コーヒーが冷めないうちに 川口 俊和
先へ先へと気持ちが進んでいく本でした。
半分も読んだ時から「最後は?」と心がはやりました。
不思議な喫茶店のお話。
もし過去の「あの日に戻れたら、あなたは誰に会いに行きますか?」
思い出すことはあっても、過去に帰れるとは思ったこともないので…、
じっくり考えてみました。やっぱり「母」でしょうね。
15の時に「肝臓がん」で亡くなりました。
一人娘を残していく気持ち。
体を蝕む「病の苦しさ」は一度も口にしない母でした。
母の心を占めていたのは「娘を一人にする悲しさ」だったのでしょう。
私もこの年になって、やっと母の気持ちがわかってきました。
愚痴をこぼさず、一人耐え抜いた母、少しでも見習いたい。
男の子を年子でそだて、アッという間に子育て時代をおえた。
姑が私に言った「姉妹がないんだから、子供は多いほうが良いよ」って。
時々この言葉を思い出します。
子供たちには、私はどんな「母」にうつっているのだろうか?
近頃フッと思うことがあります。
もし、女の子だったら、聞くかもしれない、男の子には聞きにくい。
いまさらね~、私なりに今まで通りにいくわ。