『折れたブレード』09

2016-03-27 12:31:33 | 連載小説
        (逃げ水)     艶子と父親が並んで写っている写真を見た夜、正孝は三番町の事務所で仮眠をとり朝を迎えた。  調査会社からもたらされた資料は、もう少し精査する必要があったが、正孝の関心はまだ見ぬ村上紀久子の存在に移っていた。  艶子に送った彼女の礼状から、柏崎市にある老人福祉関係の病院に入っている父親を見舞ったことが判明した。   . . . 本文を読む
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