サッカー日誌 / 2015年03月04日


長谷川健太監督の用兵が勝因


フジ・ゼロックス・スーパーカップ2015
ガンバ大阪 2対0 浦和レッズ
(2月28日 横浜・日産スタジアム)

★ガンバは前半、守りに重点
 Jリーグ開幕前のフェスティバル、フジ・ゼロックス・スーパーカップで、ガンバ大阪が浦和レッズに快勝した。
 この試合を見ていて、ガンバの長谷川健太監督の手腕に感心した。
 前半は0対0。
 ほぼ互角だったが、チャンスは浦和のほうが多かった。前半のシュート数は4対1で浦和優勢である。
 翌日の新聞を読むと「浦和が中盤を支配していた」と書いた論評が多かった。
 しかし、ぼくの見たところでは逆である。主導権を握っていたのはガンバだった。
 中盤で遠藤保仁と明神智和が浦和の攻めを押さえ、センターバックがヘディングで、浦和の放り込みを跳ね返した。
 ゴールキーパーの東口順昭の好守も目立った。
 
★後半に外国人選手を投入
 前半に守りに重点を置いたのは、長谷川監督のゲームプランだったと思う。
 ガンバは0対0で持ちこたえて後半に勝負に出た。
 ベンチに置いていたブラジル出身のパトリックを後半18分にフィールドへ送った。
 ラテン系の選手の多くは、ダッシュの速さとテクニックの素早さがすぐれている。
 そういう選手は、ベンチに置かれると「オレだったらこうするのに」と思いながら試合を見ている。
 交代出場すると、その気持ちが燃え上がって、いいプレーをする。相手チームの選手は、疲れ始めているから、外国人選手の速さについていけなくなっている。
 パトリックが出てから試合の様子が変った。
 攻めのテンポが早くなり、パトリックと宇佐美貴史のコンビによる攻め込みが見られるようになった。

★将来は日本代表の監督?
 その攻め込みから得たコーナーキックを生かして、ガンバが後半23分にゴールをあげた。
 遠藤の蹴ったボールをゴール前でパトリックがヘディングで落とし、宇佐美が決めた。
 1対0とリードすると、ガンバの選手たちは下がって守りに入った。そのために、その後は浦和の攻勢が続いた。
 後半33分に長谷川監督は、宇佐美を下げて、ブラジル出身のFWリンスを出した。
 「守るな、攻めろ」というサインだったのだろう。
 これで、ガンバは盛り返し、追加時間に入ってから、終了寸前にパトリックが2点目を追加した。
 外国人選手を生かした長谷川監督の用兵が、2度にわたって的中した。これがガンバの勝因だったと思う。
 こういう実績を積み重ねれば、そう遠くない将来に「長谷川ジャパン」の時代が来るかもしれない。


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