ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

KATAGAMI Style

2012年08月09日 | 一寸そこまで


京都国立近代美術館に「KATAGAMI Style 世界が恋した日本のデザイン 
もうひとつのジャポニズム展」に行ってきました。

10時からの「昼得切符」で行こうと言うことにして、10時前に家を出たので、美
術館の前に着いたのは12時前でした。展覧会を観てからランチしたのでは3
時前になって、晩御飯に差し障ると言うので、先にランチを食べることにしまし
た。

ここにくれば、ここと決まっている、おいしいソバのお店です。ここでも又並びま
した。このお店はどんなに長い列が出来ていようと相席無しです。だからゆっ
たり食べることが出来るのですが、待つときは辛いです。でもおいしいから、足
が向いてしまいます。


    ↓ これなんだと思います? 中には請求書が入っています 京都らしいね


満足満足とニコニコ顔で、美術館に行きました。今日は平日だと言うのに、そ
こそこの人の入りでした。何時ものように音声ガイドを借りました。

「カタガミ」と言うので、私は何となく「金属」を想像していたのですが、それが「和
紙」だと知って驚きました。和紙を何枚も重ねて、「柿渋」で張り合わせて、彫刻
刀で彫っていくのです。ビデオで見ましたが、気の遠くなるような作業です。

はじめは武士の着るものの文様のためのものだったのですが、それが町人一
般に広がって、多くの「カタガミ」が生まれたようです。

しかし日本では、生活の中で使われているもので、そんなに重要視されていま
せんでした。だから数千枚と海を渡ってヨーロッパの美術館やテキスタイルの
会社に大切に保存されるとは、造った本人も思っていなかったでしょう。





シーボルトも「カタガミ」を持ち帰ったようですし、「カタガミのデザイン」がアール
ヌーボーの一端を支えていたとはまったく知りませんでした。

「カタガミ」のデザインは布だけではなく、装飾品(アメリカのティファニーも使
った)陶器の絵柄、家具、壁紙、じゅうたん等々色んな者に影響を与えています。

浮世絵と同じように、日本ではあまり重視(そこに在るのが当たり前のものと
して)されなかったものが、ヨーロッパで、お手本にされていたのです。

沖縄の紅型も、元はこの「カタガミ」からだそうです。本土への憧れが、その
基本になって、改良されてのが「紅型」だそうです。

この「カタガミ」を見て、日本って凄い国だな~、素晴らしい文化を持ち、それ
が当たり前のように作られていたとは、手先の器用さと、今見ても古さを感じ
させないデザイン、丁髷頭の中で組み立てられていたとは驚きでした。

何百年の昔の「カタガミ」が、今、20世紀に再び日の目を見ようとしている
そうですよ。

ご先祖様に顔向けできないような、今の日本、再び「世界が憧れる日本」にな
れるでしょうか?
  
    
    

これは私が買って来た絵葉書ですが、上は本当に「カタガミ」を使って染め上
げたものです。
下は印刷の「菊」模様ですが、ヨーロッパではこの菊模様が色々アレンジされ
て、使われたようです。これもテキスタイルデザインです。
                                (1910回)

コメント
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