まやかしに「さよなら」を（２０１８年７月７日国会前スピーチより）

今年も８月がやってきました。
いろいろ重なってドタバタながら
だからこそ一層
思うところの多い夏です。

ふと、2018年の夏に
反原発⭐︎国会前集会で
お話しさせていただいたことを思い出しました。

そのときの思いは
変わらないというより
どんどん膨らんでいます。

あらためて共有させていただければと願い、
拙いですが当時の原稿を
以下に載せます。
どうぞご一読ください。

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新しい原発をつくる計画が
まだあるってご存知ですか？

3.11の半年前から私は祝島へ通っています。

西瀬戸内海に浮かぶハート形の小さな島。

目のまえの対岸は上関原発の予定地です。

3.11直前、
その周囲の海が
埋立てられようとしていました。

祝島を中心に
各地から人が集まり、

海と陸で抗っていました。

「誰の海でなし。
みんなの海だから守らんと」

祝島の漁師さんの言葉です。

身体をはって、

ずっと海を守ってきたのです。

その様子を
いつも遠巻きに見る船がありました。

経産省の旗です。

そこは国策の現場でした。

東電の福島第一原発の事故を受け、

埋立て工事は一時中断されました。

山口県の知事は
その後、

上関原発のための
埋立免許の更新は認めない
と表明します。

2012年10月の有効期限で

免許は
失効する見通しでした。

ところが。

第二次安倍政権が誕生し、

原発の新設計画が、

ゾンビのように動きだしたのです。

埋立免許の更新は判断先送りの末に、

有効期限から3年半以上たった2016年、

遂に許可されました。

2017年には
原発の予定地で

追加のボーリング調査が
始まりました。

それだけじゃありません。

第二次安倍政権がはじまって
2ヶ月すぎたころ。

上関原発をつくるのに必要な

漁業補償をめぐり、
祝島が

補償金うけとりへ転じたという
ニュースが報じられました。

ルールの無視、

議案にない採決の強行…。

手続きをズタズタにしながら

外形を整えた「受けとり賛成多数」。

補償金の配分が
一気に進むかに見えました。

その危機に、女の人が動きます。

「漁師だけの海じゃ、ない。
私ら、子どもを置いてデモに出て
頑張ったのに」

そんな声がありました。

1982年にはじまった

祝島の原発反対デモは、

1300回を超え（2018年現在）
いまも続きます。

漁業補償をめぐる騒動が
祝島ではじまった年の12月。

国会で特定秘密保護法が成立しました。

国策の現場でやってきたやり方を、

永田町でもはじめたアベ政治。

数を頼みに
悪法の成立が続いています。

祝島では、

漁協で

採決を強行されてから５年。

女性も発言権をもとめ、

採決強行を
許さない空気ができました。

非暴力の直接行動をかさね、

原発マネーの拒否を
今もつらぬいています。

3.11後もなくならない
新規の原発計画。

本州の両端に
30年以上まえからある、

上関と大間の計画が残っています。

現地に、
人々が安心して暮らせる日は
来ていません。

この7月3日（2018年）、

エネルギー基本計画が閣議決定されました。

原発の新設なしでは達成できない数値を

電源構成の目標に掲げます。

でも、

原発はムリ、

それが
圧倒的な民意です。

私たちは
思い知りましたよね？

核を発電につかうのは、あやまり。

再稼働は無茶。

新設・増設はもっとムリ！！！

原子力は
エネルギーの問題なのか？

3.11のあと、

原発なしでも大丈夫でした。

むしろ核戦略、
軍事の問題だと、
うすうす気づいていませんか？

祝島で聞いた、
あきらめずに抗うコツ。

それは、

自分の頭で考え、
自分の口でしゃべって、
動くことでした。

私たちもそれにならい、

エネルギーのための原子力
という
まやかしを
解体しませんか。

日本での再稼働と、
それにともなう
電気料金の値下げ。

海外で、この図式が

原発利権の勢力に利用されている
とも聞きます。

日本の、同時に世界の

原発ゼロを目指して、

ちからを合わせて

まやかしに「さよなら」を。

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原発新設計画をめぐる
祝島（山口県上関町）の現状については
こちらの報道をどうぞ→
「原発は安全と言われて3.11が起きた」使用済み核燃料“中間貯蔵施設”　建設計画浮上に住民猛反発　山口・上関町