旅の記録

てくてくてく・・・今、どこ?

デモや破壊の後の経済の低迷

2012-10-19 16:39:22 | Weblog
前回の投稿で、中国人作家のノーベル賞受賞について書いた。日本には体制派、反体制派は
無いと書いたが、舌足らずの面があった。所謂、体制派、反体制派は日本にも勿論ある。
しかし、中国の場合一党独裁で、政府のいう事には絶対に逆らえないという体制は日本には
ないと言う事である。
日本には言論の自由や思想信条の自由があり、自由に体制批判が出来る。そういう意味で
中国とは違うと言う事を言いたかった訳で、それが許されない中国はネットで体制批判するが
これも都合が悪いと削除される。酷い場合はつけ狙われ、零八憲章を書いて体制批判した
劉暁波氏は国家転覆罪で監獄入りとなった。自由は奪われ、ノーベル賞は受賞できず、
こんな体制は日本にはないという事である。

日本の尖閣諸島国有化に対して、中国政府は各地でデモを容認し、日本車を壊したり建物を破壊
して日頃の鬱積した不満をぶつけてガス抜きをした。その後も車やその他日本品不買運動を起こし
日本との交流を停止している。通関検査を厳格にするのみならず、ビザの発給も一部認めていない。
さらに文化やスポーツなどのイベントへの不参加、また商談会などの出店も取りやめている。恐らく
日本が尖閣諸島問題で考えを正すまで(中国にとって)、いろいろな手を打ってくるだろう。
しかし、中国は経済成長を「保八」と言われる8%の成長を維持しないと失業者が増え社会不安を
引き起こすといわれている。その8%成長を下回る数字が出て来ている。EUの経済危機だけの
理由ではなく、一部に日本品の不買などによる中国の中小企業の落ち込みなどもその要因になって
いると、アメリカで報道されている。
世界に中国の蛮行を知らしめ、そのあげくに経済成長の鈍化による国内の暴動など国民の不満が
募って来ることは、そう思うようにはいかないという事の証明ではないだろうか。
アフリカでは金の採掘を不法に行い、住民とトラブルになって一人が殺された。拝金主義は止まる
所を知らない。

2012年ノーベル文学賞

2012-10-13 17:06:20 | Weblog
2012年度のノーベル文学賞に中国の作家莫言氏が選ばれた。下馬評では村上春樹氏が
オッズで一番であった。日本人としては残念ながら来年以降に受賞を待とう。
しかし中国では体制派の莫言氏が受賞して政府は新聞などのメデイアも含めて大いに受賞を
称賛したが国民の中には作家協会の副主席の受賞は体制内のもので受賞に値しないとの批判が
出ている。ある中国の作家が莫氏の受賞についてコメントを書いた所、編集部に全て没に
された。報道は許されても、評論は許されないと暴露したと新聞に出ていた。やはり相当
政府批判の人々がいる事が良く分かる。

村上春樹氏がノーベル文学賞を受賞したら、日本人であればその受賞を喜ぶものと思う。
体制派も反体制派もない訳だから。この辺が中国がまだ経済では一流(?)でも、宗教、人権、
少数民族その他で反体制派といわれる人々を許容していない一党独裁政治の国である事を如実に
表している。今回の尖閣問題でも多くの人たちが日頃の鬱積した不満を反日にかこつけて暴れ
廻ってガス抜きをした。こういう官製デモが体制批判にならないよう、指導部は適当な所でデモ
を厳しく取り締まって終息をした。
しかし党執行部は収まらない。色々な所で日本への締め付けを行い、尖閣国有化に対する反対
の意思を貫いている。つまり元へ戻すか(棚上げ)何らかの妥協を日本に迫っているのだ。

ネット社会が広がり今回の文学賞受賞についても素直に喜べない人達がどこまで同じ思いを広げる
事が出来るかまた如何にその動きを早く進める事が出来るか、いずれにしても格差が広がっている
中で多くの人民がその不満を爆発させるか、先が見えて来ているように思える。
いずれにしてもネットの力はいずれ中国にも及ぶ。