サッカー日誌 / 2010年07月29日


犬飼基昭会長の退任は当然


日本サッカー協会理事・評議員会
(7月25日 東京・JFAハウス)

◇人柄にも見識にも失望
 日本サッカー協会の犬飼基昭会長が2年間の任期いっぱいで退任した。会長には定年制があるが、犬飼会長は、もともと2期4年務められることが年齢的に可能だとして川淵会長の後任に推薦され、本人もそのつもりだった。しかし、2年間の仕事振りが評価されなかったわけだ。
 犬飼氏とは個人的な付き合いはなかったが、会長に選ばれたときは、おおいに期待していた。浦和レッズの経営を経験しているし、その前には三菱の欧州駐在の責任者を務めている。経歴からみて経営能力も国際的視野もあるだろうと推測したからである。
 しかし就任して間もなく失望した。それはJリーグのシーズンを「秋~春制」に変更することを強硬に主張して押し付けようとしたからである。
 Jリーグは、日本サッカー協会の直接の管轄ではない。責任者は鬼武健二チェアマンである。会長の権威を振りかざして他の分野に介入しようとする姿勢に驚いた。人柄にも見識にも失望した。

◇リーグと協会の成り立ち
 リーグを秋に開幕して年を越えて翌年春に終わらせようという案は、Jリーグの前身の日本リーグ時代から何度も検討された。実行されたこともある。いろいろな考え方があり利害得失もある。そういう事情をよく知らないで、会長になったとたんに「思いつき」のように持ち出した。
 「Jリーグは協会の下部機構なんだから、会長が手を出すのは当然」というような口ぶりも伝えられた。「この人は、サッカーと協会の成り立ちに無知なんじゃないか」とも思った。
 サッカーの組織はクラブから始まっている。最初はクラブとクラブの対抗戦の形で試合をしていたが、試合の運営をしやすくするためにグループができる。それが「リーグ」である。一方、それぞれのクラブやリーグが、勝手に協議規則を決めたり日程を決めたりすれば混乱する。そこで、それぞれの利害や都合を調整するために、クラブの連合体として「協会」ができる。世界最初のThe Football Association(イングランド・サッカー協会)が1863年にできたのは、競技規則統一が目的だった。

◇再選を認めなかったのは正解
 そういう歴史的事情をみれば、まずクラブがあり、次にリーグがあり、協会はその間を取り持つ調整機関であることは明らかである。ところが、犬飼会長は、協会が親会社でリーグが子会社だと考えていたようだ。これは間違っている。
 日本全国で、すべてのレベルのサッカーがうまく行われるように調整するのが協会の役割である。リーグの運営は特段の支障がない限りリーグの独立性に委ねるべきものである。
 そういう基本的な事柄について、知識も経験もない人が、日本サッカー協会の会長を務めたのは不幸だった。再選を認めなかったのは、経緯はともあれ、結果としてはよかった。
 犬飼会長が「健康上の事情で」退いたという報道もあった。しかし、本人が「やる気十分」であったことは確かである。報道によれば、あらかじめ理事25人による信任投票を求めたところ、かなりの不信任があったという。こちらが本当だろう。

コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (伊藤文子)
2010-08-17 09:40:57
犬飼会長の2年間の実績をもっと評価すべきです。
秋春制にしないかぎり、W杯ではもっと上位には、いけないとおもいます。

J、チェアーマンに任せておけば変化はなく、W杯で負ければ、協会の責任になるのもいかがでしょうか?
 
 
 
Unknown (関東一家)
2010-12-22 11:17:48
私も、犬飼会長を支持していました。秋春制への変更は難しい問題だけど、いつか取り組まなければいつまでたってもできません。これができないといつまでも代表の過密スケジュール・移籍問題の解決はできないもの。
後任の現会長は、かつての長沼一家。新監督の選定のときに馬脚を現したように、全体的な展望なんて何も考えていない。けっきょくは、犬飼氏という脱長沼時代の新世代が旧世代(長沼健が作った古河一家)に権力闘争で敗れたと見る方が正しいように見えてくる
 
 
 
こんなのがサッカージャーナリスト!? (Unknown)
2014-07-10 22:02:16
直接取材してるとは見えない記事。
誰かの二、三の記事を見ただけの作文。
 
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