ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

源氏物語

2006年11月03日 | 新聞から
            (大井戸公園)
       朝日の影、日向を撮ってみました

茶道千家前家元千玄室さん、哲学者梅原猛さん、作家の瀬戸内寂聴さん達8人の文化人達が「源氏物語の素晴らしさを通して日本の心を見つめなおすきっかけに」「11月1日を古典の日として、追いもわかきも古典に親しめる日になれるよう国に働きかけたい」と意欲を見せ、活動への協力を呼びかけた。又、府や京都市、宇治市などで「源氏物語千年紀事業推進協議会」を組織し、2年後(平成20年)のミレミアムに向け、源氏物語研究者によるサミットの開催などを計画すると言う。

源氏物語は世界で最初に書かれた長編小説で、1000年も前の作品、シェークスピアより600年も前の人であり、ほとんどの国語に翻訳されている立派な作品。

私が持っているのは「与謝野源氏」50年前の本で紙質も悪く、活字も小さく、今は本棚のどこかに眠っている。与謝野鉄幹さんの収入が無かったので、晶子さんはこの本を書いて子どもを育てた。晶子さんは古典に造詣が深く、大胆な独自の解釈だ。「与謝野源氏」は源氏物語の「祖」と言われる作品だ。初心者向きではないと言われているが「知らぬが仏」で私は読んだ。確か歌の解釈は無かったように思う。

「谷崎源氏」これは綺麗な装丁の本を借りて読んだ。谷崎潤一郎さんは与謝野晶子さんと同じ頃に翻訳しているが、3回も現代語訳をしている。「4回目の訳をしても良い」と言っていたが、する前に亡くなった。三っは「旧訳」「新訳」「新々訳」と呼ばれている。「新訳」は旧訳の仮名使いを訂正している(言ふ→言う)。歌の解釈は付いている。

「村山源氏」村山りうさんの場合は「私の源氏物語」読んだのではなく、お話を聞きに行った。「説き語り源氏物語」と言うのもある。私が聞きに行った当時は、彼女の勢いのある時期だった。何十年か後私が太極拳を習っていたNHKで「源氏の講義」に来られた村山さんを時々お見かけしたが、足取りもおぼつかなく杖を突き支えられて歩く村山さんを直視できなかった。やはり溌溂とした「村山源氏」を聞いている身には一寸切なく講義を受ける氣にならなかった。芦屋の原笙子の原笙会(女人舞楽)では「村山源氏」を元にしている。

「田辺源氏」田辺聖子さんの訳は読んでいない。これは訳と言うより「源氏物語」を芯にして書かれたものだと言う。「新源氏物語」を機会があれば読んでみたい。長いのが辛いが、聖子さんの文体だから読みやすいのではないか。

一番最近読んだのが勿論「瀬戸内源氏」である。瀬戸内寂聴さんの本はは図書館にリクエストしておいた。私が最初だったと思う。まっさらの本だった。平成10年の4月から5月に10巻を1ヶ月掛けて読んでいる。借りているので期限がある、家事以外はひたすら読んでいたと記憶している。でもとても読みやすかった。

「瀬戸内源氏」は筑前琵琶奏者上原まり(元宝塚娘役スター)さんの琵琶演奏と共に「雨夜の品定め」の件を、京都嵯峨野の「寂庵」に聞きにいったのは去年の秋だった。

今はあさきゆめみしさんの「まんが源氏物語」と言うのが出ているらしい。

京都府宇治市に「源氏物語ミュージアム」がある。私は2度訪れている。本編展示室「春の間」と宇治十帖展示室「秋の間」に分かれている。映像展示室もあり映画「浮舟」監督・篠田正浩、人形はホリ・ヒロシ、声の一人は監督夫人・岩下志麻さんの声だった。

私も頑張って、平成20年「源氏物語」のイベントを見たいものだ。




コメント (4)
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