サッカー日誌 / 2007年04月26日


外人選手をなぜ使わないか?


Jリーグ第7節
FC東京 1-0 横浜FC(4月21日、味の素スタジアム)
横浜F・マリノス 5-0 大分トリニータ(4月22日、日産スタジアム)

◆チームの方針に合わない?
 Jリーグの横浜の2チームは、申し合わせたように外国人選手を使っていない。
 横浜FCは、4月21日のFC東京との試合で、控えのメンバーにも外人をいれなかった。高木琢也監督に「使えないのか? 使わないのか?」と質問したら「うちのチーム事情を知ってのご質問なら、ご承知の通り」と奥歯にものの挟まったような応対だった。
「チーム事情を知らないから質問しているんだ」と開き直ったら「2人はケガで、1人は合わないからです」と形式的な答だった。
 横浜F・マリノスも、22日の大分トリニータとの試合で外人を使わなかった。後半に出たマイク・ハーフナーは日本生まれ、日本育ちで、いわゆる「外人選手」ではない。早野宏史監督は「われわれがめざしているサッカーに合わないから」と、こちらは率直な回答だった。

◆労働量の少ない「点取り屋」は不要?
 一般論としていえば、外人選手を使わないケースは2通りある。
 一つは外人のほうが、日本になじめないケースである。生活環境や文化の違いのために心身ともにバランスを崩して、力を出せないことがよくある。
 もう一つは、その選手のプレーのスタイルが、監督がやろうとしているサッカーに合わない場合である。横浜のケースは、こちらのほうのようだ。
 前線からプレスをかけ続け、激しい守りのサッカーをしようとすれば、トップにはりついている「点取り屋」タイプは必要ない。また労働量の少ない年配の選手も使いたくない。マリノスが、30歳を過ぎているストライカーのマルクスとマルケスを使わないのは、そのためだろう。
 もちろんケガの場合もある。しかし、使わない口実に「ケガ」ということもある。

◆与えられた選手を生かすことが必要
 横浜FCは戦力不足が明らかだ。ホーム開幕試合で白星をあげたあとは黒星続きだった。三浦カズは40歳になって衰えが痛痛しい。山口素弘は攻守の組み立てに欠かせないが、38歳で90分動き続けるのは難しくなってきた。選手のやりくりに苦しんでいるのだから、外人枠を活用できないのは、いかにも、もったいない。
 マリノスは、シーズンの出足でもたついた。しかし、ようやく早野監督のめざす方向に向きつつあるようだ。大分との試合は大勝で外人不要の感じだった。しかし、シーズンは長丁場で、これから暑さもやってくる。毎試合、労働量のサッカーを続けられるかどうか? 今後、外人活用を迫られるときが来るのではないか?
 代表チームと違って、クラブチームの監督は、選手を自由に選べるわけではない。監督は与えられた選手を生かしてサッカーを組み立てる必要がある。

(サッカー新俳句)異文化に戸惑う選手八重桜
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 敗れた柏レイ... 鈴木武士さん... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

Copyright(C) 2007 US&Viva!Soccer.net All Rights Reserved.