元日。風はなかったが、日がささず、いまにも雪が降りそうな寒さだった。
雀が一羽、枯木にとまっていた。からだを膨らませて、じぶんの体温で暖をとっていた。
画像はきょう、印西市草深で撮した。
初雀翅をひろげて降りにけり 鬼 城
角川書店刊の歳時記には、初雀について「元日の雀である。日ごろうるさくききなされるチュッ・チュンというさえずりも、歳旦には明るく愛らしく聞こえる。いつものすすけきった雀も、美しく見えるから妙である」と、解説している。
引用句も、雀のあたりまえの行動と思えるが、初雀となると、ひろげた翅に、年初にあたってのこころざしがこもっているように感じられる。