サッカー日誌 / 2015年02月16日


川淵三郎氏とバスケット紛争


対立2リーグの統合に乗り出す
(2月12日 NBL・bjリーグ代表者会議)

★FIBA作業チームの座長に
 川淵三郎氏がバスケットボール界の混乱解決に担ぎ出されている。元Jリーグ・チェアマン、元日本サッカー協会キャプテンの、あの川淵氏である。
 日本にはバスケットボールの全国リーグが2つある。
 それを「1つに統合せよ」と、FIBA(国際バスケットボール連盟)が要求していた。
 統合がなかなかまとまらないものだから、FIBAは業を煮やして日本バスケットボール協会を資格停止処分にした。
 このままでは、日本のバスケットボールは、7月以降に始まるリオデジャネイロ・オリンピック予選に出られない。
 そう期限をきったうえで、FIBAは直接、介入して統合のための作業チームを作った。
 川淵氏は、この作業チームのチェアマンに選ばれた(1月28日)。

★Jリーグ創設の経験を生かす
 「バスケットボールの問題に、なぜサッカーの人間が担ぎ出されたのか?」
 多くの人が不思議に思っているようだ。
 ぼくの考えでは、川淵氏に問題解決を委ねたのは適切である。誰のアイデアか知りたいものである。
 第1に、スポーツ団体の縄張りにこだわらないで、他のスポーツの人材に目を向けたのがいい。
 第2に、Jリーグ創設のときの理念と突破力を生かそうと考えたのがいい。
 バスケットボールのリーグ統一が難航しているのは、プロのクラブによるbjリーグと、実業団(企業チーム)に未練を残しているNBLとの考えが対立しているためである。
 Jリーグ創設は、実業団から転換して地域に根ざすクラブ組織によるプロを目指したものだった。
 Jリーグ創設のときの川淵氏の経験と力量が、バスケットボールでも役に立つことを期待したい。

★高いハードルを設ける
 2月に開かれたNBLとbjリーグ代表者会議で、川渕チェアマンは、2リーグを統合するための私案を示した。
 1部16チーム、2部20チーム、その他は3部とするプロ化構想である。
 川淵私案は「1部のチームは5千人以上収容の本拠アリーナを持たなければならない」という、現状では非常に難しい条件を含んでいる。
 高いハードルを設定して、それを乗り越えようとしないチームを振り落とす。これは、Jリーグ創設のときにも、川淵氏が使った「手」である。
 Jリーグ創設のときは「国立競技場は本拠としては認めない」というハードルを掲げた。
 そのため、東京のチームは、みな近県に本拠地を求め、Jリーグ発足のときには東京のチームはなかった。
 今回も、この荒業が成功するだろうか?


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