ナチュラルな暮らし

穏やかな日常の一コマ

秋の牛伏川自然観察会

2024-09-11 | 自然観察

9月の初めに「秋の牛伏川自然観察会」があって参加しました。まだ夏のような日でしたが、自然界は確実に季節が進んでいて、夏の名残の花もありましたが、秋の花も咲き出していました。いつもこの時期に注目の花は「アケボノソウ(曙草)」です。この花はリンドウ科センブリ属で花びらの斑点を夜明けの星空に見立ててつけられた名前だということです。よく見ると素敵な雰囲気の花です。

     

     

 

黄色の蜜腺も可愛らしく、蜜を求めてアリが来ている花もありました。

     

 

今年はいつもの場所と違うところにも花が咲いているのを見つけ、そこの草刈りを中止してもらったので、たくさん「アケボノソウ」の観察ができました。

     

 

次に気になった花は「ジイソブ(蔓人参)」…根が高麗人参に似るそうです。花は「爺のそばかす」の意味で「バアソブ(婆のそばかす)」に似て、それより大きいところから名づけられたそうです。

     

     

 

この時期に群生している「ツリフネソウ」はちょうど見頃でした。ツリフネソウより先に咲き出す「キツリフネ」も咲いていました。

     

     

     

 

ここには黄色の花の咲く「オミナエシ(女郎花)」は無いのですが、白い花の咲く「オトコエシ(男郎花)」は咲いています。

     

 

もう花は終盤でしたが、「フシグロセンノウ(節黒仙翁)」が咲いていました。秋にたくさん咲く「ミズヒキ(水引)」も繁っていました。

     

     

     

 

青い花では「ツユクサ(露草)」が夏の名残を留め、「ヤブマメ(藪豆)」がひっそりと咲いていました。 

     

     

 

白い花では「イタドリ」、「ウド」、秋の花「アキノカラマツ」、それにこれから咲く「サラシナショウマ(更科升麻)」も伸びていました。和製ホップの「カラハナソウ(唐花草)」の花にも出会いました。

     

     

     

     

     

 

小さな花ではあちこちにたくさん咲いていた「ゲンノショウコ(現の証拠)」…可愛らしい素敵な花姿です。

     

 

茎にトゲトゲのあるのは「アキノウナギツカミ(秋の鰻掴み)」です。これで果たして鰻が捕まえられるか疑問ですが…似たような花にかわいそうな名前の「ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)」がありますが、葉が違います。茎を抱くような細長い葉は「アキノウナギツカミ」で三角形の葉は「ママコノシリヌグイ」です。

     

 

他には「アカソ(赤麻)」…茎の皮から繊維が採れるそうです。それに「ガンクビソウ(雁首草)」…キセルの雁首のような形に花がつくので名付けられたようです。

     

     

 

木々の実りの形も見られました。「ブナ(橅)」の実と「ヤマボウシ(山法師)」の赤い実(食べられます)と「コブシ(辛夷)」のこぶし(拳)のような実です。

     

     

     

     

     

 

「イタチササゲ(鼬ささげ)」にも実がついていました。その場所ではハチが巣作りをしていたので遠巻きに見てきました。

      

        

 

前日が雨でしたのでこの日の観察会は長靴で歩きました。葉の先に露を付けた可愛らしい姿の葉に出会いました!

     

     

 

最後にいつもの「フランス式階段工」の姿です。まだまだ夏の名残の青葉の中の階段工です。この日は少し上まで歩きましたので、階段工の他の姿も見て下さい。石造りがとても美しいです。

     

     

     

 

この谷間に沿った山の斜面には「張石水路」といわれる石積みの水路が造られていて、山の斜面の崩壊を防いでいます。フランス式階段工もですが、コンクリートを使わず石積み技術で築かれた砂防施設です。

     

     

 

毎年この時期に出会う花たちに今年も出合えて良かったです。この日の歩数は7092歩でした。高低差のある場所を歩いたのでかなりの運動になりました…

     

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初秋の山の家の庭

2024-09-08 | 自然観察

茅野市美術館での企画展を鑑賞した後、原村まで足を延ばしました。一か月以上訪れなかったので庭は草だらけ…その中で咲いている花たちを見つけてみました。まずは気になっていた「レンゲショウマ」です。行ってみるともう咲き終わり…わずかに残った花が見られるだけでした。それでも今年も咲いてくれてありがとうと残った花を眺めてきました。

     

     

 

もう一つ気になっていたのは「キレンゲショウマ」…こちらは咲き終わった花とまだ蕾の花でした。なかなかちょうど咲き頃の花に出会えない「キレンゲショウマ」です。

     

 

元気に咲いていたのはフロックス(オイランソウ)です。ピンクの花が目立ちました。「ブッドレア」もピンクの花がたくさん咲いたようですが、もう終盤でした。

     

     

 

