ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」

2008年05月22日 | 一寸そこまで
              ニゲラ
       こぼれ種で 毎年咲いてくれます
      始はピンク 白 など在ったのですが
    今は微妙に違うブルーの濃淡のみになりました

「母の日のプレゼント」に貰った「スーパー歌舞伎・ヤマトタケル」に行ってきました。頭の中は「歌舞伎、歌舞伎」足は自然と歌舞伎座へ・・・。着いてみると「石川さゆり」の幟旗、「???」、開場を待っている人に何となく違和感がある。そこでハタと気づいた、私の行くのは松竹座だという事に・・・。全くもうドジな事である。

スーパー歌舞伎は歌舞伎とは異質とまでは言わないが、違ったものだった。とても解り易く、初めて見る人でも楽しめる芝居だと思う。ラストに全員集合するさまは、宝塚的だし、トンボを切るというより空中回転といった方がいいと思う動きはサーカスを思い出させるし、映像を使うのは今風だし、早代わりは余りにも早すぎるので本人ではなく、人の入れ替えだと思うし、あらゆるもののゴッチャ煮だと感じました。

この人たちは、歌舞伎の家に生まれた人ではなく、歌舞伎の養成所を出た人ですが、こんなに歌舞伎をしたいと思う人が多いのかという事に驚きを感じました。

歌舞伎の家は世襲制度で、実子か養子に入らなければ、歌舞伎で主役になる事は出来ないのです。その垣根を取っ払ったのが市川猿之助さん。今思えば初演当時の猿之助さんの「ヤマトタケル」見たかった。「ヤマトタケル」はダブルキャストで今日は市川右近さん。

市川右近さんは、早口?の所為か、台詞が一寸聞き取り難い場面が多々あった。若いから奇麗だったけれどね。

スーパー歌舞伎を見るのはこれが初めてではない。もう数十年前、猿之助さんの「オグリ・小栗判官」を見ている。このときは馬に乗った宙吊りだった。あの時が、宙吊りの始まりではなかったかしら、猿之助さんは身体を壊してしまわれたから、もう舞台を見る事はないのだろうな~。あの時が最初で最後だったんだわ。

今日の宙吊りは連戦連勝の驕りの心から、身に携えるべき草薙の刀を持たず、伊吹さんの神と戦い、神の化けた猪に噛まれ、帰りたい故郷・大和を目前に命を落とす。死の間際に「羽が欲しい。飛んで帰りたい」という。そして鳥になって宙吊りになるのだが、花道の上を飛んでゆく、3階席まで飛んでいく、この「ヤマトタケル」に関しては3階席で見るのも圧巻かとも思う。

歌舞伎の特色でもある「花道」ですが、普通一つの出し物に何度も使われないと思いますが(歌舞伎を良く見に行ったのが、小さい時だったので、記憶違いかも知れないが)この度は、数え切れないくらい使われました。私の席が「花道」の隣でしたので役者さんを間じかに見る事が出来て幸いでした。

「花道」の出口の幕は静かに開かないんですよ。「シャッツ」と勢い良く開きます。私はどういうわけか、あの音が好きなんです。どの席にいても、その音は良く聞こえるものなんですが、今日は特に「花道」の傍に座っていましたから、勢いのある幕の開く小気味良い音を堪能しました。

歌舞伎よりも動きが激しいからでしょうか、「せりあがり」も良く使われていました。一度だけ下りエスカレーターも使われていましたね。

11時に始まって終演は15時です。間に30分、20分の二度の休憩があるとはいえ3時間10分の長丁場です。厭きさせる事無く楽しませていただきました。

帰りに買い物をする予定でしたが駄目でした。楽しいのに疲れる、体力の低下を思い知った一日でありました。

コメント
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