たかお日記

高尾紳路九段オフィシャルブログです

鬼手

2018-03-18 22:50:54 | 囲碁
今日は、ワールド碁チャンピオンシップ
準決勝の2局を日本棋院で大盤解説。

自分の能力では、限界があるので
AIの力を借りて、解説と言いますか、
AIがしゃべらないので、示された図を見て
通訳しているようなものです。

井山七冠VS山下九段戦は、
井山七冠が勝率55%前後で両者秒読みとなる。
人間の戦いでは、ここからが重要。





井山七冠の先番。
白1から白3が厳しく、中央の
黒の大石が大ピンチ。

ここで、高尾解説者は、
「黒の大石のシノギが見えない。
 山下九段の勝ちでは?」

しかし、AIは井山七冠50%以上の評価。
そして、次の一手を示される。





AIに示された黒1は、
一瞬見ただけでは意味不明。
しかし、ほどなく井山七冠も黒1を着手。

よくよく考えると、この手が絶妙手。
これで、白の攻めが続かないのです。

この手の意味は、10分ぐらい考えないと
よく分からなかったのですが、秒読みでも
この手を発見できる井山七冠はさすが!!!

人間の戦いでは、ギリギリのところで
このような強さが大切ですね。

明日(19日)は、韓国の第一人者、
朴廷桓九段と井山七冠の決勝戦。
これは面白い対局になると思います。
必見ですね!!!



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