薄紫の「ホスタ」の花と同類の「コバギボウシ」の花です。「コバギボウシ」は木々の根元にたくさん咲いていました。

     

     

 

種を蒔いて育てた「アフリカンマリーゴールド」と時々土手でも見かけるこの花は「ダイコンソウ」とgoogleレンズに出ました…

     

     

 

「斑入りススキ」の大株があるのですが、もうじき穂が出そうな勢いでした。秋を感じるススキです。

     

 

秋といえば「ミョウガ」が藪の中に出ていて、中には花が咲いているものもありました。「ミョウガ」はたくさん収穫して「茗荷ごはん」にしたり、すし飯に混ぜたり、薬味にしたりいろいろ使いました。

     

 

秋といえばトンボです。もうトンボがたくさん出ていて「アキアカネ」の♂(赤)と♀(茶)でしょうか、仲良く飛び回っていました。

     

     

     

 

夏の間、ここの水がめで過ごしている金魚も元気にしていました。寒くなったら家に連れて帰ります…

     

 

おまけは我が家の鉢植えの山野草で今年デビューした「サギソウ(鷺草)」です。鉢植えですが夏の間は外で過ごしています。

     

  

 

「ヤナギラン(柳蘭)」も山野草です。夏の終わりの高原の花です。

     

  

 

時期を逃してしまった花もありますし、中々チョウには出会えませんでしたが、今年も花々に出会うことが出来て良かったです。

     

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リ・シンビズム そして未来へ 展~茅野市美術館~

2024-09-05 | ミュージアム

今まで何年かかけて県内の美術館で開かれていた「シンビズム展」…県内の美術館の学芸員さんが選んだ県ゆかりの新人作家さんの展覧会ですが、それを振り返る意味で再び選ばれた作家さんたちの展覧会でした。今まで何度もあちこちの美術館に足を運んでこの「シンビズム」展を見てきたのですが、その振り返り展のようでもありました。まずは「茅野市美術館」です…JR茅野駅前に「茅野市民館」があって、そこに美術館、大ホール、図書館などが入っています。

     

     

 

この日はホールで住宅施工会社のイベントがあって賑わっていました。美術館は静かでこちらは館内からの写真です。

     

 

「シンビズム」とは「信州の美術の主義」の意味の造語で、新しい美術、真の美術、親しい美術等の意味を含んでいるそうです。行われていたのは「リ・シンビズム2 そして未来へ」です。17名の作家さんの作品が展示されていました。

  

     

        

 

館内の写真撮影は可能でしたが、個々の作品でなく全体を撮ってくださいとのことでした。それぞれ注目すべき作品たちばかりでしたが、以前に見た作家さんの作風の変化などにも注目して観てきました。

     

     

     

     

     

 

たくさんの作品たち…静かな空間でじっくり鑑賞することが出来ました。その後、原村まで足を延ばしましたのでその風景です。茅野から御柱街道で原村に向かいました。左に蓼科山を望みながら行きました。

     

     

 

田んぼの稲は黄色く稲穂を垂れ、収穫の時を迎えつつありました。途中で田んぼの中の「サギ」に出会いました。

     

     

 

原村は高原野菜の産地です。キャベツ畑と原村から望む諏訪湖の風景です。

     

     

 

美術館の作品との出会いでは、若い作家さんたちの作品制作へのエネルギーを感じ、こちらも元気をもらえるような気がしました。久しぶりに原村に出かけたのも嬉しいことでした。原村の庭の様子は次に続きます…

 

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さまざまな生き物~松本市立博物館~

2024-09-01 | ミュージアム

この時期の「松本市立博物館」の企画展は「生物多様性と松本~すぐとなりにあるワンダーランド~」でした。「生物多様性」についてはこのように解説されていました。

     

     

 

「生態系の多様性」では近縁のチョウの仲間でも食べる植物が違うこと、有毒生物は互いに似ることで外敵への警告の効率を上げていることが紹介されていました。

     

     

 

「種の多様性」では様々な蝶が展示されていました。大きなチョウとヒメシジミの小さなチョウの比較もありました。

     

     

 

チョウはガの仲間(鱗翅目)のほんの一部だそうで、日本にいる鱗翅目5000種以上のうち、チョウは250種ほどだそうです。世界では鱗翅目16万種のうち、チョウは1.5~2万種といわれているそうです。ガにも美しいものがいます。たくさんのクワガタなどの仲間も展示されていました。

     

     

     

 

家紋に使われている植物の紹介もありました「「松本」城の前身といわれる「深志城」を拠点に北信へ勢力を伸ばした「武田氏」とその後に城主になった「小笠原氏」の家紋は「ヒシ」です。

     

 

「石川家」の「ササリンドウ」、「松平家」の「三つ葉葵」、「水野家」の「オモダカ」に注目でした。

     

     

     

 

