サッカー日誌 / 2011年07月05日


「なでしこ」会心の試合運び


女子ワールドカップ観戦日誌(8)

7月1日(金) <B組>
日本 4対0 メキシコ(15:00 レバークーゼン)
イングランド 2対1 ニュージーランド(18:15 ドレスデン)

★2連勝でベスト8へ
 日本が2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。実力通りの順当な結果だが、試合ぶりがすばらしかった。「なでしこ」の歴史に残る試合になったのではないだろうか?
 フィールドに出ているプレーヤーが、試合の展開に応じて、自分たちの判断で適切な試合運びを展開していたのが良かった。
 前半、メキシコの出方を見極めてパスを組み立て、チャンスを逃さず得点。リードされたメキシコが反撃を狙うのを中盤でよくつぶした。
 澤穂希がゴールに貢献しただけでなく、味方の動きが悪くなると守備ラインまで下がって守り、リズムを取り戻すのに貢献した。ハットトリックを演じ、男子の釜本を抜いて代表チームでの得点記録を塗り替えたが、記録に関係なくても、澤にとって会心の試合だったといえるだろう。

★澤がハットトリックで新記録
 前半の1点目と3点目は、フリーキックとコーナーキックから、宮間あやの蹴ったボールを澤がヘディングで決めたものだった。澤は「宮間と目があって来るなと思った。半分は宮間のゴールです」という。アイ・コンタクトで、宮間は澤の走りこむ場所を察知し、そこにぴたりと合わせた。セットプレーを生かすチームプレーの良さが出たゴールだった。
 2点目は、リードされたメキシコが反撃に出る裏側を逆襲でついたものだった。試合展開に応じた試合運びの巧さが生んだゴールだった。
 日本の動きが衰え、メキシコが新戦力を投入し陣形を立て直して反撃に出ているとき、後半23分に若い岩渕真奈を出した。その岩渕もからんで41分に澤がハットトリックで4点目。
 メキシコも伸びているが日本のレベルが上。涼しい天候に恵まれたのも良かった。

★難しい第3戦の戦い方
 B組のもう一つの試合でイングランドは2対1でニュージーランドに勝った。
 3戦目で日本がイングランドに引き分けるか勝てば、日本はB組1位になる。
 ここでの戦い方は難しい。準々決勝進出は決まっているのだから、疲れているベテランを休ませ、若手に経験を積ませて、次に備える手もある。
 しかし連勝でのっている勢いを止めたくない。同じメンバーでイングランド相手に勝負に出ることも当然、考えられる。B組1位になれば、準々決勝の相手はA組2位である。 ドイツになるか、フランスになるかは、この時点では分からない。日本としては優勝候補で地元のドイツよりも、組織的な攻めのフランスのほうが、やりやすいだろう。
 記者会見でメキシコの監督は「日本は優勝候補だ」と持ち上げた。しかし、本当に「優勝候補」と呼べるかどうかは、イングランド戦の内容しだいである。


スタンドで目立った応援の日の丸。「ゴール前で徐行するな」は、かつて日本サッカー狂会が掲げた標語。

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