松本ゆかりの作家と歌人も紹介されていました。「北杜夫」は「どくとるマンボウ昆虫記」を描いたほどの昆虫好きでエピソードもたくさん(あがたの森文化会館「旧制松本高等学校」でも見ました)あります。「窪田空穂」は松本出身の歌人で、動物や植物を題材にした歌をたくさん詠んでいます。

     

     

     

 

昆虫たちが描かれた馬具も展示されていました。トンボ、カマキリ、セミ、チョウ、スズムシ、キリギリスなどが登場しています。漆塗りに螺鈿細工の立派なものです。

     

 

市街地でも見られるチョウの標本や変化してきているものの標本などたくさん展示されていましたが、載せきれません…気になったものだけ取り上げてみました。

     

     

     

     

     

 

松本市では毎年、市民が参加して生き物調査をしているそうです。そのまとめもありました。トンボの調査です。

     

     

     

 

こちらは「ホタル」の調査と「セミ」の調査、それに「カエル」の調査の記録です。市民参加型の調査とはなかなか良い企画と思いました。

     

     

     

     

 

3Fの常設展も見ましたが、前回の見学時と大きな変化はなかったので省略します。松本市立博物館へ~常設展と街歩き~ - ナチュラルな暮らし (goo.ne.jp)

1Fは松本市の「クールシェア」の場所として開放していますとのPRがあって、暑い日でしたし、テーブルと椅子の席は満杯の状況でした。その一角に「満蒙開拓団」の記録の展示がありました。松本市からも戦時中に満州へ開拓団として行かれた方がいたようです。

     

  

 

「満蒙開拓平和記念館」(母の教え子から満蒙開拓団出発の時にもらった手紙を寄贈したの施設)の紹介もあり、当時の満州の写真も見てきました。満蒙開拓団関連の書籍も機会があったら読んでみようと写真に納めました。

     

     

     

 

博物館前の「大名町大手門井戸」と側溝のふたに描かれた「松本てまり」です。

     

     

 

帰り道でもソバ畑のソバの花を眺めました。秋の気配が迫って来ています…

     

 

松本近辺の動植物についてあれこれ知ることが出来た松本市立博物館の企画展でした、この日は少し松本の街中も歩きましたので、歩数は6438歩でした…

 

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松本市立博物館への道

2024-08-30 | ドライブと散策とミュージアム

松本へ行って来ました。「松本市立博物館」で開催中の企画展「生物多様性と松本」を見るためです。まずはそこに行くまでの道中…いつもの山麓線にはソバ畑にソバの花が咲いていました。今は夏そばはお終いで秋そばの芽が出る頃かと思うのですが、この時期のソバの花は珍しいです。稲穂は黄色になって頭を垂れていました。

     

     

 

松本の街を少しだけ歩いてみました。途中でこんな空き家を見つけました。さすが松本の街、空き家も蔵造りです。それに蔵造りの銀行もありました。

     

     

 

もう月遅れの七夕も終わってしまいましたが、七夕飾りがまだ残っていました。

     

 

女鳥羽川沿いを歩いてみました。そこで見かけたのは「鎮神社」です。

     

     

     

     

 

ここにあった「エノキ」の木に赤い実がついていました。

     

     

 

おしゃれなカフェのテラスに「オリーブ」の木…このままで冬を越すのでしょうか、気になるところです。このカフェのある建物は市営住宅です。沿道には開催中の「セイジ・オザワ松本フェスティバル」のフラッグがはためいていました。

     

     

     

 

この後、繩手通を歩いて博物館に向かいました。繩手通りで気になった風景はこちら…木のまな板の「ほう(朴)」、「とち(栃)」の木は分かったのですが、「せん」が?でした。調べたら「せん(栓)」は「ハリギリ」でした。桐のまな板は軽くて人気があるようです。

     

 

カエルで有名な繩手通…カエル祭りもあったようです。この辺りに市役所があったそうで、記録が残っていました。今の市役所も相当古いですが…

     

     

 

気になったお店の軒先に吊るされていた新巻きザケ(?)と通り抜けた「四柱神社」です。神社の木陰がありがたかったです。

     

     

 

「松本市立博物館」ではまずロビーの「小澤征爾」さん特集に注目でした。「セイジ・オザワ松本フェスティバル」として長年松本に関わってこられ、サイトウキネンオーケストラを率いてこられた小澤征爾さんですが、今年の2月に亡くなられ、今年は感謝も込めてさまざまイベントが開催されています。私もコンサートでお会いした小澤征爾さんの姿を思い浮かべながら感謝を込めて写真を見てきました。感謝の会があったのでその時の記録はこちらです。2024OMF A Tribute to Director Seiji Ozawa: Celebration of Seiji's Life ー小澤征爾総監督 感謝の会―その生涯を祝福して― (youtube.com)

     

     

     

     

     

 

この後、2Fの企画展、3Fの常設展を見たのですが、長くなりますので次に続きます…

 

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